たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

なんで杏chang!はこんなに魅力的なんです?

ニート三位●

THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 001 渋谷凛 THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 002 双葉杏 THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 003 三村かな子
THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 004 高垣楓 THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 005 城ヶ崎莉嘉
シンデレラガールズCD出ましたな。買いましたヨ。
個人的には楓さんの歌はもう早見沙織さんの代表曲ってことでよいのではないかというレベルで素晴らしかったんですが、トーク城ヶ崎莉嘉ブトムシのかわいさに死ぬかと思いました。
と、それはいいんです。いいんですそれは。
それよりこれだ。

ニートオリコン3位……だと……オリコン4月18日調べ)
しかもCDの中で「杏はトップアイドルなんて目指してないから」ってぶっちゃけてるんですが、残念ながらいきなりトップアイドルになってしまったようです。
なんてこったい杏chang。
 
値段が700円という安さだということもでかいですが、やっぱりおまけについてくるSRカードを特訓するために二枚買いの人が多いからかなーとは思うのですが、……最近のアニメのCDは一枚1300円越えが多いので感覚が麻痺している部分はありますね、あんまり気にならない。
やり方としていい商法だとは思わないですが、値段設定がうまいのとCDの内容密度がキャラクター性押し出しまくっているので濃くて満足度高いのでどうしても納得してしまう。
キャラを逐一細かく説明するんじゃなくて、このCDを聞いても微妙にスキがある(あそびの部分がある)ので妄想を挟める、いや、妄想を助長させてくれるさじ加減は本当にうまいです。
個人的にはそのへんでグッと来たのは渋谷凛でした。あのトークは……かわいい。「リアルかわいい」という表現が適切かどうか。「普通」じゃなくて「リアル」っぽいかわいい。
 
で、ニート三位に戻ります。
それ以外のキャラも全員オリコン10位以内に入っているのはすごいですが、杏changだけ頭ひとつ突破して抜けてます。
最終的に何枚売れるかわからないですが、何が面白いって「ニートが売れる」っていう事自体ですよね。枚数ではなく、キャラが。
なんだこの人気。むしろ最近は「モゲマスはやってないし知らないけど杏は知ってる」という人も見かけます。pixivでも「やってないけど描いてしまった」とか。
わかる。バキュームみたいに吸い寄せますよね人を。
 
色々考えても変な話ですよ。モゲマスは育てていると、割りとストーリーのある子も、横のつながりを持った子も多いんですが、彼女は働かない・動かないで徹底していて、キャラ的な進歩や成長は見られません。アイドル化しても何ら変わりません。悪い意味で軸がぶれていません。
なのにかわいい。杏ってなんなんだこの存在。
 

●ここが魅力……か?●

自分も、去年の12月頭にモゲマス始めた時、まっさきに欲しくなったのは杏chang(と城ヶ崎妹)でした。
ほんとね、作った側が「このキャラ好きになりなさい」と言わんばかりの差し出し方をするから、釣られてなるものか!と思ったんですが、あまりにもキャラの出来がよすぎて釣られましたよ、しかたないよ。
でもなんでなんだろう? 自分だけじゃなくてみんな惹かれているのか。及川さんみたいにおっぱいあるわけでもないし、なぜだ?と考え続けていました。
ちとぼくなりに考えた「双葉杏の魅力」を書いてみます。
 
1・いじりたくなる
性的な意味ではないです。
あ、性的な意味でもいいけど。
もうとにかく「ニートアイドル」って文字列だけで俳句の世界ですよ。文字面だけでおかしい。つっこみたくなる。矛盾している。
つっこみたくなった時点で勝利ですよ。だって、誰かに言いたくなりますもん。ニコニコ的には弾幕はりたくなりますもん。
これがうまいことpixiv文化につながったと思います。
もちろん「愛しい!」という思いが高まるのもありますが、そうじゃなくてもとりあえず描いてみたくなるという魅力が強いんですよね。
なんせ「ミニサイズ」「17歳に見えない」「体重30kg」「ニート」「ドヤ顔」「働いたら負け」と唯一無二すぎるキャラ。いろんな人の絵柄で描いても杏になるのは、極端な話記号の組み合わせで杏に見えるのは、デザインのパワーです。
この「話したくなる」「描きたくなる」がうまいことブーストをかけて、「誰かと共有したくなる」という今の共通言語ネタの一つになっているんじゃないかと思います。
今回の「あんずのうた」でも\メデメデメデ、メメメメデー!/という野太い掛け声が入っていますが、これがTwitterなどで流行中。
変な話ですが、アイマスモゲマスも、全く知らなくても、杏のポイントだけ知っていれば楽しめちゃう、会話に混じれちゃう。こりゃすごい。
まあ、中毒性の高いアニソンだとたまにある現象でもありますよね。電波ソング系だとごくまれに。
最近はトレードのレートも下がっているので杏は入手しやすいですが、ぶっちゃけモゲマスで「双葉杏のカード持ってないけど、杏のCDは買った」って人が多いんじゃないか、それが今回の順位につながっているんじゃないかと踏んでいます。
おそらく今後も消費されつくすことなく、逆に「双葉杏」という共通言語が地盤になって「ニート萌え」が発生しそうです。
 
2・だらしない子萌え
ニート萌え」です。
……と書くと微妙に語弊がありそうなのですが、書き換えると「だらしない女の子萌え」なんですよ。
ぼくもこの属性があるので、これは強調したい。二次元でだらしない女の子ってやたら可愛く見えるんですよ。
わかりやすいところだと「ストライクウィッチーズ」のエーリカ・ハルトマン。あの部屋の汚さは異例ですが、萌えベクトルとしては杏に似ています。
個人的には「だらしない女性(アラサー)」が大好きです。余談でした。
なぜだらしないのがかわいいのか?を問うとこれまた複雑でそれぞれの個人的好みの話しになると思いますが、大雑把に言うと「守ってあげたい」か「ケツひっぱたきたい」かのどっちかじゃないかと思います。
杏のプロデューサーになった時のことを考えてください。
おそらく「ほんともう仕方ないなー」と杏をかついで仕事にいく前者か、「いい加減にしろー!」と杏をぶん投げる後者か。
これで杏が見た目通り12歳とかだったら、ここまで話題にならなかったでしょうね。逆に17歳どおりの見た目だったら愛されはしてもここまで話題になったかどうか。
10歳くらいの見た目に、17歳のだらしなさ。
高校生のはずだけど行ってるのか行ってないのかわからん状態。わざと言わないのが悔しい。美味しい。
加えて、「だらしないのがいい」「だらしない子が頑張るとマイナスからだからすごくプラスに見えて愛しい」が同居しているのも味です。
CDドラマのラストはちょっと、かなり、よかったね。
 
3・振り回したい
先ほどの「ケツひっぱたきたい」に近いんですが、他の子と違って頑張り屋要素が今のところ無いので、ヤラレ役としても最適なんですよね。
今人気のジャンルの一つが「あんきら」「きらあん」。
巨大脳天気ハッピー娘の諸星きらりと、ニートミニマム双葉杏のコンビ。
公式的な絡みはほとんどないんですが、一応きらりのSRカードと杏の持っているぬいぐるみが一緒、誕生日が隣り、セリフに「キラッ……」がある、というあたりからファンが広げ、今となっては杏ときらりはほぼセット扱いです。
ほんと、明確に「二人が知り合い」設定はないのですよ。じらしているのか、プレイヤーの想像力がすごいのか。
そしてpixivで作られたのが「ただし杏は逝く」というタグ。
ただし杏は逝く (ただしあんずはいく)とは【ピクシブ百科事典】
バキのドレス状態ですが。
トムとジェリー」でトムはやられても笑えるように、杏はぶん回されたりひどい目にあっても、笑えるんですよ。
それは「ニートだから」とか「ひどいことばっかりしてさぼっているから」とかなんですが。
同じ目を他の子があうと心が痛むことでも、杏だと笑って許せてしまう。
この構造は公式もある程度意識していると思いますが(例・シンデレラガールズ劇場城ヶ崎莉嘉とのやりとりなど)、二次創作の中で特に強くなった構図。まあ、シンデレラガールズ劇場の作家さんも、未確認ですが恐らくあの方ですし!
杏というキャラがうまく育って肥大化したのは、公式がネタを出す→二次創作作家が自由気ままに面白くいじる→公式が汲み上げてネタにする(今回のCDなど)→さらにユーザーがネタにする、というスパイラルが今回見事にうまくいったから。
かなり計算して作っていると思いますが、それにしても見事に成立したもんだなーと思います。
これ、ソシャゲじゃなくて最初からオリジナルアニメスタートだったらどうなったんだろうなー、と夢想したりします。さらに盛り上がったか、もしくは情報量が多すぎて想像の余地が減ってしまうのか。なんだか奇跡みたいなさじ加減。
 
4・杏になりたい
容姿の話に今まで全く触れていませんでしたが、プロデューサーさん、容姿ですよ、容姿。
アイマス本家も、モゲマスも、基本的にリアル指向のキャラが多いんです。髪の毛の色は黒、茶、金染が大多数。
どこにでもいそうな子をスカウトしてプロデュース、という点の軸はアイマスからモゲマスまでぶれていません。
その中に稀に違う髪色の子がいると、異質になります。貴音を代表として。
例えばロリキャラ勢で言えば、佐々木千枝龍崎薫城ヶ崎莉嘉赤城みりあ、横山千佳、メアリー・コクランあたりはほんとに「どこにでもいそう」臭が強く、リアル少女の臭いがプンプンします。やばいです。ロリぃです。ゾクゾクします。市原仁奈ちゃんの着ぐるみも娘っぽくていいよね。(福山舞ちゃんはモデルが多分NHKのあの子なのでノーコメント)
しかし、櫻井桃華や佐城雪美あたりはファンタジー度が急激に高くなります。髪の色も確かに黒・茶ではなく、日本人なのに金髪だったり、青艶だったり。それでもギリギリ赤とか青じゃないあたりがうまいんですが、ちょっと「どこにでもいそう」から離れます。
そこに来ての杏です。年齢はロリではない(17歳)んですが、体型的には上記の少女たちと大差ありません。
彼女の髪の色もクリーム色っぽくて、とても日本人的ではありません。どう考えても染めるようなタイプじゃないです。
そこに139cmの30kg。17歳で。でしょ?
もう妖精の域ですよ。そのへんにどこにでもいそう、という次元からすさまじい勢いで離れています。おそらくモゲマス中でもトップクラスのレアな存在感。
これが「かわいい」と思わせるに足るキャラ造形なんですが、「だから愛でたい」というのと「だからいじり倒したい」というのが1から3の考え方。
ぼくはちょっと違ったのですよ。杏になりたいんですよ。
だって、こんなにかわいくて、ニート生活送って、なんかみんなと和気あいあいとやってそうで(注・二次創作的な意味でですが)……うらやましくないですか。
二次元のこの世界の中において、さらに特異な存在なんですよ。見てるだけで遥か遠い世界に引っ張りこんでくれるんですよ。
これなんていうか知ってますか。現実逃避ですよ。
双葉杏は、現実逃避。
ぼくもちょっと前まで仕事詰まりすぎていて、しかも体調もあんまりすぐれなくて、つらいよ苦しいよ状態だったんですが、「あんずのうた」のショートバージョン配信されてからというものヘビーローテーションでした。完全に「ここになら逃げこんでいいんだ!」状態でした。
ああ、杏changが妖精で、本当によかった!
杏が妖精なのは、公式でもネタにされていますね。妖精は妖精でも「gdgd妖精s」方面で、ですが。
彼女を見て、一体化する時。あるいは彼女の歌を聞いて「メデメデメデ!」と惰民になっている時、ほっとする。
たまには逃げたい、ストレスから開放されたい、そんな思いを杏が全部飲み込んでくれるのが、ぼくにとっての魅力です。
 

                                                                                                                                          • -

 
すっごいぶっちゃけですが、シンデレラガールズのゲーム自体は首をかしげる部分も多いんですよね。
ゲームとして破綻することが多いというか。暗中模索しているなあと。
課金額で勝敗が決るような課金システムも、現時点では納得はできていません。
そんな愛憎をモヤモヤ抱えて時に悩みつつも、それでも、シンデレラガールズが好きなんです。
こういったキャラの作りこみと、展開に魅力を感じるから。
だから、そこだけは本当に捨てないで強化してほしい、頑張って欲しい。大切にしてほしい。
期待しているんです。キャラを使い捨てにしないで、という恐怖に怯えつつ……ぼくが彼女たちを愛することのできる場所をください、と。
しぶりんや大槻唯のような「リアルかわいい」な子と、杏のような「ファンタジーかわいい」な子がいて、最後に「アイドルかわいいです!」って言わせてください。
育てさせてください。
ソシャゲという枠を超えて、「作品」になってください。
  
余談。
【モバマス】8万あればリアルでどんだけ贅沢出来ただろう。 - もばます!-モバマス情報サイト-
前半の悩みと、後半の悩みに乖離がありますが・・・・・・まあ最後まで読んでくだされ。
色々、考えちゃったよ。受け皿としての意味とかね。気持ちが分かるだけに否定も肯定もできない。