たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

たくさんの二次元嫁たちに囲まれて

Twitter「#おまえらの歴代の嫁の職業晒せよ」タグが面白いなあと思ってみていました。
 
「歴代の嫁」。
「嫁はワンクール」なんていう揶揄もかつてあったなあと思い出しつつ。
 
まあ揶揄はともかくとして。
「好きな作品に一人嫁」感覚。
オタクカルチャーならではの楽しみ方だと思う。
人間相手には言えないもん。
 
世代交代じゃないですよね。
「嫁の蓄積」です。
あ、言うまでもなくこの「嫁」は女性に限りません。
 

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なにより「職業」で表現できるのが面白すぎる。
学生とかじゃないんですよ。
まあ「アイドル」は今多いと思う。
アイマスとか、ラブライブとか、アイカツとか。
選手系もわかる。忍者や冒険者系もわかる。無職もわかる。魔法少女もわかる。
 
今だと多いのは、国、船、刀あたり。
 

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職業ありきのキャラは、職業だけで見当がついてくる。
エクソシストとか、超高校級のなんちゃらとか、時空管理局本局武装隊とか。
 

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「嫁」って単語、言葉がかなり強い。
2007年くらい。「らき☆すた」アニメ化のあたり。
俺の嫁」って言葉は、流行語だったと思います。
 

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今考えると、使われはじめた時期って、新しい言葉を模索していた気がします。
オタク文化がブワーっと融解して、普段アニメ見ない層が「ハルヒ」という言葉を口にしだした頃。
その中において、ことさらに「好き」を表現する方法として「萌え」の語はもう古くなってしまった。
 
いやまあ、そもそもオタクって「萌える!」って、そこまで頻繁に言わなかったかも?
ネット上の「萌え」の語は、やたらでかく広がっちゃって、定義できなくなっていた。
「萌え」という言葉だけピックアップされて、一人歩きしちゃった。
 
そこから一歩抜きん出るというか、踏み出すために「俺の嫁」が出たなー、という印象です。
少なくとも2007年前後は、「俺の嫁」という単語はよく聞いたし、使おうと頑張ってみた気がする。
あ、このブログはじめた頃ですね。
もう8年ですよ。
「萌え」とか「俺の嫁」の話、以前も書いた気がするよ。
 

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その後に「ブヒる」とか「バブみ」も生まれましたが、一旦置いといて。
(こっちのほうが本能的でわかりやすい)
 

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俺の嫁」の語は、あえて強調するために、ぼくは使っていたなと。
大好きな作品がある! その作品に好きなキャラがいる!
聞いて! これ好き、この子好き! 伝わらない!
俺の! 嫁!
 
なので、自分の嫁を、他の人が嫁だと叫んでいたら、嬉しい。
同好の士ですもの。決して恋のライバルじゃない。
同士探しの缶バッジみたいでした。
 

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それから数年。10年くらい。
同好の士を探す旗として「嫁」は使われ続けています。
今だと逆にライトになって、「○○好きな人RT」みたいになったのかな。
 
同時に「キャラクターにそんなことを言うのは恐れ多い」という感覚が生まれてくる。
さっきのタグでも「嫁とまではいえないけど」「好き、という意味で」という添え書きをする人が多くいました。
 

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恐れ多いが勝ると、「俺の嫁」の語は使えなくなる。
ぼくがまったくソレで、かつては使っていたのですが、今は無理です。
 
例えばぼくは、惣流・アスカ・ラングレーさんに20年恋をしています。
とてもじゃないけど「嫁」なんて言えない。申し訳ない。
憧れているだけでもう十分すぎて。
 
最近だと、本田未央さんに恋をしました。
でも嫁とはとても言えない。言っちゃいけない気がする。
好きです、で十分です。
 
好きな気持が重くなりすぎると、どうも拒絶してしまうらしい。
(特にアスカはエヴァにおいての「拒絶」担当だから、そりゃそうでしょうよ)
 

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恐れ多いけど思いをぶつけられるのが、二次元キャラクターのいいところ。
作家は、大勢の人の思いを受け止める懐の広さをキャラクターに持たせている。
 
そんだけ強く思わせてくれるキャラを作った人がいる。
二次創作でさらにキャラクターの切り口を見せてくれた人がいる。
 
二次元キャラって、色んな人の視点が通り過ぎてい、重層的な構造になっている。
キャラを探れば、人の心理と時代が見えてくる。
不安、鬱屈、喜び、哀しみ、寂しさ、温かさ、憧れ、興奮、儚さ、狂乱、迷走。
そりゃ面白いよ。興味もわくよ。
 

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なので、人の「歴代の嫁の職業」は見ているだけで、発言者がたどってきた道のり、人となりが見えてきて、えらい楽しいです。
 

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ぼくも参加したかったのに。
「嫁とは」と考えこんでできなかったのでした。
 
 
おわり