佐藤ホームズさんのこれが面白かったんですよ。
基本的にぼくはMoguraVRで「今週のオススメ記事」は出しているんですが、それは「新作」「VTuber的に面白い試み」「話題作」「新人発掘」「技術」「歌・音楽」「資料」などがメインなので、「以前の名作」ってあんまり出せなかったりする。
ましてや「過去の動画で、好きで何度も見ているもの」ってなかなか語る機会がない。でもこういうのこそ、記録して残すべきだよなー、自分のブログでは……と思ったので、ホームズさんの許可を得て、ぼくもこの「VTuberヘビロテアーカイブ」やります。
というか、「#VTuberヘビロテアーカイブ」流行れ。みんなの「好きな動画」が知りたいし、たくさん集まったらそれ自体が貴重なものになりそう。
【Cover】富士葵、スーザンボイルと呼ばれて 夢やぶれて/Les Misérables
富士葵の歌動画は、「スパークル」でガツンとやられてからリストを再生して聞いているくらいにはヘビロテ。ただ「スーザンボイルと呼ばれて」は、VTuberのあり方を考える上で今も思いっきり影響受けています。
富士葵は最初の歌動画から多くの人の注目を集めていて、みんな「うまい」と認めている存在でした。この頃まだそんなに歌メインのVTuber多くなかった(ときのそらとかぜったい天使くるみちゃんくらい?)のもあるけど、聞いて即はまるくらい、理屈を超えた部分でうまい。
一部の人からつけられたあだ名が、スーザン・ボイル。「ブリテンズ・ゴット・タレント」で有名になった歌手。
これ半分くらい褒め言葉じゃないわけですよ。スーザン・ボイルは「見た目がぱっとしないおばちゃんだけどびっくりするほど歌がうまい」ということで世界で話題になった人物。これを富士葵に例えるということは、歌を褒めると同時に、案に「見た目がぱっとしない」というマイナスな言葉でもあった。ファンとしてはモヤモヤが溜まってしょうがなかった。
そこで出してきたのが、スーザン・ボイルがまさに「ブリテンズ・ゴット・タレント」で歌った、レ・ミゼラブルの「夢やぶれて」。
圧巻でした。一発でスーザン・ボイルのあだ名を、全てプラスにひっくり返しました。魂をこめて歌う人スーザン・ボイルと、魂をこめて歌う富士葵をシンクロさせてしまった。もう見た目がどうこうなんて、ここで言う人いない。「表現」の実力で、皆を納得させてしまった。
最高にかっこよかったなあ。富士葵もまだ伸びかけていたばかりの時期、いろいろ言われることがネガティブに進みかねなかったのを、実力一発で全部味方にした。
ブレスとか、音の抑揚とか、ものすごいばっちりなわけですよ。そこに、富士葵らしさが、感情の波が乗っていた。もう一流の表現者だった。
VTuber関連は、どうしても外部からネガティブな話題は出やすいもの。でも富士葵は、何もかも味方につけて、常にポジティブにやってきて、今成功している。
前向きな姿勢を持ち続けて、芯を見失わず、やり続ければ叶う、というスーザン・ボイル的な真実を突きつけてくれる動画。
ぴぐまりおん。の 糸巻おりは、初投稿のこれを聞いてゾクゾクした。やばいのがきたと思った。「here」の全部俺アレンジで、かなりいじっていて、元を知っているとまずそれだけで、多分びびる。
彼女の歌い方、ミュージカルとか舞台のそれなんですよ。腹の底から息をがっつり出していて、カーンと通る。声量がものすごい。声が聞いていて、頭の後ろまで突き抜ける。
ものすごすぎて、古いマイクだとどうやっても音割れしてしまい、2m離れて配信したことがあるくらい。
この歌い方はかなり珍しいと思う。音のとり方も含めて、歌うの好きだーとか、あらゆるものをぶつけてくる感覚が、めちゃくちゃ気持ちよくて仕方ない。
「歌うVTuber教えて」と言われたら、真っ先に教える内の1人。マイクを買い替えたそうで、新品だと音が割れず、すごい声量もしっかり捉えているようなので、今後の歌がとにかく楽しみ。「これから」のVTuberだと思うんだけど、今まであがっている歌動画も、全部いい。
長いのでこれフルで見てるわけではないんですが、癒やされたい時に頻繁に開きます。
にじさんじの「おにロリ」3組は性癖に刺さりすぎる。渋谷ハジメと勇気ちひろ、剣持刀也と森中花咲、伏見ガクと宇志海いちご(最近はベルモンド・バンデラスと宇志海いちごも最高によい)。
中でもちーハジは、「思春期に差し掛かってお兄さんに好意を寄せる少女」と「鈍いのかわざとなのか全スルーするお兄さん」という、ラブコメか!?という空気全開。
ちーちゃんは最初は10歳の魔法少女として登場しているけど、本来は18歳の高校生で、少女の姿にさせられている、という事実があったそうで。で、10歳モードでははちゃめちゃ元気な幼女という感じなんだけど、18歳になると敬語になって、落ち着いた距離感で話しかけてくる。
敬語でハジメくんに話しかけつつ、距離を縮めたいちーちゃんと、それをかわしつづけるハジメくんのトークは、かわいすぎて心臓がおかしくなる。多分ちーちゃんの気持ちは明確化しないんだろうなあ。それはそれで切ないな。
子供モードの時もいいんだよなあ。
ハジメくんはにじさんじ最初の唯一の男性(アキくんはアキくん)として、どう男性を、変に視聴者の嫉妬の対象にならないように立ち回りつつ、相手方のファンをも喜ばせるムーブを模索して、きちんと成功した開拓者的な人物。偉大。
ちなみに「でろちー」「ちーかざ」もよい。ちーちゃんが、信頼できる相手に対しては、わがまま放題辛辣殴りかかりな性格なのが、気持ちいいんだなあ。
とりあえず第一弾はこんな感じで、まだまだあるので続けます。