たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「けいおん!!」17話で放課後ティータイムが入った、貸しスタジオを使ってみよう!

けいおん!!」17話見ました。
が、言いたいことあるので今日明日二回に分けてみようと思います。
 
今回は軽音部が初めて入った「貸しスタジオ」について。
そもそもどんなところなの? どうやって使って何をするの? 怖いところじゃない?
そんなあたりが割と丁寧に描写されていたので、自分の知識範囲内で書いてみようと思います。
 

●スタジオって何するところ?●


そもそも音楽経験がない人、自宅で練習できる環境の人にしてみたらスタジオってなに?という話ですよね。
唯達も普段、がんがんに音を鳴らせる環境にいるため、スタジオ未経験でした。
 
しかしだ。
市街地の、しかもマンション・アパートに住んでいるとなると楽器の練習なんて出来ない!
ドラムなんてもってのほか、ギターベースもアンプ通して練習できません。近所迷惑ですからね!(一応ヘッドフォンって手もありますが)
キーボードはヘッドフォンでもできますが、それでもカチャカチャやっていて苦情が来たなんていうおっかない話も。それにやっぱ……音出したいじゃん。
折角音楽やってるんだから、大きな音を出したい!
そんなあなたのために!
スタジオでは思う存分でかい音を出せる設備が整っています。
 
また、スタジオによりますがレコーディングが可能なスタジオもあります。
唯達が行ったところは「レコーディング」と書いてあるので、可能なようですね。
といってもギターはまあアンプ通してマイクで拾えばいいんですが、ドラムはスネア表裏、バスドラ、タムそれぞれ、ハイハット、シンバルと……マイクの数がハンパないのでセッティング超めんどくさいです。
レコーディングをするとなるとそこそこの値段がかかる、のですが、その段階にいる人はもう「スタジオとはなんぞや」なんて話いらないですね。
ちなみにレコーディングの場合一時間、都内だと8千から1万円くらいです。高い!けどCD作るレベルならそのくらいは仕方ない。
 
で、普通に使う場合の値段ですが、多人数の場合だいたい一部屋計算で一時間1500円から3000円くらいです。値段の差は、部屋の広さによります。あと土日は高いです。
5人くらいでいったら割り勘でそんなに高くないのが分かるかと思います。
また、「一人一時間あたり500円〜1000円」なんていう計算の仕方をしているスタジオもあります。
このへんカラオケと同じだと思っていいです。
ちなみに都内と僻地でびっくりするほどスタジオ料金違います。上述のものは東京都内の料金。
札幌だと安いところで一時間一人300円なんていう安いスタジオもあります。どんだけ!
「がっちり合宿レベルで長時間やりたい!」「朝までガチ練習だ!」なんて人には深夜パックや6時間パックなんかも用意されています。ネットで事前に調べてみましょう。
学生さんには手痛い出費かもしれませんが、経験上部屋でちまちまやるのに比べて格段に上達スピードが違うので、積極的に思い切って「たかが1000円!」と思って使ったほうがいいと思います。
 
余談ですが、駐車場は無いところの方が多いです。
街中のビルを使って防音設備にした、というスタジオがほとんどなのでこれはどうしようもないです。
楽器運ぶのでどうしても車を使う場合多いですが、駐車場は基本ないものと考えて、そのへんも行く前に計画しておくのがベスト。
 

●予約とか会員とかどうなの?●


律が会員になるために身分証明書を求められるシーンがありますが、基本会員制です。
会員になっているといないでは格段に値段が違うことがありますので、「一回しか使わないしなあ」という以外の場合は会員になったほうがお得です。(これも場所によりけり)。
またこれもスタジオによるんですが、「代表者のみが会員であればいい」場合と「全員が会員じゃないとだめ」な場合があります。大体会員料金年500円なので、使用頻度とかね合わせて登録するといいかと。週一ペースで練習する人は会員にならないと大損。
 
あとこれ重要なんですが、カラオケと違ってほとんどのスタジオが予約制です。
今回唯達は予約しているシーンないですが、大抵こんなにすんなり入れることは平日以外は余り無いです。
まあたまたま平日だったから入れた……という感じだと思いますが(空いてるスタジオもありましたしね)、利用する際はほとんどのスタジオが予約必要だと思って構いません。
人数等で部屋の広さも選べるので、そのへんも合わせて分からない場合はスタジオの店員さんに聞くと教えてくれるはず。
 

●ギターとか借りれるの?●

基本的に置いてあるのは、ドラムセット。これはまあ、もって歩けないですしね。大体のスタジオにはあります。無論、自分のドラムを持ち込んで練習することも可能です。スネア、フットペダルだけ持ち込む人が多い……かしら?
あとキーボードも重いため、備え付けになっているところが多いです、自分の経験上。(もって歩けるムギはすげぇ。)
ただ、無いところもあるかもしれないので、そこは予約の際に聞いておきましょう。キーボードの種類もホームページや電話で確認出来ると思います。

じゃあギターは?と疑問をもたれるかもしれません。
ギター、ベース等を貸し出しているところもありますし、無いところもあります。
そもそもギターやベースはひょろっと借りて弾く楽器じゃなく、自分の手にあわせてメンテやチューニングをしてを使うものなので、基本は自分のギター・ベースを持っていくのが当然という感覚だと思います。
しかし例えば「ちょっと突然みんなでセッションしたくなった」とか「旅行先で音合せがしたい!」なんてときもあります。
場所によっては楽器貸出しているところもありますので、聞いてみるといいかもしれません。
もちろんレンタル料金はかかります。
 
アンプもスタジオによっては各種取り揃えているところがあります。
「マーシャルのこれじゃなきゃだめなんだ・・・!」なんて方のために利用アンプを選べるスタジオもあります。別料金になっちゃいますが、こだわってこその音楽。是非活用しちゃえ。
また多人数になって、ギターが3人とかキーボード大勢とかの場合もアンプを増やす必要がありますので、それも貸出のものを使えます。
 
基本料金に入っているのは、

・ドラム利用代
・キーボード利用代(場所による)
・マイク利用代
・アンプ数台利用代
・マイクスタンド、譜面台利用代

かな?と。それ以上はお金かかりますが、都内でもそこまで高くないです。


また、ピックやシールド(ギターのケーブルのこと)9V電池などの、エレキ楽器にには欠かせないグッズもレンタル+販売していることもあります。
シールドは大抵借りれるので、店員さんに聴くといいと思います。
 

●スタジオ内ってどんな感じ?●

ドラムのスティックは基本貸出ししていませんので、持って行くといいです。
貸出ししているところもありますが、ほとんどボロボロです。まあ消耗品ですしね。近所の楽器店かスタジオで買ったほうがマシです。

シンバルはこのように、ハイハット、クラッシュ二つ、ライド一つ。スネア、タム二つ、フロアタム一つ、というのが基本で置かれている場合が多数です。
スプラッシュシンバル(小さくてシャーンとなるやつ)やチャイナシンバル(そりかえっているやつ)やカウベルなどは貸出になるか、無い場合が多いので注意。「なんでないんだよ!」ではなくて「無くて当然、あったらラッキー☆」位の気持ちで。
たまーにシンバルが割れている(いやこれが意外と割れるんですわ、ばっくりと。)ことがあるので、その場合は店員さんに相談してみましょう。
 
ドラムセットは使う人によって、セッティング変えたい人多いと思います。タム一つ外すとか。
そういうのは自由にやって構わないと思います。しかし終わったときに必ず元の形に戻しておく(この図のような配置に戻す)のがマナーです。
フットペダルの強弱やスネアの角度を変える人も、なるべく出来るだけ元に戻しておくのが親切です。
 
で、部屋ですが唯が「思ったより小さい」と言っていたのは割と失礼じゃなくてほんとのはなし。
縦長だったり、三角形だったり、変な形状の部屋も結構あります。
ようは「どのくらいのスペースを使って、密室をつくれるか!」がキモなのでそのへんは仕方ない。
そのため、でかい音を出すとスタジオ内ものっすごく音がもわんもわん響いて、何やっているのか分からない状態になることもあります。スピーカーの向きによってはボーカルマイクがハウリング起こすことが、ものっすごく多い!
そこで重要なのがミキサー。

唯の後ろにあるやつです。
ギター・ベース・キーボードはそれぞれのアンプにつなぎますが、ボーカルマイクはミキサーを通して鳴らします。ここでハウリングが起きないように調節する必要があるのですが、それは店員さんが全部やってくれるのではなく自力でがんばろう!
アンプの角度、マイクの位置でなんとかなるようにはなってます。「どうやってもハウリング起きる」というような部屋はさすがにない、はず……場所によるかも。
小さな部屋が音でいっぱいになる。それがスタジオの面白さでもあるので、難聴にならない程度にガンガン音鳴らしまくって汗かきまくりましょうぜ。
 

で、ちょっとわかりづらいんですがドアは大抵二重になっています。音漏れを防ぐためです。
適当に一枚だけ閉じるとかしていると音が漏れて店員さんに注意されるので気をつけましょう。
 
ちなみのちなみ。
貸しスタジオはすげー綺麗で整っているところと、すげー汚くてどうにもならんところ、極端に差があります。今回舞台になっているスタジオは「最高に綺麗な方」だと思っていいかと。
これはもう行って見るしか無いのでレッツチャレンジ。つかHPで写真載っているところは先にチェックしておけばそれほど大失敗はしないと思いますが。あと多少壁がぼろぼろなくらいなのは、演奏していたらぶっちゃけ気にならなくなるはず。
 

●スタジオって一人で使ってもいいの……?●

で、「スタジオってバンドじゃないと使ったらいけないのかな?」と疑問に感じている方も多いと思います。いきなり借りるのハードル高いですよね。
しかし、逆に言えば何でもできる防音設備の部屋なので、むしろ一人練習している人ものすごく多いです。
特にドラム。
部屋で練習するにはパットや雑誌叩くしか無い+生ドラムの音は全然違うし、タッチも全く変わる……となるとスタジオ練習するしかないんですよね。特に市街地だと。
個人練習の場合、部屋代かなーりやすくなります。300円から600円くらい。もちろんこの場合は会員になっておくのがベスト。
「一人で練習しに入るの恥ずかしい」と感じる人も多いかもしれませんが、むしろ一人でギターやドラムの練習しに行く人非常に多いので、スタジオ側も慣れています。一人用回数券があるスタジオなんかもありますので、極端な話「自分人に聴かせるほどうまくないしなあ……」と思っている人ほどどんどんスタジオに行ってガンガン音鳴らして耳と感覚を鍛えるといいです。これはもう、断言。アンプを通すと通さないでは音の違いは歴然。エレキドラムと生ドラムの感触の違いは異次元。
自分も家には生ドラムおけないので、かなりの頻度でスタジオ一人で借りて練習してます。一人だと1時間数百円なので安いってのが魅力的。

このカットなんて面白いですよね。唯の隣の部屋、クラップス(拍手?)の練習しています。多分クラップで音楽をやる集団なんでしょうか。
カラオケでもこういう練習、クラップや演劇の台本読みなんかも出来ますが、他からの音が流れてくるのもまたしかり。なので「雑音の入らない部屋」という考えでの使い方もできます。
また、スタジオ利用を絶賛オススメしたいのは管楽器やっている人。家だとトランペットとかサックスって大きな音出せないんだもん、数百円払ってスタジオで思いっきり吹いた方が絶対練習になるよ!!!
音を鳴らしたかったら、大きな声で歌いたかったら、思いっきり吹きたかったら、どんどんスタジオを使おう!!
 

●その他もろもろ●

・飲食禁止なの?

基本厳禁です。
タバコ飲酒は追い出される+出入り禁止になるレベルです。
これも無論場所にもよりますが、宴会場ではないのと、次の人が使うので、お店のシステムは絶対守ったほうがいいです。
あとムギみたいに、勝手にコンセントを使うのもめちゃめちゃ怒られることありますので注意!
ただし、スタジオ練習はどんなに冷房を入れてもめちゃくちゃ汗をかきますので、水分補給は必須。
なので、ペットボトルはOKのところが多いです。というか、ないと、死ぬ。
缶はこぼれる可能性もあってNGのところもあります。
で、どうしてもタバコが吸いたい、という人や、おなかへった!という人のために喫煙所や休憩所もあります。でもそんなに広くないので期待しすぎない程度で。

こんな感じ。大抵は次のバンドの人の待合室になっています。
 
・なんで鏡あるの?

髪を整えるため……ではなく。
練習の演奏フォームを見るためです。
しかしこれも必ずあるわけではないですので、気になる方は電話で確認。
 
・開始と終了ってどうやるの?
開始は「00分きっかりのみ」のところ、「30分きざみ」のところ、「いつでもいいよ」のところで分かれています。店員さんが予約時に教えてくれます。
特に「00分きっかり」が多いので、気をつけましょう。10分遅刻しても、10分延長とかはできません。
で、部屋の中爆音のことが多いのでこういうので知らせてくれます。

ランプ。時間切れになると点滅します。
部屋にはほぼ必ず時計もあるので、予約の時間を確認しながら練習練習。
初めてスタジオ使うと困惑するのが、始まりと終わりの準備と片付け。
いかんせん入っていきなり音ならせる状態ってことはほぼないんですよ。自宅で使っているアンプと別物を使うことになるので、そのセッティングから入らないといけません。ドラムも自分の使いやすいようにしないといけない。かつマイクのハウリングを避けるためにうまく調節。慣れている人でも、これで10分以上かかることは結構あります。
そして片付けは原則として「元の配置に戻す」。アンプ、マイク、ドラムセッティング等を戻すのにも5〜10分はかかるので、「今55分だからあと一曲!」とかやってしまうと次の人に迷惑がかかります。5分前終了を心がけて余裕を持っておくとベスト。
夢中になりすぎて時間過ぎちゃうこともありますが、その時は店員さんが連絡してくれます。
一回自分も経験ありますが、みんなで夢中になって弾いているときに店員さんに「もう時間なので・・・」と言われるのはちょっと恥ずかしいです。
 

●バンメン募集!!●

ところで、ライブハウスやスタジオ経験者ならよく見たことがあるであろう、逆にそういうところ行かない人にはなにがなんだかわからないのが、これ。

メンバー募集掲示板です。
なんというか……多分このサイトを見ておられる方だとネット慣れしている人が多いと思うのですが、バンド練習スタジオは時間が90年代でストップしているようなところも稀にあります。
今はネットでバンドメンバー募集出来るサイトも増えていますし、mixiなんかのSNSでもメール送りながら打ち合わせたり出来るんですが、今でもメンバー募集掲示板はこうやって紙に印刷して貼り出しています。どこに行ってもほぼ必ずあります。
これも勝手に貼るんじゃなくて、店員さんにOKしてもらって、ハンコをもらってからの掲示になります。高校時代のノリそのままなんですよね。
大抵の場合は「ドラムだけいない」とか「ベースが足りない」のようにパート募集が主。極めてアナログですが、手描きでコピーされたメン募用紙はなかなか味があるので見てみるのも楽しいです。
また、ほとんどの場合は「こういうタイプの曲をやっています」と説明があるので、実は入ってみたらヴィジュアル系だったびっくり!なんてことはないはず。
 
気になるのは下の方をちぎっているポスターが多いこと。
これはポスターの下に短冊状にメールアドレスか電話番号が書いてあるから切って持って行ってねというシステムです。
ネットユーザーからしてみたら「個人情報だだもらし!?」とびっくりしたりするんですが、こういうアナログ感があるのがスタジオらしさ。いやまあ、個人情報ダダモらしなのには変わりないんですが、雑誌「GIGS」なんかを見てみると未だに住所・氏名の載っているメンバー募集ページがあってびっくり。ここだけIT革命来ていません。すげえ。
 
今だったらメンバー募集も、ネットで活動している人やSNS使ったほうが安全で便利だと個人的には思いますが、アナログなこういう掲示板もやはりよさがあって。そのスタジオで練習している熱心さがある人達が貼っている、というのが最前提なので、スタジオによく通う人なら見てみるのも楽しいし、思い切って短冊をちぎって、電話して参加して飛び込んでみるのも面白いものです。度胸はいりまくりますが、短冊貼っている人もハラハラしているのでお互い様!
ちなみに昔自分も短冊ちぎって参加したことあります。最初の連絡のまーこわいことこわいこと。お互いビクビクしていて笑いました。
無論「参加しないと意味が無い」ものではないので、交流の場、くらいで眺めてみると面白い文化だと思います。
ただ、電話番号貼りっぱなしはそろそろちょっとおっかないなあー……とは思うんですけどね。特に女の子バンドは電話番号短冊はやめたほうがいいんじゃないかしら。せめてメールアドレスで!
 

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長々書きましたが、「楽器屋」「ライブハウス」「夏フェス」「スタジオ利用」と音楽らしいネタをしっかりいれてき始めた「けいおん!!」。それがメインな作品ではないですが、こういう所を丁寧かつリアルに描いてくれるとニヤっとしますね。
こういうところから「じゃ、興味もあるしちょっとやってみようかな・・・」というのは決して恥ずかしいことじゃないどころか、むしろ今後の楽しみの扉を開く行為でもあるので、是非一人でも大人数でも、スタジオ練習チャレンジしてみるのをオススメしたいです。
ハードル高そうに見えますが、一回使えばすぐ慣れるので、是非!
 
本編感想は明日にでもー。
 

 
もっと「いやちがう、ここはこうだ!」「こんなスタジオもあるんだぜ!」と思った方は記事にして書いてみてください。僕が読みたい!
時々楽器始めた人で「けいおん!見て楽器始めたって言うのは恥ずかしい」という方いますが、個人的には「きっかけはなんでもいい、楽しいのが音楽」だと強く思っているので、むしろ胸をはってガリガリ練習しまくるのがいいんじゃないかなーと思ったりします。
友人がギターを買ったときに「けいおん!ですか?」と店員さんに聞かれて痛々しい気持ちになった、とか半ば笑い話、半ば「店員それはどうよ」な話を聞きましたが、そんな時に「そうです。ギター弾きたいんです!」と言えたらちょうかっこいい。
自分も楽器始めたのは、色々なバンドに憧れたミーハーな気持ちでしたしね。ブルーハーツとか。古いな!