たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

社会の仕事は甘くない。「プリキュア5第10話」


うらら「売込みが大事なんです!だからワンダフルにだって出ます!なんでもやらないといけないんです!」
 
そんな回でした。3割くらいほんとです。
はて、今回はものすごくテンポがよく、非常に軽快に各キャラの面白さを詰め込んだ回でした。子供だからこそ笑えるシーンもあれば、大人がちょっと含みをもってニタニタできるシーンも多いという良作。ただ、学校の生徒が大量に出てきたため作画崩れも多少ありましたが、話のノリと勢いが強く、一気に30分見ることが出来る回でした。こういうライトな回がバランスよく配合されるのかと思うと、今年一年楽しみでなりませんヨほんと。
 
そんなこんなで明るいムード満点の回なのですが、やはりプリ5は抜かりなし。裏にこってりとテーマを仕込んでいました。大人側から見るとじわじわと「う、うぐぅう」となるからタマラン。
今回は「働く」ことの重みを締め上げるように隠し種に持っていました。なんというか…人生甘くないなあと。
 

●フリーター。逃げ出した、午後。●


前回登場したガマオくん。敵キャラとしては珍しすぎる「バイト」という設定でした。なんだろうねこの組織。どこまで本気なのかいまいち分かりません。
以前登場したときはプリキュア二人(のぞみ(ピンク)とりん(赤))に負けてしまったため、責任放棄して逃げ出してしまいました。もうなんというか、このへんの無責任さが今のフリーターっぽくてたまりません。戦う理由が完全に「バイト代のため」。結局バイト代が入らず、食べるものも買えない有様です。そりゃあ、プリキュアのことをうらむわけです。
のぞみはそれに対して、「人のせいにしないで働け!」的なことを言いますが、冷静に考えると別にプリキュア倒さなくても別のバイトすればいいんですよね、ガマオ。なのにプリキュア退治のバイトしかしてなかったのは、何か理由でもあるのかもしれません。 
 
にしても、ひもじがるガマオはもう見ていて哀れと言うかなんというか。100%憎たらしい感じじゃないわけですよ。もっともイケメンなナッツが餓死しそうなのでそちらの方が哀れなんですが。
結局、「責任を持たないやつが食う飯はない」ということで同情の余地はないんですが、なんともこういう人実際にいそうで仕方ないんだなこれが。結果重視の敵の会社。なんとも世知辛い
 

●管理職はつらいよ。●


バイトが結果を出さずに逃げたとなると、攻め立てられるのは管理職。
「ひどい報告書ですねえ。」「のうのうとそこに座っていられる鈍感さがうらやましいです」「わたしなら恥ずかしくて逃げ出すでしょうねえ」。言いたい放題。へ、へこむ…。
まあね。言ってることは正論です。たとえば店長が、バイトの子が万引きとかしたうえにぶっちして行方が知れなくなったりした日には、おえらいさんに「ふうーん、何を見ていたのかね?ん?」と言われますわな。

おじさんは、耐えるのみ。はい、わかりました。申し訳ありません…。
敵とはいえ、毎回リアルな管理職の姿を描くこの番組。正直、大人が見ていて一番同情するのはおそらくブンビーさんでしょう。あと平社員のギリンマ。
「今お茶をお出ししま…」「いや、でも、座れって…」
部下の前でえらい人に叱られる屈辱。部下がことごとく失敗した上にバイトに逃げられ責任を負わされる重み。残業代は出ない。
ほんとに、日曜の朝から現実に引き戻すアニメだな!もっとやってください。
いやはや。なんとも世知辛い
 

●売り出しアイドルはつらいよ。●

敵幹部の会社っぷりは毎回大人の苦笑いを誘うので必見ですが、今回はうらら(黄色)も、現実の厳しさをきっちり出してくれました。
うららは、駆け出しのアイドル。というわけで今までは、「学園内に、アイドルがいる!」と言うことでものすごいピックアップされていたわけです。確かにクラスメイトが芸能人!って言われたら、いやがおうにも盛り上がりますよね。
のぞみたちも、うららがテレビに映るのを利用してナッツのお店のアイテムを宣伝しようとたくらんだわけですが。

・・・ウォーリーを探せ
結局、「アイドル」とは言うものの、業界からみたら十把ひとからげの状態に過ぎないうらら。中学校では異例な存在でも、テレビ業界ではなんてことのない、背景の一人なのです。「どれみ」の瀬川おんぷとは違う、なんともリアルな一面。
というか、ここまでリアルに「売れてないアイドル」を朝から生々しく見せるこのプリ5、色々な意味でスゴいんですが。
それでも!まだ!アップになる希望はあります!うららかわいいもん!映れ!

 

orz
な、泣けてくる…。
アニメとはいえ、今回のプリキュアは5人の生活については、このへんの妥協を一切許してくれないようです。きっついなあ。
いやはや。なんとも世知辛い
 

●お仕事は、努力?時の運?●


とはいってもね。夢はほしいわけです。子供番組だもん。ヒロインはがんばらないと。
こういうときののぞみさんはほんと、かわいいです。今回の「お店を盛り上げよう」というノリ、すごく「おジャ魔女どれみ」っぽいんですよ。どれみを欠かさず見ていた熱狂的ファンの自分としては、こういう展開はたまりません。が。

いや、のぞみさん。この地図じゃわかんないっすよ。そんなオバカなところがイイ。

だんだんこういう、崩れ顔も増えてきてうれしい限り。こまち派だった自分ですが、最近のぞみがかわいくてしかたありません。やっぱりがむしゃらにでも努力する子はかわいい。
とはいえ、彼女、やっぱり色々もろいんですよね。猪突猛進とはこの子のことかもしれません。先ほどのうららの時もそうですが、空気よくしなきゃ!と張り切りすぎて空回り。冷静な突込みができません。
 

まあ、ナッツハウスに関しては見ている人が想像しているとおりの、イケメン新聞天丼オチ。
結局顔かー。結局運かー。あ゙ー。
アニメのオチとしてはアホらしくてこの上なく面白いのですが、「努力!夢!」というスローガンののぞみには、ちょいとしんどい話です。ビラを必死こいて配っていた自分たちは一体…。
いやはや。なんとも世知辛い
 
先週や前の回で「のぞみだけ無名」と言うのが強調され、今回もプリキュアだということ以外、自分の努力は功を奏さないの?」と言う展開です。「プリキュア」だって、本人の夢ではなく、人の夢を自分のに置き換えているだけですしね。ただ「みんな仲良く」とは行かない立場に追いやられ、つつけば崩れそうな立場まで来てます。
ここまでくると、天真爛漫純粋無垢なのぞみでも、さすがにどうにかなるだろう、と思っていたら、やはり次回がっつり精神的にくるようです。

テーマ的に大きな転換点になりそうなので、期待大。とうとうのぞみさんから「もういいの」の言葉が。
詳しくは次回予告をこちらで
「あの気球みたいに、私も飛べるかな…。」
ゃべえ、ココに惚れそうです。自分が。
 

●なんだかんだで、ナッツに萌えるべきです●

その1

色々書きましたが、ナッツに注ぐスタッフの愛情は異常。そしてナッツのイケメンビームっぷりも異常。
さらっと「ナッツ萌える!」と見るだけでもかなり面白い回です。しっかし、この学校の女の子たち、ほんとにイケメン好きだな!わからんでもない。

特に増子さん。今、プリ5で好きなキャラ自分内2位なんですが。いい味出しすぎです。

女子中学生ってやつぁ…。ナッツはそのうちものすごい女子の大群を引き連れて登場しそうです。(こまちの髪の毛が、ってのは突っ込んだら負け。)
 
その2

本当に空気すぎるこまちさん。無視されっぷりに全自分が泣いた。

「こまち、甘くってよ!」かれんさんも、よくよく天然です。
 
その3

本気できもちわるい。なんかこうしてみてると、18禁なにおいがすると思った自分は負け組。
コワイナーのデザインも毎回「こわい」と「でも子供が見れる」のラインをうまく守っていて、秀逸。
 
その4

こ、この淫獣たちは…っっっ!不覚にも萌えました。

その5
 
おちり。なんというか…なんでうららは存在だけでこう笑えるんだろう。天性の才能があると思います。
 
〜関連記事〜
大人になったら何になりたい?「YES!プリキュア5」第一話
プリキュア5が二話目にしていきなり百合展開でした。
実力の伴わない夢は持ってはいけませんか?「YES!プリキュア5 第4話」
これからのヒロインはもりもり食う時代へ!「プリキュア5 第5話」
やけにリアル社会人な敵のお仕事。「プリキュア5第6話」
少女たちの絆は、少しずつ歩き出した。「プリキュア5第7話」
学年や身分による感覚のカベってありますか。「プリキュア5第8話」
有名なみんなと、そうでない自分と。「プリキュア5第9話」