たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

鳴り響くパンザマスト、思い出すあの人。「メカクシティアクターズ」第五話


シンタロー秘蔵の生脚画像フォルダ。
脚フェチとはいえ、まさか本当に脚だけとは。
シンタローやるな。レベル高いぜ。ぼくも脚好きだゼ(握手
 
メカクシティアクターズ」第五話は、マリーちゃんかわいい回でした。
誰がなんと言おうとマリーちゃんかわいい回でした。
小説ではシンタローがロリコンに目覚めるというだけあります(アニメルートのマリーはそんなにロリじゃないけど)。
一番好きなのはここ。

「なんかいい匂いがする」と思わず言ってしまったシンタローの発言をエネがばらしたシーン。
 
細かい表現ですが、マリーかわいいなーもうー。
ほんとシンタローは、仕方ないよね。ヒキニート二年でかわいい女の子(ファンタジー気味)がいたら、あと女の子の匂いがしたら、反応するのは無理もないってもんです。
 
とまあ、そういうつなぎ回でした。
今までのバラバラだったキャラの物語が「メカクシ団」という場所に集結した。アヤノの存在が認知された。コノハとシンタローが邂逅した。マリーがかわいかった。
これで、次のストーリーへのステップになる、階段の踊り場みたいな回です。
ただし、重要なパーツは散りばめられています。ちょっとほじくってみます。
 

●なんでマリーの部屋なの?●

単純に考えたら、男の子(18歳)を、女の子の部屋で寝かせておくって、どんだけだよ!って突っ込みたくなります。
ぼくだってマリーの部屋で寝たいよ!
しかし、よく考えるとマリーの部屋で寝かせていた理由がちょっとだけわかります。
 
消去法でいきます。
まずセト。彼はすぐいなくなるので、部屋においておくことはできないはず。
ただ、他ルートだと彼はバイト魔ですが、アニメではバイトしてないですね。
 
次にキド。ついでにカノ。
この二人は心の内をそもそもオープンにしていません。詳しくは小説五巻参照。
キドはまあ、恥ずかしいからというのもあると思います。それよりも、カノは絶対自分の部屋に入れないでしょう。
 
ここまでくると、シンタローを寝かせられるのは、マリーの部屋のみになります。
 
 
しかし相変わらずシャフト空間な部屋だなあ。黒縁があるのはシンタロー目線。
これが個人の部屋で、その他にみんなの部屋(三話に出てきた場所)があるとなると、……どんだけ広いんだよ!
ここについては考えたら負け。「まどか☆マギカ」のほむホームみたいなもんです。
 
ただ、色々細かくネタは仕込んでいます。本が多いのは、マリーの部屋ならでは。
これは小説で出てくるマリーの部屋(notアジト。小説だと4巻)と共通しています。
おそらくそこのつながりで今回マリーの部屋を出しておいた、というのは、シナリオ的なポイント。
OPの本を持っているシーンともつながっていきます。
 
加えて、カノの後ろにある謎棚。
これは楽曲・小説ルートでも表現として用いられる、ヘッドフォンアクターにつながる表現です。
絶対モノ置けないよなこれ。
 

まあ、やっぱ女の子の部屋に18歳の少年を寝かせるのは色々まずいけどな! モモ止めろよ!
 

●「仲間」ってなんだろう?●

現時点で、メカクシ団の中で心を完全にオープンにし、裏表がないのは、マリーとモモだけです。
つまり、後から入った組です。
 
マリーはそもそも自分が認識できていない部分もあるので一旦置いておくとして。特に、モモ。
モモは本当の意味で、裏表なく、全てをさらけ出し、正直にどのキャラとも近づける貴重な存在です。
アヤノ亡き後、腫れ物に触れるようにしながら必死に生きようとしているメカクシ団にあって、モモが入ったことによって色んなモノがカチカチとつながって、動き始めています。
イメージとしては、バラバラにまわっていた歯車が、モモという歯車が入ったことによってつながって、ぐるぐる回り始めた感じです。
今回のシンタロー(兄)の件もそうですし、デパートでどうするか考えたのもモモ。
 
孤独だったけど友達が出来てうれしい!というのをはっきり言っているのも、モモとマリーです。
二話のモモと比較してみると、よかったねと心から言いたくなります。

このポーズまねてるエネもかわいい。モモといえば決めポーズ。ここテストに出ます。
「メカクシ団」がなんなのかよくわからない(アニメルートでは異質で苦しんでいる仲間が集まって助け合う場所)にも関わらず、自主的にモモ・エネは参入している
ん? 仲間……?
 

キド「何言ってるんだ、仲間だろ」
すごくいいセリフです。
でも早過ぎるんですよ。目に能力があって困っている同士でも、たった一日でそんな「仲間」といえるんだろうか?
団長だからといってちょっと親切にしすぎている。
「仲間」っていうのは、能力を持っていて困っていたら、すぐに受け入れられるものなんだろうか。
 
「メカクシ団」は、心を開きあって、熱血的に「よし戦うぞ!」みたいな集団ではありません。
各々が迷惑をかけないように、空気を壊さないように気遣いあいながら、心の傷を抱えて一つの空間にいる、人間関係の距離をはかりながら生きている集団です。
どうやって心を開き合おうかと手探りしている。仲良くなりたい。その結果がこれ。
 
特にカノは顕著にそうです。
おちゃらけた軽々しいキャラです。鬱陶しくすらあります(キド目線)。
けれど彼こそ、自分に嘘をついて「キャラ」を演じている。
 
ギャグパートのエネVSカノは、大変に躁な描写がされています。
でも二人の本当の心のうちは、二人にしかわからない。
それを考えると実は重たく悲しい空回りのシーンだったりします。
キドがカノを蹴飛ばしたのは、幼なじみの馬鹿騒ぎを止める意味合いだけでなく、空気を読んで、彼を止めたようにも見えます。考えすぎですかね。
 
メカクシ団の距離感は、彼らの配置で表現され続けているので、今回もチェックしておきます。

あまり一箇所に固まらないのが、メカクシ団。キドは特に、意図的に違う方向を向いていることが多いです。
マリーはセトにくっついてるので、この二人だけは一緒にいます。うらやましいぜ。
実動役にまわるのは、だいたいカノ。カノ目線でこの作品見直すと、結構いいやつなんですよ。はい、贔屓ですよ。カノいいやつなんだって。

モモは後からはいってきただけあって、いろんなキャラの側に寄り添うことが多いです。特にマリー・キドとはあまり距離をおきません。

しかし、最終的にはみんな目は平行しているか、四方八方バラバラになることが多い。
「仲間」ができているようで、「孤独」な面々が集まっているだけの「メカクシ団」。アニメルートではどうつながるかは、これからです。
まだヒビヤ・コノハいないしねえ。
むしろ悪化する可能性だって、十分ある。
 

●パンザマスト●


「カイエンパンザマスト」の「パンザマスト」とは、児童の帰宅を促すための夕方の無線放送のことです。一話でも流れていました。
(本来の意味は「鉄塔」の種類で、千葉と大阪の一部地域でそこから流れているため、夕方の放送をそう呼ぶようになりました・と言う余談)
CD収録曲の「カイエンパンザマスト」は、歌がなく、エネのナレーションが入るインスト(「夕焼け小焼け」)。
つなぎとして、物語をまとめる今回にはぴったりの、夕暮れタイトルです。
 
 
 
自殺をした、メカクシ団の前の団長について語り合う面々の顔が、悲しみに歪んでいないのがすごくいいんだよなあ。
ここ難しいところですよね。下向いて凹むのもありなんですが、二話でモモの過去が語られたように、それぞれ重たい過去……生死に関わる過去を経験している。
だからこそ、気を使って、空気をうまく読んで、前向きになろうとしている。
孤独に生きているからの、死に対してのこの笑顔。
「少年少女前を向く」はこの作品のテーマだと思う。少しでも笑顔であってほしい。

パンザマストは、もう帰らなきゃの寂しい曲。
だけど「明日はやってくるよ」という前向きな音楽でもある。
彼ら・彼女らに明日が来るのかどうか、それが作品全体を覆うぼんやりした不安と明るさのごちゃまぜ感につながります。
このへんは……まだ言えない。続きを見ればわかるはず。
ちなみに楽曲ルートは曲ごとに躁と鬱が明確化していますし、小説ルートはもっとざくっと(話が進んでいるので)前向き。
漫画ルートは……これも言えないなあ。
 

●ルートずれが大きくなってきたぞ?●

今回は過去の話(孤児院のこと、アヤノのこと)がつながった回でした。しかし同時に謎が増えた回でもあります。
だって。今回の話9割小説ルートと違うからね!
びっくりだよ……。
 
時間軸の整理をします。

アニメルート
14日
モモ、キドに出会ってメカクシ団へ+ヒビヤ買い出し
 ↓
シンタローのデパート事件
 ↓
メカクシ団がシンタローを救出
 
15日
昼にマリーの部屋でシンタロー目覚める。エネによってメカクシ団加入済み
 ↓
遊園地に行けず、夕方墓参り・アヤノの写真をエネが見る
ほぼ同時間、シンタローがコノハと邂逅
 ↓
ヒビヤヒヨリの誘拐事件
 ↓
ヒビヤ・ヒヨリ・コノハにトラックがぶつかる事故

現時点では15日の夕方まできました。
ただ、問題は4話Bパート(カゲロウデイズの世界?・無限ループ)がどこに入るかです。
ヒビヤが目覚めたのが15日だとしたら、そこが起点になります。ただ今回、ヒヨリが生きている状態で、誘拐されている。

どういうことだ?

これが14日のヒヨリの服装(4話より)。15日の誘拐時の服と明らかに違います。
そして、このヒヨリの服はカゲロウデイズ中の服と同じです。
コノハが探しているので、二人で15日昼から行動しているのは間違いない。


コノハが二人を救出した際、能力が発動+蛇の登場で、物語にスイッチが入りました。
が、何が起きているのかわからない。
 
小説ルートと全然時間軸が違うので、そこから整理します。

小説ルート
 
14日
ヒヨリとヒビヤが田舎から到着。コノハと出会う。
モモ、キドに出会ってメカクシ団へ
 ↓
シンタローのデパート事件
 ↓
メカクシ団がシンタローを救出
(夜にセト帰宅?記述なし)
 
15日
ヒヨリとヒビヤ、アヤノの墓の前でカノと出会う
メカクシ団アジトでシンタロー目覚める。メカクシ団加入。
 ↓
昼に遊園地。
 ↓
事故。トラックにはねられてヒビヤとヒヨリがループする別世界に飲み込まれる
 ↓
ヒビヤだけが外に吐き出される。
 ↓
エネとコノハが邂逅。
 ↓
キドがヒビヤを救出
 
16日
朝、起きたヒビヤがモモと一緒に、ヒヨリを探しに行く。
 ↓
マリーの謎の解き明かしのために残ったメカクシ団で探索
 ↓
コノハが大怪我、超回復する
 ↓
能力持ちに共通して訪れた事件をキドが「カゲロウデイズ」と命名
 ↓
夜、公園でヒビヤとモモがオツキミリサイタル。
エネにあれとかこれとかがむにゃむにゃ(ネタバレのため伏せ)

だいぶルート的に食い違っています。
問題になるのは
・なぜヒビヤとヒヨリが誘拐されたのか。
・蛇に飲み込まれているのはなぜか。
・エネがコノハより先にアヤノを認識することでどう変化するのか。
・遊園地いかなかったのでキドのかわいいシーン見られない。
という点です。
 
まず「誘拐」ですが、これはヒビヤ・ヒヨリが事件に巻き込まれ「選ばれた」トリガーの一つと考えていいのかな?と思っています。
誰が誘拐したのかはちょっとわからない(もしかしたらあの人?みたいな推測程度しかできない)です。
四話の会話が鍵になります。

アヤノ「おーい、君ったら。やっぱり君になったんだね」
ヒビヤ「なんでぼくなんでしょう……ぼくは……」
アヤノ「大丈夫、きっと君にしかできないから君なんだよ」

これが「誘拐→事故」によってスイッチが入った結果なのでしょう。
この会話は小説ルートでも同じです。つまり、どのルートでも「事故」が起きて、「カゲロウデイズ」に入って無限ループするのは、残念ながら避けられない。
このあたりが蛇に飲み込まれた描写につながるのですが、アニメルートではまだその話が明確化されていません。次が「ヘッドフォンアクター」だったら、しばらくわからないままかもしれません。
楽曲ルートと比べるなら、「コノハの世界事情」までいけば、全部のピースがいっぺんにはまるはず。

エネについては、「ヘッドフォンアクター」待ちです。
こっちから来るとは思わなかったな−。
にしても、シャフトはシュールお墓好きですねえ。

アヤノの存在は、やっぱり全員にとって、あまりにも大きすぎる。
でも悲しまないよ。みんな彼女を見て前を向くんだから。
「今日の日のことを、絶対に忘れないで」
……順序的には一話のアヤノのセリフは、シンタローが忘れた状態だったので、今回よりも後になるんだろうか?
(余談。アヤノが「怒った時怖い」って、アヤノってより母のアヤカっぽいんですがどうなんだろう?)
 

●アニメの位置ってどこだろう●

こうしてみると、「アニメだけじゃわかんないってことかよ!」と突っ込まれそうです。
その質問に対しては「それぞれ別の話だから、気になったら別のルートも追うとわかる」が正解かなと思っています。
「楽曲を聞いていないとアニメがわからない」ではなくて、相互補完関係にある。
ぶっちゃけ楽曲だけ聞いてもわかんないからね!
 
前提ではなくて、入り口がたくさんある「カゲロウプロジェクト」っていう箱です。
楽曲・アニメ・漫画・小説、どこから入っても全く問題ない。ただ比較していくとそれぞれに欠けている情報が手に入る仕組み。
なので「アニメ見るときに前提はいらない」けれども「アニメ一通り見たら別のルートも見てね」という状況になるんじゃないかしら? 

特に今回の話のような、キャラ同士の人間関係の距離をはかるシーンや、アバンで入るアヤノのシーンは、今はわかんなくても、あとで他ルート追うと見え方がガラッと変わります。
しっかし、アニメがハッピーエンドになるがバッドエンドになるか全然見えないぜ!
トゥルーエンドではないでしょう、多分。
うーーーーん説明しづらい。もうちょっと考えてみよう。
この構造がメディアになっているのは、注目すべき部分だと思います。
 
個人的には二話みたいに、キャラ掘り下げ話がもっと増えて欲しいんですが、ただでもたりなさそうな1クールでやるのは難しいかもしれない。
キドの描写が極端に少なくなりそうなのは、仕方ないとはいえちょっとさみしいところ。遊園地なくなっちゃったしなー。お料理シーンもないしなー。
ただ、わがままですが、どうあろうと「夜咄ディセイブ」は見たいよ!

今回のセトマリみたいな、おいしいシーンは随所に入っているので、このへんは期待し続けます。
セトかわいいよね。この離脱もフラグっぽいんだけど。
 
今日のシャフ度

ってほどでもないか。前回シャフ度オンパレードだったので、今回は控えめです。
それよりこれこれ。

通称「うらポジ」(プリキュア5のうららが画面下から顔を出しているポジション。黄色プリキュアが代々受け継いでいる)がこんなところに。
いやあ、マリーはかわいいなあ。
 
散々マリーかわいい言ってますが、ぼくの本命は来週です。
貴音!貴音の出番だよ!!遙貴音ジャスティス!
 

そうです、エネちゃんはかわいいのです!「メカクシティアクターズ」第一話
モモのどうしようもない一人ぼっちの事情「メカクシティアクターズ」第二話
俺たちは戦いたいわけじゃないっす「メカクシティアクターズ」第三話
噎せ返るような、熱い夏は嫌いだな「メカクシティアクターズ」第四話
 

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