たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「こはるびより」OPの、萌えとかエロとか詰め合わせ具合とオタ文化

本年度アニメOP大賞きめようか(2ch)を見ていると、今年一年をじわじわ思い出します。やっぱり絶望先生かなー、と思いつつも「アニソンらしさ」を考えたら個人的にはグレンラガンプリキュア5。グレンラガンの歌詞の涙度はすごかったものなあ。らき☆すた、ぼくらのをはじめとして、良質OPの多い年だったなあとつくづく思いました。
はて、今一番耳に残って仕方ないのがコレ。
あっ!
家族のいるところではくれぐれも見ないほうがいいと思います注意。言いましたからね。

ひどいな!(ほめ言葉
OVAこはるびより」のネタです。二番以降は途中からMADになっています。こっちがAT-X版。それでも歌自体もインパクト絶大ですよね。マンガのときのすごいところだけが突き抜けたような、極端に萌え文化の電波を結集させるような事態に。いやあ、まさかここまでとはおもわなんだ。この「日本のオタク文化の中の萌えと性欲っぽいの詰め合わせました」みたいな感じが好きです。
とはいえ、詰め合わせすぎてエロく見えなくなってしまうマジック。寝起きの頭で見て微熱がある時のような、微妙にグラグラ、ちょっと心地よい感覚があります。
突き抜けた萌え文化はやはりどこかしらカオスだあ、サブカル臭満載だあ。ただこれはほんと、オタ文化を理解している人以外には複雑怪奇に映りそうです。そんなところも面白い。
 
ちなみに「こはるびより」は主人公の男性村瀬さんがアレなことを必死に主張するところこそが一番のキモだと思います。生身の女性よりメイドロボなんですて。
もう「萌えの記号」というのを、作者のみづきたけひと先生が把握してマンガの時点で描いているので、それを消費していく村瀬さんのテンションのおかしさが痛快なんですよ。ありとあらゆる「萌え」の形態を、明らかに「痛い」行為を通じて、堂々と出来る限りやろうとするほどに面白くなります。
ロボットのゆいの方がむしろそれを拒絶するっていうのも興味深いところ。ロボットらしさは皆無で、萌えるために作られているのにそれに逆らいます。
もっとも、オタ文化的には「恥じらい逆らう」からこそかわいいので、それもしっかりとおさえられていると考えることも可能です。ようするに、それすらも設計のうちの可能性もちょっとある、ということです。少なくとも、みづきたけひと先生はそれを計算済みでしょう。本編内では生活サポートタイプなのですが。
 
そんな記号化した「萌え」と「電波ソング」はすこぶる相性がいいですよね。もちろんイコールではないんですが、それぞれの円と円が重なり合う部分は絶大に大きいと思います。
それをふまえた上で、萌えの中にあるかわいらしさの記号を煮詰めて集めていくと、萌え文化の共通言語としての「かわいさ」や「エロティックさ」の上に、萌えを知っている人がこそこそ笑いながらたしなむ後ろめたいニヤニヤ感がかぶさる状態が出来るんじゃないかと思うんです。これは、それがいかに特殊な効果を産む環境なのかを表しているかのよう。といったら大げさでしょうか。でも「特殊を楽しむ」というのは少なからずある気がします。
極端な「萌え」に開き直った作品て、こういう特殊なエロさすらも「オタ文化」の枠にはめこむことでぼやっとした塊にしてしまう脳ミソの動きが楽しいんですよねえ。主食がご飯であるのも慣れているからこそであるように、萌え文化を日常的に取り入れていることですんなり笑えるか否かが問われるような面白さがあると思うのでした。

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どうでもいいですが、マンガ本編で一番好きなのは、アホ毛の値段が異常に高かったところです。うむ、さすがよくわかっていらっしゃる。
あと、アニメ本編はさらにアレでした。