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女装少年を楽しむ3つの方法「女装少年アンソロジー」

買ってきました。
アンソロジーなので「全部いい作品!」とはもちろんならず、好み人それぞれあると思いますが、「女装少年作品を楽しむ視点」はしっかりしていて好感が持てました。
ちょっとその3種類の視点について書いてみます。
 

●1、女装の羞恥にもだえるオトコノコ●

まずは「いやいや女装させられるオトコノコが恥ずかしがるのがかわいい」という楽しみ方。

「ボクは妹のメイドさん」より。
サディスティックな妹さんに、女装させられたお兄ちゃんが振り回されっぱなしという、とても魅力的なシチュエーションのこの作品。
やはり女装少年はいろいろなジャンルの中でも特にMっけを引き出します。
そのため、女の子が見たら「オトコノコかわいい!」になりますし、男性が見たらシンクロと相まってM属性を満たしてくれる優れもの。

「ミックス*リリィズ」より。
この3つのコマだけできゅんきゅんです。
「こんなにかわいい子が女の子のわけがない」とはよく言ったものですが、「オトコノコが女の子の格好をして羞恥しているからかわいい」というのはまぎれもない事実。
その羞恥によって、女の子よりも女らしい動きを取るのがポイントだと思います。
 

●2、女装が好きで楽しみたい、シャイなオトコノコ●


個人的にこの作品集ではツボだった「女装少年注意報!?」より。
女装少年のよさは、ちょっとだけオトコノコの名残があること。
だけど「かわいい女の子になりたい!」という気持ちがあるから、内緒でこっそり女装しちゃったりするわけです。
そのシャイな気持ちと、誰にもいえないひそかな愉悦がかわいらしい!

こういう場合はおうおうにして、オトコノコ状態でもキュートな場合が多いのも魅力的。
ようは「見た目」のみならず「かわいくなりたい!」というそのオトコノコ自体の魅力が、女装少年ものの楽しみの一つでもあります。
この場合は「女装してみたい」という純粋な気持ちですが、中には「好きな人のために女装したい」なんてオトコノコが描かれることもあります。いずれにしても、シャイだけど「かわいくなりたい」オトコノコは、かわいいのです。
 

●3、女装したオトコノコにときめく男の子●

女装少年そのものにドキドキするのもいいのですが、「女装少年にドキドキする男子」の姿がものすごくキュートなのも、女装少年ものの楽しみの一つ。
ようするに「ストップ!ひばりくん」タイプです。往々にしてこのタイプは女装に照れがないことが多いです。むしろ積極的。

挑発するかのような姿を見せてどぎまぎさせられるこのマンガは「プラナス・ガール1.5」。今回の一番のお気に入り。
現在はガンガンJOKERで連載開始されています。
この「男」だと言っているけど「女」に見える、でもあくまでも「女装らしい」という曖昧な中性っぽさ・・・いや、女の子よりさらに女の子っぽい様子ときたら!
女形もそうだと思いますが、男が「理想の女の子」を演じるから、女の子よりも「理想の女の子」っぽく動くのも女装少年の特徴の一つ。
それを地でいく藍川・・・くん?さん?
小悪魔すぎる上に明るく元気。これは男子にも女子にもモテるわけですわ。くっそー、「ただしかわいい男の子に限る」なのか!
そんな彼女?の気持ちはまだわからないわけですが、あくまでも彼女を「他の少年視点」で見ているからたまりません。
だってさー。

こんなこと言われたら・・・ドキドキするだろ?
男だってわかってても・・・っ!

このどぎまぎ感がたまらない。
 
いやはや、性とはまっこと不可思議なもの。何を判断にドキドキしてしまうんでしょうな。
見た目?
性格?
おちんちんがついてるかついてないか?
いえいえ。その一人の人間に対しての感情、すべてが絡み合って。
 
女装少年って本当にいいものですね。
ジャンル分け自体にはあまり意味はないんですが、BLとかショタとかとかぶっているようで、かぶっていない不思議なジャンルだったりします。
このアンソロジー自体はおそらく男性向けですが、作品単位で見れば女の子でもかなり楽しめるのではないかなあ。上記の3点の視点がちゃんとバランスよく入っているのは好感が持てると思います。
 
はて、自分の中のベストオブ女装少年ものといえば、やっぱりディスコミュニケーションです。
いや確かに、ブリたんとか、放浪息子とか、おとボクとか、すばらしい女装少年はたくさんいますが、「ディスコミュニケーション」に詰まった倒錯感はあの時期にして30年は時代を先取りしていたと思います。まじで。
まだぼくらは植芝理一先生にゃ追いつけないよ!
 
〜関連リンク〜
ガンガンオンライン プラナス・ガール
1、2話が読めますので、興味がある方は買う前に見ておくといいかも。すげー面白いです。