たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

LO表紙の軌跡…それは未来への憧憬

WEB拍手より

たかみち先生は素晴らしいですね。

ですね、LOという世界を作り上げるに欠かせない人だと思います。

関連・たかみち先生の描く少女のノスタルジィ
日本の少女たちを描いた、たかみち先生。詳しくは上記のエントリにもありますが、それに加えて編集部が加えるキャッチが絶妙なのですよ。
「子供は世界のたからもの」「これは子供でなはい あるいは記号と身体の潜在的コンポジション
「僕は生きる、君のために」「それでも世界は美しい
雨上がりに「ほら、拍手がやんだ」
一番すきなのはコレ
「君は遠く輝く、ぼくは少し泣く」(2007年8月号)
そう、ぼくらにとって美しい少女は遠い存在。そしてただうつくしく育つことを願う。
そんな中に生まれるとても切ないこの感覚…。ああ、それがLOだ。
 
エロでロリなため、賛否両論あると思う雑誌ですが、ぼくはLOが大好きです。
エロマンセーではなく、そこに「もうしわけない!ごめん!」と先に周囲の意見を理解し尊重しています。そして「18歳以下の子に見せるのは非常によくないことです。見てはいけません」と、形式ではなく、心から書く雑誌です。
 
そして、常一貫持っている「二次元の中でこんなに自由にぼくらは満足することができる。」「YES!ロリータ。NO!タッチ」
開きなおってめきめきやるほうが楽かもしれないけれど、自制を働かせ、思想を持って本を作るコミックLO。そんな表紙が少女のドエロだったらいけない。人目につくところにはあえて、みんなが見て和むような理性を働かせよう。
ぼくらは、この本の中の紙の上で、思考力を働かせて遊戯にはげむことができるのだから、マナーは守った清いロリコンであろう。
 
さきほどの「君は遠く輝く、ぼくは少し泣く」は、今やこれからのエロマンガの姿勢をよくあらわしているなあと思います。
オタクがみる少女像は、どんなに略奪しているようでも、実際はひざまずいている場合が多いです。そんな表裏一体の心理を第三者のカメラからとらえたのがLOの表紙。内面は現実の少女ではないものを愛でる、複雑な欲求の渦まき。
それは人にはドロドロした汚いものに見えるかもしれません。ごめんなさいごめんなさい、ぼくらは黒い欲求を持っているよ。でもそれは誰にも迷惑はかけない、この数百ページのフィクションの上で、自己主張せず、自分の性癖と流れていく時間に涙します。最後には幻想少女達にも手を振り、やさしく見送るのです。そして、「読者を信じている」と巻末コメントに編集者さんは書きます。
そんな崇拝のような読者と作家と編集者のキャッチボールが、たまらなく愛しい。
 
未来がどうなるかはわからない、そんな雑誌。
ただ、エロロリマンガが後ろ指さされるのではなく、このたかみち先生の絵によって「美しく生きようと願うロリコン像」が築かれていることに、感動を覚えるんだな。
 

たかみち画集 [asin:B0013UK3U8:image] [asin:B0013UP3QM:image]
多分、自分はロリマンガがすきなだけじゃなくて、コミックLOが持っている世界観と理念が狂おしいほど好きなんだと思う。
 
〜関連リンク〜
LO公認モバイルサイト
LO作家さんたちのトークを見ていると、活力がわいてきます。
雨がっぱ先生の真剣な言葉が胸に刺さりながら、うさくん先生の「なんとかなるなる、またねばーい☆」が明るくみなを牽引していて、笑いながらぐっとくる。
マンガ家さんたちに興味のある方は必見。
 
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