たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

エロマンガが紙媒体であることが求められるワケ

エロマンガをダウンロード販売しなければならない5つの理由(電波ゆんゆん@はてな出張版)
「毎日戦場です。」に本気の叫びを見ました。
ですよねえ。家族暮らしの人にとっては、エロマンガ置き場は悩みの種だと思います。
自分も、題名とは反してこの記事のように、データ販売はあって欲しいと思っている派です。というのも、エロマンガって単行本にならないのが多すぎるんですよ。有名作家でも。
それが埋もれて、誰も知らないものになってしまうのはもったいない。
もちろんコピー問題など難しい面も多くありますが、過去作品のダウンロード販売はしてほしいなーと願うばかりです。どう元をとるか、が最大の問題点かもしれませんが、絶版になった上に出版社がつぶれた、みたいな作品の数々はなんとか復旧させてほしいです。司のとか−。
そういえばそういうのの一部が最近はケータイコミックにはなってたりしますね。
 
はて、「データ販売は必要」というのをおさえた上で、あえて「なぜ紙媒体にこだわるのか」を考えてみたいと思います。
エロマンガにかかわらず、マンガ全般の話でもあるんですが、エロマンガのあのボリューム感あふれすぎる単行本が、なぜあの形のまま要求されているか、です。
 

●サイズの問題●

18禁マークの付かないエロマンガは、よく青年コミックサイズで売ってたりします。あれは安い上に18禁マークついてないので、非常に買いやすいです。まあガッチリ消しが入ってますが。ストーリーものなんかが連載で描ける強みもあったりします。需要も、今も昔も有り続けるところです。
しかし、18禁マークのついたエロマンガはたいていA5版。「エロマンガとアンソロはでかい」という印象の人は結構多いんではないかと思います。
出版業界に詳しくないので事情はわからないんですが、読者としては色々な思いはありつつもこのサイズ、結構いいんですよね。
というのも、青年コミックサイズ(B6)だと、小さいんですよ。収納にはいいけれど、エロマンガはやはり「視覚情報」です。
エロい絵なんだから、大きい絵で見たいわけですよ。
消しの薄い性器の描写を堪能するには、大きい方がいいわけですよ。
 
実は一時期、画集サイズのエロマンガが何冊か刊行された時期もありました、が、全然定着しませんでした。
でかすぎると、読んだら捨てる雑誌と違って、保管に困っちゃうんですよね。なんだかんだでエロマンガだし。
大きすぎてもだめ。小さいとなんかもったいない。
そのため、読みやすさなど色々考慮した上で最高のチョイスがA5版なのだろうなと思います。
 

●紙媒体のメリット●

パソコンで邪魔にせずに読めるにもかかわらず、隠す場所に苦労し、置く場所を確保しなければいけない「紙媒体」からなぜエロマンガが離れないかというならば。
個人的には「寝っ転がって読めるから」に尽きると思います。
 
エロいことしたい!と思ったときに…。

●すぐに好きなコマを開ける
●自分の好きな体勢でいられる
●顔を近づけるのも自由(ちゅっちゅしてもいいのよ!)

と、なかなかメリット満載なわけです。
100%、エロマンガ=オナニー道具、とまでは自分はあまり思ってないのですが(ポルノでもあり、マンガでもある)、実用度でいうならば最終的にはまだまだ紙媒体に軍配があがる気がします。
 
これはマンガ全般の話ですが、人間、なんだかんだで「紙」が好きなんだろうなーって思うのですよ。
確かにディスプレイできれいにみることが出来る自体です。むしろコンピューターでマンガを描く時代です。
なのに、コンピュータで描いたモノをアナログな紙にわざわざ出力する、なんて遠回りなことをするのは、やっぱり「マンガは紙で読みたい」という欲求がとてつもなく高いからだと思います。
 
紙は触っていてあったかいです。
紙は目にやさしいです。
元が木ですしね。
 
すごい極論になりますが、人は本を読むとき、紙という「生」を欲しているんじゃないかしら。
ましてやエロマンガのように「生」の塊であるものを読むならば、「生」である紙で読みたい!と思うのは当然なのかもしれません。
自分も「保存」の意味でデータ販売は是非やってほしいのですが、何十年たってもきっと、エロいマンガは紙で手にしたいと思うだろうなー。
 

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でも「モーションLO」は復活してほしいのココロ。
すごい単純な話でありながら、一番大事なこととして、パソコンで読むのって疲れるんですよね。あとパソコン持ってない人なにげに、まだまだ多いです。
コンビニで「あー、なんかこう、エロいマンガでも読みたいな」なんていう、「読むぞ!」じゃなくて「なんとなく」な気分の人の需要を満たす必要は有り続けると思うんです。
 
一点そこで苦しいというか悩ましいのは、そういう純粋なエロスの「需要」と、表現としての「マンガらしさ」の部分がうまくかみ合わないところ、でしょうか。
最近は特に「エロ原点回帰」みたいな動きがあって、「エロいエロマンガ」の追求が盛んだよなーと思います。とてもそれはすごいことです。
ちゃんとエロいエロマンガはえらい。
ただそれによって「マンガの7割はエロシーンにしてください」というような要求も出てくるでしょうから、そうなると作家さんの表現の幅が苦しくなります。雑誌によりますが。
「マンガなんだからストーリーが欲しい」という需要もあれば「ストーリーはいらない、エロくしてほしい」という需要もあります。うまく住み分けや、バランスが取れていけばいいんですがー。データ販売形式だとそのへんも自由がきくのかしら。ページ数とか。
 
とはいえ、ストーリーとエロが調和取れているエロマンガはほんと、宝物ですね。
そして宝物は、手元に置いておきたいものです。収集欲的な意味でも。
いつか紙使いになりたいものです。エロマンガの。