たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

今月のリュウはあさりよしとお先生ファン+旧「アニメージュ」ファン必読ですよ!

もう何も言わなくてもあさりよしとお先生ファンは今月のリュウ余裕で買っていると思いますが、まだ買っていない人は迷わず買うべき。
付録にびっくりしすぎました・・・。

こういう小冊子がついているんですが、題名を見てピンと来る人は握手しましょう。
 
そうこれ、アニメージュあさりよしとお先生が長い間やっていたOVAレビューの集大成本なんですよ。
しかも来月もあるので上下巻。
 
一応、簡単に説明。
アニメージュ誌上でのOVAレビューは1987年から続いているのですが、あさりよしとお先生のレビューはとーにかく辛口。時々ぎょっとするようなことも平気で書きます。
が、毎回毎回それが続く上に、よいものはよい悪いものは悪いとばっさりずっしり書いてくれるものだから、このレトロオタク気質と執念の産物のようなレビューにファンが多く付き、ある人は「信頼できるレビュアー」と、ある人は「毒舌すぎて苦手」と評されるようになりました。
 
しかし、なんせ本数が多い。それをきっちり見ているだけでもすごいなあと思うのですが、今回あらためてこの小冊子を読んでびびったのはこちら。

なお、レビューしているソフトは、基本的にすべてあさりよしとお本人が自腹で購入しています。

ちょ、……まじで?
時代は87年となると、ビデオですよビデオ。あるいはLD。
しかもOVAって基本的にえらい高い。
それをびっちり全部買って見てレビューしてたのですか?
……愛だな!
 
自分はまさに90年代、アニメージュ直撃世代だったのでこのあさり先生レビューはいつも楽しみにしていました。
OVAなんて買えるわけもなく、どんなんだろうなーという未知の世界だったので、あさり先生の「毒」はある意味貴重な水先案内人でした。
その毒舌っぷりに「うわーなんか怖いなこの人」という思いと「かっこいいなあ」という不思議な思いが入り交じって、気がつけば「宇宙家族カールビンソン」をはじめ、各種単行本を買い集めるほどの大ファンになっておりました。
そう、好みは分かれるだろうけども、自分はあさり先生のレビューが好きだった。
 
たとえば、自分が大好きなOVAの「ロボットカーニバル」のレビュー。

ちなみに好き過ぎて、自分はビデオで買いました。

予想通りの作品群です。もちろん悪い意味でね。いわゆる一般の娯楽を期待しては肩すかしを食う。要するに各アニメーターさんのセ○ズ○なわけですな。そうでないのもあるけど。☆☆☆☆

☆5つが最高点。
きっついことかいてますが、なにげにツンデレな点数。うーん素敵。でも好きなファンから見たら「バッサリダー!」と言う感覚も否めず。うーんバッサリダー。
 
他にも、例えば「プロジェクトA子 完結編」

今までで一番キャラクターが生きており、ギャグも笑えるものになっている。A子の完成形と言ってもいいだろう。終わってみれば内容など全くないのも見事。☆☆☆☆

これまた褒めつつバッサリ。でも好きなのね、ウフフ。
 
逆に完全にバッサリ切り捨てているのもあります。
何の作品か書くとアレなので文章だけ。

原作にそって場面をただ羅列するに終始している。作画は気合が入っているのでプロモとして見る分にはいいが、ドラマとしては評価以前のレベル。演出と脚本は何やっとんだ。☆

お、お厳しいお言葉で・・・。
とはいえ、この厳しさが人気の秘訣でもありました。
 
もいっちょ、自分も大好きな旧版の「機動警察パトレイバー7巻」(テレビの後の新版ではないです。)

番外にしてようやくタイトルに見合う内容の作品が見れました。パトレイバーが出てます。動きます。仕事します。でもなんで今までこの程度出来なかったのかね?☆☆☆★

点数は高いし褒めてるけど、こう一言多い感じがたまらない。
 
あさりよしとお先生ファンはもちろん、「アニメージュ」の歴代表紙が載っているのでメージュ読者にもオススメですし、今は薄れ気味のかつてのOVA文化に愛を持っていた人なら文章読むだけで泣けてくる代物。
また「OVAってなに?ビデオテープ自体見たこと無いよ?」という新しい世代でも、「こんなのがあったんだ」と言うアニメの歴史を知る貴重な資料になっています。
 
とにかくオススメ。全力でオススメ。
来月もオススメ。
そして、それ目当てに買った後は「コミックリュウ」を読もう!面白い漫画いっぱいあるよ!(超ひいき宣伝口調)
 
あー。
改めて自分、この世代なんだなーと思うと同時に、宮崎アニメ世代であり、ナディアとパトレイバーを愛してなけなしの小遣いでアニメージュを買い、漫画版「ナウシカ」と「東京物語」を熟読したんだなーと思い出すと、じわじわ泣けてきました。
としとったなー。でも楽しい日々過ごしてたし、今も過ごしてるなー。
 

まんがサイエンス (2) (ノーラコミックスDELUXE)
あさり よしとお 「5年の科学」編集部
学研
「なつのロケット」は読む度に泣き虫になるので定期的には読まないんですが、夏になる度に必ず開く本。次世代に「なつのロケット」と「まんがサイエンス2」はセットで伝えたい。