たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ヘーイ!ヘーイ!ひとはヘーイ!「みつどもえ144卵性」

もうね。
ひとはファンでチャンピオン買ってない人は、今すぐ買ってくるべきです!(断言
やばいっすよ今週のみつどもえ
「わー!」って普通に声出してしまいました。頭の中は小学六年生の少年に戻ってしまいました。
恋って…いいね…!
 

●ガチ恋愛!!●

さて、「みつどもえ」で恋愛と言えば吉岡、吉岡と言えば恋愛です。
眉毛=恋愛と言って差し支えないでしょう。

興奮しまくってどうにもならない吉岡。
歯止めをかける宮下。
ついつい影に隠れてしまうみつばと杉崎。
割とどうでもよさげなひとは。
いないふたば。
これが「みつどもえ」の「恋愛」に対する主要キャラの認識そのものです。このコマだけでそれが分かるのは面白いですね。
 
まあ吉岡は普段から「恋愛」って聞いたら暴走して止まらないのでいつも通りではありますが、他のメンツの反応が面白いところ。
今回は、今までの「なんとなくほのめかす恋愛」と全く別で、ガチなわけですよ。
ふたばとしんちゃんは「幼なじみすきー!」です。みつばと杉崎は「腹立つけど気になる!」です。ひとはと矢部っちは…これはまだよくわかりません。
が、今回は「好きです」と明言しました。

「本当の恋愛」に直面した一同のこの顔の赤らめっぷり。ひとはまで真っ赤じゃないですか!
そう、まだこの子達は「思いを寄せる」という感覚はうっすらと経験しつつも、実際の男女交際を全く知りません。
以前の「朝チュン」の話を見ると、どういうことが男女間であるのかへの憧れや状況理解は出来てはいるようです。
とはいえ、やっぱり身近なことじゃないわけですよ。遠い別世界の話なわけですよ。小学生の恋愛なんて最初はそんなものですよ。
ああもう、めんこいなあ!

ラブレターを入れたのは今まで出てきたことのない影の薄い少年、久保田くん。
今まで出てきた男子キャラは千葉氏としんちゃん。しんちゃんはふたばとべったり、というか目が離せないし、千葉氏はすでに恋愛対象外の別枠状態。
それを考えると、この少年の参入は大きいですよ。
この「みつどもえ」世界に、明確な意識を持って、男女の「好き」を持ち込んだわけですから。
 

●恋は盲目なことに気づいちゃったりな!●


まーなんとも、いい感じでニヤニヤなシーンでございます。
チーム杉崎の焦りっぷりはもちろんのこと、あのひとはでさえあたふたする始末。
で、ここにある「恋は盲目」が重要なキーワードになります。
盲目、ってことは彼女たちも知識的にはあるわけですが、盲目になっている自分は気づかないから「盲目」です。
ということは、だ。
この時点でここにいるメンバーの中でも、実際は気づいていなくても「盲目」状態だったことのある子がいる可能性もあるわけじゃあないですか。

分析を最初にはじめたのはひとはでした。
クールで冷静な彼女らしい、的確な意見でございます。
特に小学校の恋愛って、実際こういう所からはじまりますしね。読書によって得た知識の可能性もあります。
が。
 
そもそもひとはこそが「普段孤立している人」ですよ。
本人は「一人でイイから」を気取ってあまり気にしていませんが、最近は一人でいる寂しさにも気づきました。むしろ「みんなでいる楽しさ」をみつばやふたばに学びました。
そう、彼女は気づいてしまったのだ、自分が気づかなかった数々の盲目さに!!!
気づいたらどうする?!クラスメイトならどうする!?
こうするだろ!!!
 

ヘーイ!ヘーイ!
ああ…お父さんお母さん。ぼくはいま、とても甘酸っぱい気持ちでいっぱいです。
赤面するひとはを、茶化すチーム杉崎最高にかわいい。
照れてパニくるひとは…かわいすぎるだろう。
桜井先生は僕らを100回は殺す気ですね!OK、殺されますよ!
 
ひとはがここまで「自分のいた環境」を思い出して赤面すること、他になかったじゃないですか。
ましてや今回は恋愛絡みです
普段は自分が茶化している側なのに、今回は自分が茶化される側です。
 
ここで注目すべき点が一つあります。
チーム杉崎は一体何を想像して茶化しているのか。
そしてひとはは何を想像して照れているのか、です。
これはもうさ…ここまできたら矢部っちのことは外せないですよね。
 
みつどもえの伝道師、ガビョ布先生はこう推測されています。
reconstructive
もうイラストがそのまま「正解!」という感じがしてなりません。すばらしすぎる。
ひとはにとっては、「矢部っちをもてあそんでいる自分」が今までの意識でした。
それを、自分で言って自分で気づいてしまったわけですよ。
「実は寂しかった自分」
「必ず相手にしてくれるやさしい人」
「惚れてしまうかもしれないよ」
そう、惚れてしまうかも、しれないよ。
撃った弾丸が、自分のところに跳ね返ってきた気まずさ。そして「本当の男女の恋愛」を目の当たりにして、自分が上っ面だけで話していたことへの、自分からの反撃。
気づいてしまいましたか。そうですか。
ヘーイ!ヘーイ!(指さしながら
 
この「ヘーイ」があったかいじゃないですか。
今までは「ひとははなんだか接しづらい」という距離感があったのに、今はこんなにも同等の立場で茶化しあえるのです。
杉崎はそもそも人への思いやりが人一倍ある子なので、ちゃんとその距離を見極めてひとはと接しています。そういえば今までも、お泊まり会などでもひとはを呼んでいますし、「仲間はずれにしない」という意識はありそうですね。
杉崎にとってのこの「ヘーイ」は、誰か単独の一人ではなく(矢部っちとかではなく)、「大多数の人間に溶け込んだひとは」への茶化しかと思われます。
吉岡は今までの勘違いも含めて、十中十、矢部っちとの恋仲を考えてそうですね。…いや待てよ、吉岡の相関図はひとはを巡る愛憎劇すぎるので、龍太なんかも含まれている可能性大です。読めませんこの子。
宮下はたぶん自分だと勘違いしてる。うざいですね。かわいいです。
 
面白いのはみつば。あっけにとられてるんです。
そもそも今まで一緒に過ごしてきて、「孤立している」なんて思ってもいなかったから、というのはあると思います。
ひとはにいじられているのはむしろみつば側ですし。いつも側にいて「孤立」なんて考えはわかないでしょう。
同時に「照れるひとは」という図が、身近であるが故に新鮮でもあります。
これを「ひとはが恋に気づいた」と見るか「ひとはが力関係的に同等にクラスメイトとなじんでいる」ことに驚いていると見るか…今後の彼女たちの関係の変化に注目したいところ。
いずれにしても、ひとはは扉を開けたね。

スイッチの切り替えすらままならないひとはたん。
やばいです。自分内でのひとは株がぐんぐん音を立てて上がっています。
くそー、かわいいなもう!
彼女が何に気づいたか、今後描かれるといいな!
 

●恋と寂しさと●

しかし改めて考えてみると、ひとはの言ってることがあまりにも正論すぎるんですよね。
小学生の恋愛なんて、「恋」だかなんだか分からないわけです。ましてや今回の久保田くんは、あまり目立たない、友達もあまりいない子。
この作品にはひとはの他にも孤立している子がいました。
そう、松岡です。
先ほどのコマでもスルーされていますが(意図的に)、「あの子はちょっと変だから」「あの子とはかみ合わないから」と暗黙のうちに距離を置いてしまっています。
これは読者側も同じ視点になるように描写されてきていました。
「松岡だから変でも仕方ない」
「松岡に言ったらややこしくなる」
まあ、松岡の自業自得なんですけれども、冷静に考えてみるとそう思っちゃうのは、確かに冷たいですわね。
そんな松岡が元はチーム杉崎の一員だったのも興味深いところ。
杉崎は特にクラスメイトのことを優しく気づかえる、気配りのできる子です。孤立気味だったみつばを救ったのも杉崎だと自分は思っています。
松岡も杉崎にある面、気にかけてもらっていたのは事実ではないかと思います。
とはいえ、やはり自分勝手な言動が多すぎるため、手におえなかったのもまた事実。

ちなみにこのシーンは「わざとシカトしているシーン」ではないです。
今回の恋仲事件での中心人物が松岡だったがゆえに、浮かれて松岡から離れてキャッキャしているシーンです。
本人達は、よかれと思ってやっていることですが、小学生の姿をこうやって第三者視点から見ると、なかなか残酷に見える部分もあります。
第三者というよりは、右手にいる松岡視点、かもしれません。

「人間には興味がないの」といっていた松岡ですが、やはり誰にも相手にされないと寂しくもなります。
この描写も今回初だと思います。今までは相手にされなくても「私は霊がいればいいの!」と開き直っていたのに。松岡も寂しいんです。一人の女の子なんです。
 
ここに来て、「普段孤立している人」というひとはの分析が一気に実を結ぶ構成はあまりにもお見事!桜井のりお先生のテクニックです。
孤立してる人、というのは、久保田くんであり、松岡であり、ひとは。そして群れなして遊んでいるみんなそれぞれ、寂しいし人恋しくて、誰かを欲している。
「本当の恋」なんて大人になっても分からないけれどもさ。
誰かに側にいて欲しい、って気持ちの根っこは…変わらないのかもですね。
それに目覚める最初の一歩は、こんなどたばたでもいいじゃない。
まずはみんなでわいわい楽しもうよ。
ヘーイ!ヘーイ!
 
…あぁー、宮下がはやく、俺への吉岡への恋に気づけばいいのにコンチクショー!
 

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本当に今週のやばいって。
松岡にもキュンキュンですがひとはだよひとは!かわいすぎだよもう!
今後彼女が矢部っちとじゃれているの見たら…もう…ウフフ…ウフフフフフ!