宮下はいい子なんだよほんとだよ「みつどもえ１９２卵性

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昨日も書いたんですが、文字数オーバーだったせいかはじかれて途中切れになったので再掲。
もうDVD・BDの予約開始ですね！
アニメ放映中に販売がはじまるのは実にありがたい。

みっつ数えて大集合!

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みつば・ふたば・ひとは
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夢色の恋

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そしてOPとEDのイラストも公開！（まだイラストのみで文字入ってないですね）
しかし寝ている三つ子はなんなの天使なの。
　

●ふぅ……●

そしてですよ。

寝起きの宮下はまじ天使なの？
なんなの！　ぼ、ぼくもう我慢できない！
ちゅーとかしていいですか！

　
今回は（というか「も」。最近多い）宮下回でしたが、宮下回は始まった瞬間に「絶対報われない」と分かっているのが楽しいです。
うざいキャラはひどい目にあうことでかわいさが見えてくる。トムとジェリーのトムに思い入れがあるような感覚とよく似ております。つまり宮下はトム。ひとはというジェリーにちょっかいを出して反撃をくらうトムです。
そんなトム宮下の今回の相手はひとはか？と思いきや。

意外なことにふたばでした。
　
ここしばらく、人間関係のシャッフルがすごいですね。
例えば先週とか、今までほとんど接触のなかったみつばとしんちゃんの絡みが描かれるようになりました。
また最近は杉崎がひとはに対してものすごく好意を寄せて、一緒に行動することが増えました。
一巻で「三つ子とは仲良くしたくない」という爪弾き状態だったのが嘘のようだよ！
ふたばは単に、側で寝ていた宮下に対して幼児のようにちょっかいをかけていただけなんですが、ふたばと宮下の組み合わせというのはおそらく初ではないでしょうか。
そして読める、読めるよ。一番合わない組み合わせだというのも。
　

●宮下の憂鬱●

宮下がうざいのは、常に上から目線だからです。
まあ上から目線だけど常に失敗するからこそめんこいのですが、それでも周りにしてみたら合わせるのが面倒くさい子なのも間違いないでしょう。
今回もふたばと遊ぶことになってからの宮下ですが、自己主張のまあ強いこと。

バスケのレギュラーメンバー解雇されたんじゃないの！？
いやまあ、監督もそこまでひどくはな……いやわからん。なんにしても「ディフェンスの鬼」という名前を相当気に入っているようです。
いちいちこういうことを言うから「鬱陶しい」と言われてしまう子なんですが、実は宮下ってこの作品でも一二を争うほどの寂しがり屋だとも思うのです。
（多分寂しがり屋一位は杉崎。）
寂しいからこそ人にちょっかいをかけてしまう。寂しいからこそ「私が○○してやるよ！」とお節介かけてしまう。
不器用なんだよなあー。
たとえばこのシーン。

いいお姉さんじゃないですか！
低学年の子と本当に親身に接してあげることの出来る素敵なお姉さんですよ宮下かわいい！
ところがちょっとしたスキにふたばが離れていってしまい、ついぽろっと「楽しかないよ！」と余計な一言を言ってしまったがばかりに。

地雷激踏みです。
ああ、かなしいね。このへん本当に不器用。
でも先のコマ、本当に「楽しくない」と嫌がっているようには見えません。
　
というかこれ、メグちゃんですよね。
（みつどもえ４巻で、痴女みつばに憧れていた女の子）
　
みつどもえにおいて、宮下はみつばの次に自己弁護が強い子です。
なにかあると割とすぐに言い訳をします。今回もそれが失敗を招いてこんな有様に！
そこが笑えるところなんですが、今回のはギャグマンガであることをふまえても悲しみの方が強く描写されていました。
咄嗟に自己弁護するのは、嫌われたくないから。
　
ああそうか。
クラスの中で中心的存在として元気に目立っている宮下ですが、彼女はいつも不安で寂しい子なんだ。
それが間違った正義感になってしまい「うざい」んですが、彼女自身に悪気は全然ないんだ。
　

●無視されたくない、一人きりになりたくない●

ひとはやふたばは、割と一人でも楽しむことが出来る子です。それだけ芯がしっかりしているので、基本的に群れません。
さそわれたら一緒に遊ぶ。ひとはは特に最近誘われることで仲良く出来るようになったので、ある意味ちょうどいいバランスの位置にいます。
　
しかし、みつばや杉崎や宮下は、誰かとの接触がないと落ち着かないタイプの子です。一人でいるのが寂しいから、誰かにちょっかいをかけます。杉崎はみつばなら反撃してくるのを分かっているので盗撮しますし、みつばは人にサディスティックな行為を働けば「嫌がる」という反応で関係が成り立つのでS的言動を働きます。まあこれも千葉氏みたいに受け入れてくれる人がいるからいいのですが。
じゃあ宮下は？

ひとはを追い回していたのは、ひとはが一人きりでかわいそうだから私が仲良くなってやろう、というお節介。
今回のふたばとの遊びは、「杉崎たちいないし」という彼女のセリフから見ても分かるように、実は寂しいのは宮下の方なんですよ。
本当に……本当に不器用で……バカで……なんて可愛い子なんだよ宮下！
愛してるよ！
　
おそらく今後も彼女はチーム杉崎やみつごに対しての「ツッコミ役」であり「うざすぎるキャラ」として君臨し、そしてコテンパンにひどい目にあってゲラゲラ笑われるギャグキャラになると思います。「トムとジェリー」のトムは容赦されてはいけないのと同じく、宮下も徹底的にひどい目に合わないと。
だけれども……彼女の寂しさは少しだけ満たされてもいいよね。

今回は完全にふたばに振り回される宮下がおかしくてしかたない回なんですが、ちょっと泣きそうになった。
宮下、本当に寂しがり屋なんですよ。杉崎が、吉岡が、ひとはが好きでしかたないんですよ。
以前も吉岡が松岡に恋愛相談っぽいのをしていたとき、激しく嫉妬していたのが思い出されます。
だから「チーム杉崎」は成り立っている。杉崎は吉岡と宮下が大好き。宮下は吉岡と杉崎が大好き。そして吉岡は宮下と杉崎が大好き。
もうひとつの「みつどもえ」はここにあるんです。
　
突っ込みどころは「みつばは抜きなの！？」というところではありますが！
このへんがスキが甘いというか、今まで人間関係もってないからというか……宮下はもうちょっとだけ人に気を使う術を学んだほうがいいかもしれないけれども、そんな不器用な宮下がかわいいからまだまだそのままでいいよ！
そしてこっぴどくやられてうざがられたらいいよ！
そして困ったらぼくの胸に飛び込んでおいで！　さあ！　ほら！　
　

- - - - -

　
みつどもえは基本的には「浦安鉄筋家族」の血脈を継いだギャグマンガなのでかなり毒っけもありますが、それを桜井のりお先生が色々な手法で救ってあげているのがなんともうれしいところ。無碍な扱いを受けているキャラ（宮下、松岡など）でも、ちゃんといい話が織り込まれて「一人ぼっちじゃないよ」と言ってくれている。
ディスコミュニケーションな少女たちの、コミュニケーションの物語、として読んでみるのも面白いだろうなと感じさせる一話でした。
それにしても宮下はどうしてこんなにかわいいんでしょうか。というか単に自分が寂しがり屋で必死な女の子好きなだけなのかどうかわかりませんが、少なくとも宮下の心の一端に触れられる、ただうざいだけのキャラではない、まさにウザカワの王道を行くキャラだというのをかみしめた次第です宮下愛してる。

少なくとも長身とこの素晴らしき太ももは愛してる。
　