たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

澪ってかわいい?それとも浮いてる?

WEB拍手より。

こんにちは、たまごまごさん。「けいおん!」と少女をこよなく愛するたまごまごさんに是非聞いてみたいことがあります。
私の妹もオタクで兄妹揃って「けいおん!」にハマっているのですが、妹は何故か澪が嫌いらしく、理由を聞くと「澪だけ浮いてるから」だそうなんです。
妹曰く「律は一番リアルで律みたいな子は実際いる。
唯も少しアニメチックに強調されてるけどああいう天然キャラの子もいる。
むぎちゃんは実際には絶対いないアニメや漫画特有のキャラだから逆に気にならない。
でも澪は実際にいそうなリアルな女の子でもなく、フィクション特有の女の子でもない『男子の好きな女子高の女の子像』をリアルにいる女の子みたいに描こうとしたみたいで一人だけ浮いている。
もし、あんな子が実際にいたら、それは男の前で演技してる女子に嫌われるタイプの女の子だと思う」とのこと。
この妹の意見たまごまごさんはどう思われます?
ちなみに当方関西在住のため、四話までを見ての意見です。

はい、少女大好きたまごまごです。
兄妹そろって「けいおん!」にはまっているのがうらやましい限りです。というのは置いておいて。
 
澪の人気は確かにずば抜けていますね。人気投票やったら、おそらく5割が澪に入れるくらいの勢いなのは間違いないです。
それに対しての「澪のキャラはなんだかとってつけたようで変」というのはちょびっとだけ分からんでもないんですよね。
ちなみに自分は澪は好きです。律とは比べものにならないですが、嫌いじゃないです。
単純な「好き嫌い」は人それぞれなので今回はおいておくとして、澪の違和感と魅力をちょっと考えてみようと思います。
 

●よく泣く子●

男性の心を非常につかむ部分、そして同時に「なんだろこれ?」と違和感を感じる人がいる部分は、おそらくよく泣くという点だと思います。
元々澪はとても気が弱く、目立つのが苦手で、怖い物や痛い話が大嫌いです。

このシーンなんかは顕著ですよね。
普通こんな泣き方はしません。漫画チックにデフォルメされた泣き方です。
まあそのくらい「よく泣くよ!」という性格付けです。
 
そもそもギャグマンガなので、このくらいならすんなり受け入れられる人は多いと思いますが、同時にアニメだと「微妙なリアル」があるため、そのギャップで「なんだかおかしくない?」「ぶっているんじゃない?」という人がいるのも、また確か。
ここをどう楽しむかが澪というキャラクターのキモになってきます。
 
オトコノコは割とすんなり受け入れられると思うんですよ。
特に「萌え文化」に慣れ親しんだ人は。

怯え。
涙。
照れ・恥じらい。
記号的とも言えるこの3要素が詰まった彼女の姿に「萌え萌えキュン」だった人は多いはず。
というか、「萌え萌えキュン(メイド喫茶をやって澪に言わせようという妄想)」のシーンは「ねーよ!」と思った人でも、この天然な歩く「萌え」に対しての、唯と律の突っ込み(泣いている彼女を見て「萌え萌えキュン」をやる)でうまーく昇華され、「ぶっている」のではなく「素でかわいいなこいつ!」というのをうまく引き出しています。
 
これ、唯と律の突っ込みがなかったら、そのまま確かに「なんだかぶっていて、キャラ作りすぎだろ」と女の子に嫌われるタイプになってしまったかもしれません。
しかし、澪がそこで人気を落とさないのは、律という存在がそれを支えているからに他なりません。
 

●澪のかわいさは、関係性から生まれる●

第五話のこのシーン。かなりハート撃たれた人も多いのでは。

律と先生が澪の歌詞を読んで虫酸が走ったのを見て、マジで泣きそう5秒前な澪さん。
先ほどの三要素が(怯え・涙・恥じらい)にじみ出ているシーンです。
まあ普通ならば、がーん!と怒られるか、「困っちゃったなあ」と頭悩ませるかするかもしれませんが、律は澪といる時間が長いため、ただ泣いているんではないのを知っているわけです。
澪はただの泣き虫ではありません。
一生懸命な頑張り屋で、何事にも手を抜かず、冗談を言わず本気で取り組む子、それが澪。
だからこそ、この澪を見て律がフォローにまわるんです。

逆に言うと、これは自分の考えなのですが、律がいなかったら、澪はここまで泣き虫じゃないと思うんですよ。
律はそれこそ言いづらいこともあっけらかんと言ってくれます。歌詞も「ちょっと微妙」とかじゃなくて、もうあけっぴろげに「かゆくなる!」と騒ぐわけです。
そのくらい、律は澪のことを何でもかんでもはっきり言う、そういう関係がすでに出来ているのです。これはむぎや唯では出来ないでしょう。

だから、普段はカタブツで、まじめで、ツンツンしている澪ですが、律の前だと気弱で、泣き虫で、ワガママが言えちゃうのです。
これも予想ですが、律のいないクラスの中では、きっと澪はきりっとまじめに暮らしているのではないかと。
マンガの二巻ではあまりに寂しがって和と一緒にいますが、たぶんそこではあんまり泣かないと思います。
 
加えて、澪は普段から品行方正でまじめな子ですが、一人に対してだけ暴力を働けます。

律です。
律に対してだけは殴ったり蹴ったり絞めたり出来ます。めらめら炎を燃やして怒ることもします。これは唯にはしません。
いかにこの二人がツーカーの仲で、お互いの存在をさらけ出しあっているかがよくわかります。
 
このへんが「澪」というキャラの魅力につながっていきます。
ようするに、寂しがり屋で、人といるのが好きで、実は弱虫で・・・でも気張ってがんばっている。それをこの「軽音部」でならさらけだせる!
まじめで出来る女な彼女のイメージとのギャップもいいですし、なんといっても律との掛け合いこそが彼女の魅力、なわけです。
ひいては、律というキャラが「いかにもいそう」な生々しい感じの子供っぽさを持っているからこそ、そのコントラストで完成しているキャラとも言えます。
 
逆に言うと、そこに魅力を感じない場合は「澪って変」と見られて当然だと思います。
だって、やはりいろいろな面で「大げさ」ですもの。女の武器が多すぎますもの。男がいるところでこれをやったら「このこってば・・・!」となる可能性はあります。泣くのは、ずるい。
しかし、大げさなのは、律がいるから、なんですけどもね。女の武器である涙も、女同士では「信頼関係」として見ると、一気に魅力は増すのではないかと思います。泣くのは、かわいい。
 

●今までの「属性」にはまらない●

以前も紹介したインタビューから。
メガミマガジン掲載山田尚子監督インタビュー(2ch)

・キャラのテンプレ的に見られそうなところは、あえて自然体に持っていっている
 (例:澪はツンデレっぽいが、女の子はそんな簡単なものじゃない!)

ここがポイントでしょうね。
澪の中には「男子から見た萌え属性」としてのステレオタイプは確かに存在しています。
泣き虫とか、ちょっとツンデレとか、です。
しかし先ほども述べたように、澪は単体で魅力を発揮するキャラというよりも、関係性の上で魅力を発揮するキャラです。
そのため、唯に接する澪、むぎに接する澪、そして律に接する澪でそれぞれ違うわけです。
むぎから来たメールを読んでいた澪と、律がアホなことをいった時の澪は、おそらく全然反応が違うでしょう。
ベースにあるのは「オトコノコが思い浮かぶかわいい女の子像」なため違和感はあるかもしれませんが、そのへんが「女の子はそんな簡単なものじゃない」に当てはまると思います。
 

まあ、基本ギャグマンガなので「多少のおおげさっぷりは目をつぶって、気に入ったキャラだけ見ればいいよ」とは思います。
ただ、4話などでわかるように、唯があまりにもあっぱらぱーで何も考えていないため、「音楽の感動」については澪が一手に背負っています。
今後も澪の心の機微・・・時にわがままだったり、寂しかったり、でも音楽一生懸命やりたかったり、という感情が、物語の軸になっていくのではないかと踏んでいます。
無理に好きになる必要はないですが、改めて今後「軽音部」という4人の塊の中の一部分だと思って見ると、さらに魅力が増すんじゃないでしょうか。
 

                                                                                                                                            • -

 
すっごい個人的意見ですが。
澪の魅力の5割は律にあるね!(偏見
律の「普通さ」と、暴走機関車っぷりがキャンパスになって、その上で澪の色が目立つようになっていると思うんだな!
なので澪好きはもっと律を好きになるといいよ!
律かわいいよ律。
 

けいおん! 1 (Blu-ray Disc)
ポニーキャニオン (2009-07-29)
売り上げランキング: 12
けいおん! 1 [DVD]
けいおん! 1 [DVD]
posted with amazlet at 09.05.02
ポニーキャニオン (2009-07-29)
売り上げランキング: 307
TVアニメ「けいおん!」オリジナルサウンドトラック(仮)
TVサントラ
PONY CANNYON Inc(JDS) = MUSIC = (2009-06-03)
売り上げランキング: 34
 
やっぱり「律は俺の嫁」ってより、「律は澪の旦那」ってほうがしっくりきます。4人でうまくバランスとられているなあとしみじみ感じるんですよね。
それが、あずにゃんが入った後の「下手だけと4人だとぴったりあっているように感じる」という状態になっていくんだと思いますが。
そう、上手い下手と、音楽を楽しんでいるかどうかは別問題。・・・ある程度うまくないと見せられないけどもー。
 
〜関連記事〜
「けいおん!」の律のリアクションがノンケな件について。