たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

どんな時でも、そばにいるよ。「プリキュア5第17話」


恋愛で困っているりんについて、うららの一言。
うらら「わたしだって、いつでもりんさんの代役をやります!」
これは友人いわく「りんさんに代わってわたしがのぞみさんを・・・!という意味なんだよ!」。納得。
 
そんな回でした。
今回のテーマは「恋愛」。とはいっても、本当のポイントはそこではない感じで、あまり深くは描かれません。
むしろ、今回は「一人の少女の恋愛を通して見た、少女同士の友情」がポイントかもしれません。
 

●ギリンマ、絶望的状況を迎えるの巻●

 
なんだかぬるま湯戦闘だった敵の組織で、とうとう強烈な現実が突きつけられます。
それは解雇通知の書類。ノー!ギリンマ!
ギリンマは、結構がんばってたわけですよ。割とまじめに、きっちりと戦っていたわけですよ。割とよさげな社員なわけですよ。
だがしかし。一度もプリキュア5に勝っていません。彼だけではないんですけどね。ブンビーさんですら一回も勝っていません。
だから、クビ。結果だしてないからクビ。
客観的に見るとギリンマを失うのは痛いはずですし、半分以上ブンビーさんの八つ当たり感満載なのですが、書類は書類。冷酷なもんです。
ギリンマ自身はこの書類を破り捨てますが、ナイトメアの組織では「君はもういらないよ」と言い放ったわけです。
昇進通知かと思っていたら、解雇通知。天国から地獄。
これはなんとも重い…日曜の朝から子供と一緒に見ているパパさん的に見て、毎週えげつないです、ほんとプリキュア5は。
 
さすがに、今回ばかりはギリンマが哀れでなりません。仕事一筋、他のことはなにも考えず命をかけて会社のために働いている彼だからこそ、その絶望たるや。
プリキュアがナイトメアの組織から彼を助けるエピソードとかあったらいいのにと本気で思ってしまいました。まあないでしょうけど。
しかし、冷静に考えたらナイトメアだけが仕事ではないんですよね。ガマオも普通にバイトしてましたし。ギリンマ自体も何らかの思想を持って戦っているわけではないですし。お金つながりな企業です、クビだからといって絶望する必要はないわけです(まだ平社員だし)。
それでも、ギリンマは絶望し、りんちゃん(赤)の弱みに付け込もうと企みます。このへん、大人側の視野の狭さを浮き彫りにしているかのよう。
まあ…失業シーン、りんちゃんの失恋シーンよりリアルなのは確か。
 

●恋は盲目、でも活力に。●


恋をして、鏡の前で一人芝居をするりんちゃん。
案外ほれっぽい子らしく、のぞみ(ピンク)の話によると以前も恋にメロメロになって突然謎行動を取ったようです。
 
恋の相手はヨン様。みたいな人。名前はありませんでした。
彼女が、本当にこの人が好きなのか、それとも恋をしたいだけなのかは、見た人の判断によるところだと思います。個人的には後者かなーとは思います。相手の男性はただの客で、全然どんな人か知らなかったようですしネ。それにまだ中学生、そのくらいでちょうどいい。
 
そして、あっけらかんと「りんちゃん好きな人ができたらウンヌン〜」と言うのぞみさん。死ぬほど焦るりんちゃん。
のぞみはほとんど恋愛経験のない子(以前ココにちょっとときめいたくらい)なのですが、やはりりんちゃんと長い付き合いなので、冷静に見ているのが面白いんですヨ。一番パニックになりそうなキャラでいそうですが、りんちゃんが恋に落ちるとにっちもさっちもいかなくなることをきちんと見抜いてるんですよ。
恋をしたりんちゃんは、確かに盲目ですが、非常にイキイキとしています。そして、それを見るのぞみもまた、イキイキとしてるんですよネ。
 

●のぞみとりんは、やっぱり二人で一人●

 
このシーン、すごくいいですよネ。
のぞみさんはこういう時に「触れる」ことのできる子です。ある意味、おせっかい焼きなんだけれども、そうやって積極的に手を差し伸べることができるからこそ、プリキュアメンバーは全員救われたわけですしネ。
うん、全員ではあるんです。でも今回のぞみにとって、りんがいかに大切かもきっちり表現されました。

「わたしがりんちゃんをフォローしないと!」
このセリフ、同じことをりんちゃんものぞみに以前何回か言っているんですよ。
幼馴染の二人は、お互い「やっぱり、○○にはわたしがいないとネ」という口を叩き合えるんですよね。もちろん、単にお互い足を引っ張り合っちゃうことも多々あるのですが。
それでも、互いに対して「あの子はああなのを、よく知っているから」と言えるのは非常に大切なつながりだと思います。それだけ信頼もしているし、共感もできる。「助けてあげなきゃネ」という、理由の必要ない純粋な動機で動くことのできる仲なんだろうなと思いました。
 
正直、りんちゃんが恋をして、のぞみ的にはえもいわれぬ不安がわくんじゃないかなあ、と思っていました。だってねえ。ここまで親しい女友達が恋をしたらちょっとジェラしっちゃうかな、とか。しかしそれは歪んだ大人の見方でした。のぞみはもっともっと純粋なところで感情を動かしているようです。
 

●失恋なんて蹴っ飛ばせ●


いくらコメディタッチの恋愛模様とはいえ、やはり失恋の様子は見ていて痛々しいのなんの。
しかし、りんちゃんは強い子でした。
「絶望なんてしないんだから!」
こういう言葉をどうどうと言ってくれるのが、子供番組の熱いところ。あえて口に出して言ってくれるのは燃えますよね。
とはいっても、これもりんちゃん一人で、どうこうできたことではないんですよネ。
そこにあるのは、4人の存在、そしてとりわけ光る、のぞみの存在。

りんちゃんも割りと物言いのはっきりした子ですが、思想を口に出して自らを確認するのはのぞみ譲りだと思いました。今回ものぞみは自分の中の思いをはっきりと口にします。
それが一気にりんちゃんの迷いを断ち切るのは爽快。
のぞみがあれだけ臆せずしゃべれるからこそ、りんちゃんもまた強くなっていくわけです。
 
 
期待どおりにいかない、現実は甘くない。
あくまでもギリンマが言っているそこから、視点がはじまるのは面白いなあと思います。彼の言うこと自体は否定せず、「でも絶望はしない!」と彼女達は言います。
「がんばれば夢はかなう」ではないんですよね。「あきらめないから夢をかなえる可能性ができる」なんです。
これが今後もずっと引き継がれていけば、プリキュア5が求める「夢」のありかたも、ぐっと現実味を帯びたものになるんだろうなと思いました。
その夢も、一人でいずれは探さなければいけないけれども。
でも、そばにいて、分かってくれる人がいる。そんな空気を自然に作れるプリキュア5が、大好きです。
がんばれりんちゃん!
でも、りんはのぞみの嫁。それが自分のジャスティス。
 

●ギリンマってなんでこんなにラブリーなんでしょうか●

みどころ色々。
 
その1

太陽背負って登場するギリンマ。いちいち演出にこだわる男であります。
彼が失業して退場したらプリ5一気にさみしくなるなあ。今後もしつこく頑張ってほしいのですが!ブンビーさん頼むよぅ、クビつないであげてよう。
 
その2

りんちゃんかわいいよりんちゃん。
やはり、初の恋物語ということもあって、りんちゃんの照れっぷりのかわいさは異常でした。と、同時に盲目っぷりも異常なので、不安要素満載。お父さんはそんなこと許しません!っていう気分になります。そのくらいかわいいのです。
 
その3

ナッツンデレ
彼女の恋のためにこっそりアクセサリ作っておくとか、ナッツの行動力と照れ隠しっぷりは尋常じゃないです。なんだこいつ!かわいい。
しかし、こうして比較するとりんちゃんやっぱり幼いですよネ。ココとナッツが大人モードになるのは、プリ5メンバーの子供らしさをひきたてる役目もあるんだろうなあ。
 
その4

女の武器を使うことを覚えた4人の図。これは回避できない。
特にこまちさんの笑顔が地味に怖いです。
 
その5

次回予告がカオスすぎてもう何がなんだか。君は本当に中学生かね。

ほんとカオス。うらら…はじけすぎ。
来週が楽しみでなりません。増子さん再登場だし。これでまたナッツオチだと笑えるんだけどどうなることやら。

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