たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「限定版」って聞くとよろめいちゃうんですよ、私。

●衝撃のトリコロ特装版●

電撃に移ってから初めて出た、トリコロの一巻買ってきましたよー。特装版だよー。
トリコロMW-1056 1 特装版 (Dengeki comics EX)

あれ?二冊?
 
本編=147ページ。
付録「稀刊ツエルブ」=161ページ

どっちがおまけですか。 
 
内容はこんな感じ。
「トリコロ特装版」の中身のご紹介(ラノ漫)
いやあ、うわさには聞いていましたが、目の当たりにするとさすがに驚きます。「特装版」「限定版」と銘打っているものは近年多いものの、これ単純に別売りでもそれぞれ成り立つボリュームじゃあないですか。
もちろんファン側としては、おまけの分の原稿が埋もれてしまうことなくこのような形で発掘されるわけですから、嬉しいのなんのですよ。
にしても…何度見てもシュールな特装版。
 
「限定版」「特装版」は年にかなりの数発行されております。中には、思いもよらないようなびっくり箱が仕込まれていることが近年稀にあります。
たとえば最近話題の「もやしもん」限定版6巻。
もやしもん6巻限定版 ぬいぐるみ付き
ぬいぐるみ付き。
40cmです。でかすぎだよ。しかし見ると分かりますが、これはかわいいです。ぬうう。
また、ドラマCDが付属で付いてくる商品も非常に多いです。ドラマCD単品でもファンは聞きたい、ということを考えると、これは太っ腹。
こどものじかん 4 特別限定版(アクションコミックス)
アニメがついている、なんていうのも。アニメ制作の労力を考えると、限定版で終わらせるのがもったいない気もします。
げんしけん (9) 限定版
また、伝説になるような夢の競演を「限定版だからこそ」つけちゃう、なんてのも稀にあります。げんしけん最終巻の付属同人誌は、普段だったら集うことのない漫画家さんが一同に集結し、しかも「げんしけん」をモチーフに個々のイメージするものを自由に描いた強烈なインパクトのある付録になっていました。あと最近だと「キャノン先生トばしすぎ!」の別冊付録などなど。
そのほかにも、ケロロ軍曹限定版など、フィギュアやストラップがついている限定版も非常に多いです。あくまでも「おまけ」という位置づけですが、中にはフィギュアに恐ろしい気合が入っていて、本をあわせて強烈なオーラを放っていることもかなり多いです。
 
今回の「トリコロ」特装版も相当ドギモを抜かれましたが、自分が知りうる中で一番の限定版は、うさくん先生の「しあわせぱんつ」です。
しあわせぱんつ 限定版(マンガ王倶楽部)

うさくん描き下ろしイラスト付き女児パンツ(身長130cm用)
・オリジナルパンツ作成キット
・ぱんつの説明書

突っ込みどころしかありません。
 

●「限定版」の魔力●

とにかく「限定版」「特装版」に弱い私です。
「オタクは限定版に弱い」といいたくなりますが、実はオタクでも限定版を気にもしない人もたくさんおられます。
どちらかというと「オタクアイテムに比較的限定版が多い」ゆえに、確率的にそうなりがち、っていうだけかもしれません。
 
しかし同時に、一度限定版を買う快楽を覚えてしまうともうとめどないのもまたしかり。
それはエスカレートすると「限定版」と聞いただけで内容を確認せず、予約する域に脚を突っ込みます。
こわいね。
 
自分の中の「限定版」「特装版」を買う動機はこのへんです。

1、付録が魅力的
2、「その時にしか手に入らない」というのに弱い
3、コレクター意欲
4、少しでもプラスアルファしたいほど好き

「付録が魅力的」が一番限定版としては大事なところだとは思います。
今回の「トリコロ」の特装版なんか、ファンにしてみたら万々歳ですよ。二冊分みたいなものですよ。
それこそ普段かわないような本ですら、おまけが魅力的で買ってしまう、なんてことも最近は多いのではないかと思います。理想的な限定版です。
 
2つめのはわれながら酷いものです。ようは宣伝効果に流されているだけです。限定版じゃないとファンじゃない、みたいな変な思い込み。「スイーツ(笑)」じゃなくて「限定版(笑)」です。
でも否定できないよ…。値段にあわないと思いつつ、「でも限定版だから仕方ない」というわけのわからない論理で買うことのまあ多い事。
しかしパッケージの絵柄が違ったりするとニヤニヤしてしまえれば、それは脳内ハッピーかもしれません。
 
3つめは好みの問題です。やはり「これは保管しておく価値があるかな?」という選択が必要になるのですが。価値を見極めようとすると、「開かずの限定版」なんかも出てきます。付録がフィギュアやストラップだとこれになりがちです。
 
そして4つめが説明しずらいんですが、自分なりに説明してみます。
まず、たとえば自分が好きなAという本があったら、それを何度も何度も読むわけです。でも「もっと!もっと!」と求めるうちに、Aに似たような本をあさるわけです。でもそれはAじゃない。Aのイメージを重ねるだけです。
それがグッズなどに手を伸ばすきっかけになるのですが、それでも限界があります。もうこうなってくるとお布施みたいなもので、それに対してお金を使う事が快感だったり、それにまつわるものを収集するのが目的になったりすることがあります。
そこに現れる「限定版」「特装版」。
まるで天恵のようにうかれあがって買ってしまう。そんな仕組みです。
こわいね。
 

●久米田先生の心意気?●

そんなわけで、「オマケ要素」はやはり好きなんです。あまりにも商売っ気強すぎる場合は回避も考えますが、好きなもののオマケがあるなら喜んでしまいます。
しかし、オマケを入れながらも維持し続ける作家さんもいます。「さよなら絶望先生」の久米田康治先生です。
絶望先生の単行本を買っている方ならお分かりになると思いますが、あのシリーズの単行本、通常のマンガより遥かにオマケ要素が豊富です。
表紙をめくったところのイラスト、紙ブログ、イラスト投稿、おまけマンガ、等々。「これもうちょい膨らませて限定版でやったら買うよね?」って思わされるほど面白く、手抜きがないからすごいのです。それも毎回ですものね。
相当編集作業に時間がかかっていると推測されますが、それでもお値段据え置き。
これってものすごいサービス精神だと思うのです。
「限定版」「特装版」じゃなくても、買った人みなが楽しめる作り。まさに地域格差・値段格差のないマンガ。
ベタほめしすぎな気もしますが、それでもほめます。このサービス精神と努力は感服してやまないです。
 

●ほしい「限定版」「特装版」●

なら全部が「限定版」要素をとりいれちゃえばいいじゃん、となるかというと、そんなことは決してないと思います。
やはりある程度お金を払ってでも欲しい、というファンもいれば、本編だけでいいよ、というファンも絶対多いから。
「初回限定版」を作る時の私のスタンス(ラノ漫)
やはり読み手側としても「こんな限定版がほしい!」ってのはあるわけで。
それが反映されて、欲しいときにどちらかチョイスできるのが一番理想的です。
 
ちなみに欲しい限定版はこんな感じ。
 
・番外編や過去作品を収録した冊子つき
・アンソロジーのように他作家さんが描いた冊子つき
・日記・ブログ・エッセイなど、作家さんらしさのでている文章つき。あるいはインタビュー。
・絵葉書やイラスト集。設定資料集など。
・SFなどだったら、元ネタや科学資料集
・スパッツ
  
フィギュアはものによってはのどから手がでるほど欲しい場合が多いですが、場所をとるものや置けないものだと困るのでなかなか人を選ぶ気がします。
ドラマCDもうれしいのですが、試聴が出来ない状態で値段が跳ね上がるのが痛いところ。前評判を聴いた上で…と二の足を踏んでしまいます。
やっぱり本の付録は本や絵がいいなー。少しでも多くその作家さんのものを見たい、というのが一番でかいですワ。
そして、「単行本化されていない作品が限定版でもいいから形になってほしい!」というのが一番の望み!と書いておきます。
 
そんなわがままを言いつつ、「限定版」と聞くと耳をそばだてる日々。
当分この体質は直りそうにありません。
問題は、限定版が手に入るものかどうか…です。発売前に予約で売り切れとかが一番恐ろしい!
 
〜関連記事〜
「積み本」依存症候群注意報!
あなたは大丈夫?「ケロロ軍曹」に学ぶ買い物依存症の心理
同人誌を「買う時」の金額計算ってする?
コミックスを「買う」段階の意識レベル。
棚に並んだマンガに、癒しを得たことはありませんか。
寝床にどんな本置いてますか?
なあフィギュアを買おうじゃないか
フィギュアを買うかどうか、それが問題だ。
そういえば気になったこと。「特装版」って銘打たれていたら、限定じゃないから再販かかる可能性は0ではない、ってことかしら。