たまごまごごはん

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かわいいってなんだ、かわいいって心だ。clusterイベント 10月14-15日「かわ音秋のスペシャル」に期待

10月14-15日に、clusterにてVRCのDJイベント「かわ音 秋のスペシャル」が開催されます。

ぼくは今回は「速報」として、広報番組のお手伝いをさせていただきました。動画はこちら。

 

www.youtube.com

 

 

 

KAWAII」をテーマにDJ12人がずらりと登場。VR空間で音楽を繰り広げてくれるパーティーです。海外の有名DJも参加。この日のための新ワールドも制作されたとか。すごい力の入りようです。

 

DJイベント慣れしている人なら言うまでもなく「行くべし!」なんですが、そうじゃない人に向けて書きたいです。

DJが「KAWAII」をかけて、何をするんだと。それは面白いのかと。

ここに関しては、「かわ音」はコンセプトがはっきりしているので、「面白い」とぼくは思っています。

 

「トランス」とか「テクノ」とかの場合、ある一定の音楽的なルールや方向性があるので、ジャンル分けしやすいです。だからイベントもそのジャンルのファンに対して訴求力があり、楽しいものになります。

 

しかし「KAWAII」って音楽の性質としてのジャンルじゃないわけです。

音楽を作る側、かける側、聴く側のメンタリティで決まるものです。

 

たとえば中田ヤスタカの楽曲は「KAWAII」を意識して作っているので作り手のメンタルが反映されている顕著な例かもしれません。

じゃあアニソンは?アイドルソングは?ニューウェーブは?シティポップは?

ここは選び手が「KAWAII」と感じるかどうかにかかってきます。作り手が「かわいくつくってないよ」と言おうとも、その人の選曲で「KAWAII」ことを表現していいはずです。

「私の感じる『KAWAII』はこうなんだ!」というDJ側の研究発表会、またはバーチャル青年の主張。

よって、かけるDJの辿ってきた人生遍歴、音楽経験で「KAWAII」は12通り異なるはずです。ここが、面白い。

「かわ音」は千差万別の、普段はトランスやハードコアやヒップホップなど別ジャンルで活躍している人に「KAWAII」を表現してもらうことで、新しい体験をして楽しむのがテーマのひとつのようです。

 

もう一つ、観客もまた「KAWAII」の表現者であるのが、このイベントの大きな売りです。

DJは自身の「KAWAII」を選曲とテクニックで見せるわけですが、それを受け取る側も「ぼくたちわたしたちの『KAWAII』はこうです!」と向き合える場です。

いわば舞踏会。

バーチャルとはいえ、普段は人前に出ることを考えてアバターの服を着るものです。

しかし、ここではそのブレーキは取っ払いましょう。

 

あなたの考える「KAWAII」ってどんなものなの?

あなたはどんな「KAWAII」が好きなの?

 

それをこの二日間、思いっきり着飾って、参加してみましょうよ。

DJも、周りにいる人もみんな、かわいく着飾って、かわいいメンタルで来ているからさ。

「かわ音」は「KAWAII」の表現の場です。

 

参加するDJについては最初の動画を見てもらうのが早いと思います。ジャンルバラバラなんですよ。

特に海外からのふたり。日本文化の詳しい人たちですし、音楽ジャンルもなんでもこなせるとはいえ、視点は全然違うはずです。

どんな「KAWAII」を持ってくるのか考えるだけでも、ワクワクします。

もちろんその「KAWAII」には、聴く側も「KAWAII」で受け止めましょう。

たとえ自分の「KAWAII」と人の「KAWAII」が噛み合わなくても、尊重しあえるのがこの空間になるはずです。

 

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自分語りです。いやなひとは飛ばしてね。

ぼくは「かわいい」「KAWAII」がなんなのかわかりませんでした。

かわいいは正義」と「苺ましまろ」めいた発言をしてきたけれども、その「かわいい」がなんだかよくわからないから「正義」すらもわかりませんでした。

女の子がかわいい。でもぼくのそれはただの性的な欲望ではないか?

幼いものがかわいい。それはぼくが優位に立っていることに満足する図々しい自己満足ではないか?

ディズニーキャラはかわいい。それは世間一般の声に流されているだけではないか?

角度を変えると「かわいい」ってすごく自分の暴力な気がしてならなかったのです。

同時に「かわいい」ものも暴力的で、かわいければ他のものの力を奪うことができる暴力だとも思っていました。かわいいは怖いし、怖いはかわいい。

 

あと、自分のかわいいが世間一般の平均の「KAWAII」と噛み合わない気がして、なかなか言えずにもいました。

たとえばぼくは戸川純がめちゃくちゃかわいくてたまらなくて好きなんですが、それが否定されたらやだなあという思いはどうしてもあります。同時に「そんなサブカルぶって逆張りかよ」って言われそうなのもやだし、そういう風にサブカルと「KAWAII」を分けて考えている自分もいやだ。ついでにいうと「かわいい」と「KAWAII」を分けて書いている自分もいやだ。いやしょうがないんだけども。

 

だからこそ「かわ音」みたいなイベントにはちょっと、いることへの申し訳無さすらありました。何を考えてこの空間にいればいいんだろう。

 

でも逆でした。オーディエンスもDJも、人の「KAWAII」を否定しない。ここでは自分の「KAWAII」を認めていい。どんなものであろうとも。

(もちろんエログロ等、見たくない人が見ないようにする法律にのっとったレベルのルールはあります)

とたんに「かわ音」はぼくの居場所になりました。

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ちょっといつもと違うアバターの衣装で着飾って、むずかしければアクセサリを追加して(clusterではアクセサリを買ってその場で付けられます!)、おしゃれして参加してみよう。

いつもかわいい人は、もっとかわいくなってみんなと交流しよう。

かわいいを、解放しよう。