たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

そうです、エネちゃんはかわいいのです!「メカクシティアクターズ」第一話

はじまっちゃいましたね、カゲプロアニメ、「メカクシティアクターズ」。
最初に結論を言いますと。

はやくエネちゃんのアプリ出してください!
そのうち本当に出そう。ARとかも。
 
さて「メカクシティアクターズ」一話。終わった後の感想の大多数が「わからん!」でした。
うん、そうだね!
その種明かしは、二話以降で判明する仕組みなので、仕方ない。
とはいえ、一応一通りおさえてきているつもりだったけど、「えっ!?」ってなった一話でした。
 
というのも、これは「『カゲロウデイズ』のアニメ化」ではなくて、「カゲプロ」のアニメルートだから。
ここを勘違いすると大混乱すると思います。
アニメ版に向けて。「カゲプロ大好きなんだ」って大きな声で言いたかった - たまごまごごはん
「カゲプロ」(=じん(自然のP)が関わっている、楽曲・小説・漫画・アニメのプロジェクト名)は大変構造がややこしい。
少なくとも第一話だけでも、小説ルートとアニメルートで差が生まれているのが見て取れます。
 
自分はカゲプロも好きだし、シャフトも大好きなので、感想には補正がかかります。どうやっても。
それをおさえながら、「メカクシティアクターズ(以下メカクシ)」一話を追ったり補足したりしてみます。
あ、ゴメン無理かも(おさえるのが)。
 

●第一話で覚えておくといいこと●

アニメから見る人には「これだれ?」「なにそれ?」みたいな感じになっている一話です。
けれど、第一話で覚えたほうがいいことは一つだけ。
エネはかわいい!じゃないかと思います。

かわいい! エネかわいい! おっけい!
 
逆に「エネうっとうしいわ!」って人も見かけました。うん、それも正解。
「これ初音ミク?」という人も。それも厳密には間違いではない。(元楽曲的には)
 
最初はエネとシンタローの会話しかありません。引きこもり会話劇です。
エネ役の阿澄佳奈のマシンガントークとネットネタは楽しいですねえ。物語シリーズを思い出します。
これ舞台でやったら面白いんじゃないかしら。

 

「超かっこいいですね!」「ご主人様、しょぼいですね」のイントネーションが好き。
阿澄佳奈を抜擢してこの鬱陶しさ(愛)を表現してくれてニヤニヤです。
 
なんでこんなに「エネが」と引っ張るかというと、この一話のエネの鬱陶しさ(愛)がないと、ここから先に来る話が引き立たないからです。
コノハというキャラの話、エネの本来の姿の話。この物語の根幹になる事件。
これから起こる「突飛」な話。
それらはこの躁状態のエネあってこそです。
  
もうちょっとアニメルートならではのエネについて掘り下げてみます。
 

●アニメルートのエネ●


アニメの表現手法の問題で、ホログラムのように浮かび上がって見えるエネ。
でも実際は、エネはパソコンやスマホのようなディスプレイにしか表示されません。

毎回5分ずつエネ劇場入れてくれてもいいよ!
正確には貴音……おっと。
 
ここでものすごく気になることが一点。
エネとシンタローが初めて出会うシーン=シンタローが添付ファイルを開くシーン。
小説と漫画では「自分でもよくワカンナイんですよねー」というセリフが重要な一言として両方に入っています。
シンタローは当然だけど、エネ自身も自分が何者で、何が起きているかわかっていない。
 
ところがアニメルートではそのセリフがありません。

よろしくお願いします! で終わり。
単に尺の都合で省いたのか?
いや、どうも引っかかる。
ひょっとして、アニメルートのエネは「何か」を知っているんじゃないのか?
 
というのも、OPで気にかかるセリフがあるからです。
 

●もう一回話そうよ、最初から●


「またこうやって会えてうれしいよ」
「その感じだと、もしかしてまた忘れちゃったの?心外だな。あの時君はあんなに忘れないって言ってくれたのに」
「みんなそうやって少しずつ気がついていくんだ。最初から自分のことをすべて知っているだなんて、そんなのありえないことだからね」
「ちょっと思い出してきたかな、まあ、時間はイヤになるほどあるからさ」
「もう一回話そうよ。君の出会った物語を、最初から」
 

アヤノ(赤いマフラーの子)とシンタローが、謎の時計のある場所で会話するシーン。
思わせぶりなシーンです。
 
そもそもアヤノが、シンタローと「また会える」とは?
しかも二人はなぜか、「昔に比べたらずいぶん会う機会も増えたほう」。
「もう一回話そうよ」と、最低でも二回以上繰り返していることをほのめかしています。
「久しぶりだね」とも言っていますから、二回じゃ済まない様子。
かつ、シンタローは会ったことを忘れている。
覚えているのはアヤノの方だけです。
 
「カゲロウプロジェクト」は、ルート分岐のある作品。
楽曲ルートは、バッドエンドを迎えてエンディング済み。
小説ルートは、クライマックスに向けてメンバー集結中。
漫画ルートは、まさかの○○○登場で完全に別ルート進行中。
 
アニメルートが、それらのルートの後の「もう一回」の可能性は極めて高い。
一度終わったルートの後の「もう一回」だと、かなりしっくりはまります。
 
となると、エネが「なんだかワカンナイ」と言わなかったのも合点がいきます。
ループ繰り返すうちにわかってきている可能性が出てきます。
「そうやって少しずつ気がついていくんだ」の通り。
となると、エネは謎の多い「カゲロウデイズ」についても知っているかもしれない。
 
記憶に破片が残っている。
アニメルートは、いろんな齟齬とか矛盾とかが生じて「少しずつ気がついていく」物語に見えます。
楽曲「カゲロウデイズ」で、ループの中でヒヨリとヒビヤが、事故の記憶の破片をほんの少しづつ溜めて思い出しているように。
 

決定的に小説・漫画と違うルートだと言うのを証明したのがこのシーン。
捕まっていたのはカノとシンタローだけでしたが、セト(後ろの少年)も捕まっており、かつ脱出計画に参加している。
ストーリーはズレはじめ、すでに別のルートをたどっています。
 
繰り返しなのか、ループからの脱出なのか、終末なのかを混乱させるのが、序盤のここ。




マリー(ラストの女の子)以外は、それぞれのキャラに関係するある場所にいます。
こ、これは言っちゃダメだよね……ナイショナイショ。
でも見た時ぎょっとした。いきなりそこかー。
 
少なくともここだけを切り出すと、すでにループ済み。
アヤノのセリフのとおりなら、まず自分のことを「思い出す」「少しずつ気がついていく」ための物語が、アニメルート。
おそらくメカクシ団にみんなが集まるのは2か3話でしょうから、そこからどのくらい他のルートとズレがあるのか探していくと、相当に面白いと思います。
アニメから入った人は「わかんねー」のまま流されれば、何かのはずみで物語がつながっていくのではないかしら。そうなってほしい。
 
ヒントになるのは、序盤のシンタローがアヤノの赤いマフラーを既に握っているということと、このシーン。

まどかのワルプルギスの夜みたいなシーン。
(考えられるのは楽曲「ロスタイムメモリー」のルート……にしてもなんかおかしい。黒シンタロールートは今のところ見当たらず)
どこがどう繰り返してずれたらこうなるんだろう。
既に変わってしまった(「カゲロウデイズ」化した)世界から、過去を思い出す話なんだろうか。
シンタローがエンディングで目を赤くしている(能力を発動している)のもあり、現時点ではラストが全く見えません。
導入部分が、まどかの時のようにラストに来るとしたら……?
ただ、忘れる忘れないでいえば、小説やCDにあるセリフ「だから絶対に、今日の日のことを忘れないで」とはつながりそうです。
 

●シャフト空間とカゲプロループ●

知らない人が見る所はエネしかない、というわけじゃあないです。
アニメ的なネタをほじくりかえしてみます。
 
最初に違和感を抱くのは、シンタローの部屋です。

これ絶対おかしいよね。ひきこもりの部屋じゃないよ。
壁の巨大スクリーンもおかしいし、あんまりにも広すぎる。
エネをここに映し出すためのギミックだとはいえ、ひきこもり感がない。
 
と、思ったら、二年前はひきこもり感満載でした。

汚い部屋。
うーん? 一体この差はなんなんだろう。ここは語られていない空白の二年間なので、気になるところです。
 

シンタローの部屋、デパートの中、町の風景、青空。
もうどこからとってもシャフト空間(注・シャフトがよく使う、実際の大きさ比率よりもかっこよさを重視したレイアウト手法のこと)です。
惜しげなくシャフト節全開なので、「なんだこれ!」とツッコミいれながら見るのも有りだと思います。
そして、この空間一つ一つがあとからずっしり来るのを楽しむのも、有りだと思います。
真っ青な空の下、炎天下の猛暑、ジャージとパーカー着込んだ少年少女がいる。
 
同様にシャフト演出らしいのは、シンタローから見た心象風景でしょうか。

引きこもりから見ると、人の群れがみんな俺を見ている、僕をみんなが笑ってる気がする。
目がテーマの作品でこういう表現が今後入ってくるなら、面白いことになりそう。
モブがグレーなのも、それは自分が「認識」している範疇にいないから。
他にも最近は色無しモブ作品増えました。自己と他者の距離感は「メカクシ」は重要視されそうです。

あと、安心安定のシャフ度。
もうシャフトもわかってわざと入れてる気がする。
 
トリック的なネタで細かいのはここ。

全員縛られていて、カノ(右の少年)も縛られているんですが、見ての通りほんと一瞬ですがほどけています。
次週かその次の週に明らかになるはずです。
 

●コネタほじくるよー●


これは尺の関係でカットされたんだと思いますが、シンタローはDTMを作って、アップロード「しない」という趣味があります。TONSOKU。
「批判書き込み」しているのだけはエネによってバラされています。
ちゃんと打ち込み用キーボードあるので、設定は生きているようです。
こういう細かいネタが多くてニヤニヤできるので、ちょっと掘り返します。
 

飛び込んでしまったったのは赤に変わった信号機、パッと通ったトラックが!
「カゲロウデイズ」の歌詞を彷彿とさせるナイス演出。

「カゲロウデイズ」の時間の繰り返しはほんっとややこしいですが、物語の大きな枠組になる部分。
ヒビヤとヒヨリも登場するようなので期待。(ちなみに漫画ルートだとこうはならない)
しかし本当にヒビヤくんは恵まれない子だよなあ。
 

「ヘッドフォンアクター」につながる貴音のシーン。

メカクシ団全員が転がっている不穏なシーン。(「アウターサイエンス」?)

マリーの本質の物語に触れるシーン。

それを裏付けるアザミのシーン。

黒コノハ。
 
うおおおい。こんなにワンクールで全部できるの!?
とりあえず「夕景イエスタデイ」はやってくださいお願いします。
それはさておき。
ここまでシャフト風味にとんがったのなら、最後までとんがり続けてほしいなー。もうばりっばりに。カッチョ良く頼む!
 
ところで今回ぼくはわからなかったんですが、時計の出てくるシーンの時間は、重要なんでしょうかね?
一応「カゲロウデイズ」の歌詞では8月14日の午前12時すぎと15日午後12時半(昼だから0時?)の繰り返しですが……。
……解析班がんばって!(エネの声で)
 
しっかし、ネタバレもしづらいし、知ってる人だけーってのもあれだし、む、難しいな・・・
 
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