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心配は何のためにするの?「プリキュア5第19話」


あっそっぼう♪

あるーはれーたひーのことー♪
 
そんな回でした。
今月はうらら月間なのでしょうか、今回、次回とうらら(黄色)メイン回になっています。
はて、うららといえば黄色。黄色といえばキレンジャーといえばカレー。今回はカレーを絡めた名作回でしたネ。
面白いことに、はじめて男性の大人がいっぱい出てくる回でもありました。男の大人が女の子達についついしてしまうことといえば「心配事」。やれケガはしてないか?やれ落ち込んではいないか?それがうざったくなることもあるかもしれませんが、それでも心配はされてうれしいもの。
はて、「心配」って確かにする人はしょっちゅうしていると思いますが、その真意はどこにあるんでしょうネ?
 

●いやー、君、心配してるよー?●

 
「心配してるよ」「心配だねえ」
社交辞令で言うのは案外簡単なんですよネこれ。なんせ色々な意味を含有するから気軽に使いやすいし、言ったらなんとなく思いやりを示したような気分になるし。相手も自分もみんなニコニコよ。うひゃひゃ。
しかしもちろん、ナイトメアの会社はそんなやわなところは暴いてくれます。この会社はバカがつくくらい正直に大人の汚いところを指し示してくれるわけです。まあ、あんまりうれしくないのですが。
はっきりとブンビーさんは、ギリンマに「心配なんだよね、私がとばされるんじゃないかと」と言ってのけます。ギリンマも「じゃあお前がやれよ」と陰口をたたく始末。
最悪な関係の二人ですが、「心配」という言葉が「自分のため」になっちゃってるのは実はよくあること。「君が心配なんだ!=自分が困るんだ」なんてのは結構よくあることです。そうでなくとも「心配なんです=心配している自分が好きなんです」とかネ。
人間疑い始めたらキリないんですが、そういううわっつらの「心配」は多々あることなのは事実。本当にナイトメアは毎回大人の汚いところのかゆいところを示してくれます。
 

●心配なのは、君のことが好きだから。●


さて、今回はじめて登場したプリキュアたちのお父さん。とおじいちゃん。なんせ男性キャラの極端に少ないアニメ(敵以外)なので、なかなか新鮮でした。
以前も出ていた男性の大人と言えば、この人。

マネージャーの鷲雄さん。見ての通り、夢見がちでちょっと抜けた感じがなんとも憎めないヤツです。
まあ、基本的にココとナッツを除いて男性たちは女性よりも子供っぽいノリが強い世界です。当然お父さんとおじいちゃんも、どうにもなにか抜けている感じが…ちょっと愛しい。
 
うららがちょっと気を強く二人に対して示しているのが面白いですよね、普段は目上の人には敬語で謙虚の塊の彼女が。しかもたじろぐ大人たちってのもまたなんとも。とにかく人間の男性の立場は低め。ママーン達のようなりりしさよりも、へっぴり腰でトンチンカンで、溺愛しまくりという感じが…ああ男親の娘への甘さよ。
でも、その気持ちわかる人は多いんじゃないでしょうかね。パパだから娘をつい溺愛してしまう。この父さんはまあ極端としても、運動会やイベントでついついビデオカメラを必死に回してしまった経験のある人も、いるのではないでしょうか。特に、娘と一緒にプリキュア5を見ているお父さん、あなたですあなた。
 

こんなにかわいい子がいたら、そりゃあもう溺愛もしますわな!
 
彼らはもう、「何か様子が変だ」といううららが心配で心配で仕方ないわけです。様子が変だ、ってくらいなら別にほおっておいても全然かまわないはずではあるんですよね。実際、友人たちも気にはなっていたようですが、見守るスタンスでしたし。
しかし、この父・祖父・マネージャーは、うららを溺愛するあまり、彼女をつけて回ります。その行動は確かに異常で、警察にタイーホされても全然おかしくないのですが、見ているこっちとしては彼らがいかに彼女のことを愛しているか知っているのでついつい笑ってしまいます。
そこには「お母さんが死去」という大きなエッセンスも加わり、彼らの異常な愛情の注ぎっぷりに共感すら覚え始めます。多分残りの4人も同じ気持ちなんでしょうね。
男たちの心配っぷりは確かに度が過ぎているのですが、母親不在だからこそ、彼女が芸能界で苦労しているのを知っているからこそ、「心配」でならないのです。その心配は、ナイトメアがつかうような上っ面のものではなく、心の底からあふれ出てくるもの。
 

●心配だから、毅然とした態度で●


もうダルダルでへなちょこなマネージャーの鷲雄さんですが、彼女が行方不明になったあとに投げかけた言葉は妥協を一切許さない厳しいものでした。
「お父さんやおじいさんこんなふうに心配をかけるようでは、まだまだ子供ですよ」
見ていて、父・祖父・友人・視聴者共に「いや、厳しすぎるんじゃない?」と思わされる言葉ですが、これのメイン視聴者が子供と親世代と考えるとちょっと納得のいくシーンだったりもしました。
どうでもいい上っ面の「心配」なら、「いやー、よかったねー」で終わらせちゃっても全然かまわないのですが、うららに対して、そして父と祖父に対して本当の意味で心配している唯一の立場である彼が、自分の感情を押し殺してうららにたいして厳しい言葉をかけるわけです。

まあ、実際のところは集団ストーキングして地に脚がつかないような状態だった彼なので、本音としては「よかったー、わーいわーい」としたいところでしょうが。ここは心を鬼にして!
もちろん、むやみやたらにしかりつけるようなことはありません。あくまでも自分がいる「第三者」という立場をわきまえての、客観的な発言です。だから、ちょっとしびれたネ。こいつなかなかやるじゃん、と。
以前もちらっと書きましたが、彼は大人キャラの中でも、現在進行形で夢を見ることの出来る類まれなキャラ(パパママたちは割りと夢をもうかなえているのが多い)。だからといって、のぞみ(ピンク)のように無謀につっぱしることはせず、冷静な視点で歩んでいる点に非常に好感が持てるじゃないですか。
本当の心からの心配は、その相手を心から思いやり、愛すること。そのためには時には毅然とした態度と冷静さも必要なんですよネ。コレを見た子供達が、「叱られる」ということの意味を理解できればいいな、と思いました。裏では、パパママも実はパニックになるほどあせってることもあるんだよ、というのも。
 

●笑顔が私たちの支えです!●

 
3話では作り笑顔しか出せず、友達がいなかったうらら。しかし今はこんなにいきいきと自分の感情を出せるようになりました。
今回「お母さんを亡くしていた」という設定が明らかになり、それも理由の一つだったのかなあ、なんて思いました。なんらかの影響はあるよねyっぱり。
しかし、彼女は今は仮面をかぶる必要はありません。…いや、ちょっとだけもしかしたらかぶっているのかもしれないけれど、自分を出しても受け止めてくれる場所が出来ました。一つは父と祖父とマネージャーのいる場所、もう一つは。

のぞみさん。
彼女の包容力は化け物ですねほんと。自分も包んでくださいのぞみさん。
のぞみももちろん何も悩んでないわけではないのですが、うららにとっては仲間の中で間違いなくダントツに心開ける存在のようです。実際、4人が助けに来たときも、「のぞみさん!」と叫んでいました。愛だな!他の3人の立場ないけど!
 

●心の交流は食から●

はて、家族の絆の入り口は、会話と食事です。これは間違いない。絶対。
うららは黄色。黄色といえばカレー。
 
カレーといえば一家団欒。
まさかこういうからめかたで、黄色の伝統をつぐとは!またこのシーンが本当によくできていて、幼いうららがカレーを食べるそのしぐさが、本当につたなくて見ていて心配でしかたないのですよ。

もう、心配で心配で!
なんてことのない、日常生活の一こまなんですが、うかつにも泣いてしまいました。
二度と戻ることのない日々の話を明るく描くって…ずるいよ!
 
プリキュア5のいいところは、そういう「失われた時間」もきちんと現実として受け止めながら、「もっと楽しいことをしようよ、思いでは自分達でつくろうよ」という前向きな姿勢なこと。これは今までずっと一環しているテーマだと思います。

うららが、もう二度と味わえない母親のカレーを懐かしがるのならば。その彼女が作った新しいカレーを家族と友人で共有しようよ。
そして、失った時間を哀しむのではなくて、新しくみんなでこの瞬間を思い出にしよう。
前を向いていれば、新しい楽しいことが見えてくるよね、きっと。
 

●ギリンマ君、失業回避おめでとう。●

まだクビのかわ1枚といったところですが。
本日のみどころいろいろ。
 
その1

ギリンマのザコっぷりがひときわ輝いていました。これでこそギリンマ!もうどうにもへたれでダメなやつ!もっとやってください。

そんなギリンマは毎回りんちゃんに蹴りくらってる気がします。最近のプリキュア5の戦闘は、地味に連携プレーがしっかりしていてとても面白いものになってます。やはりメインシーンなだけあって、毎回けっこう動きますしネ。
 
その2

ひたすら幼うららがかわいい回。回想シーンおおいですよねー。
これで、かれん、りん&のぞみ、うらら、と幼児期が描かれました。残るはこまちさん。できればまどかさんも一緒に!
 
その3

のぞみ&りんは、本当にいいなあと思わされるシーンが毎回入っているのがうれしいうれしい。ほんのちょっとしたスキに、長年寄り添ってきた夫婦のようなツーカーがあるのがたまりませんよねー。

次回予告のこのシーンとかたまりません。ところでこれはどういうシーンなんだろう一体。
 
その4

必殺技シーンで涙をたたえたまま技をつかううらら。
必殺技と変身バンクは、地味に毎回そのシチュエーションをきっちり押さえているのがファンとしてはうれしいところ。ぬいぐるみショーとか私服シーンとかの変身バンクはなかなかドキドキするものがあります。
 
その5

次回は再来週…ああ、待ちきれないじゃないか!しかしこののぞみさんのカットだけで、もう色々妄想が膨らみませんか。
そして、どれみを本当に思い出してしまいます。
うららにとって、のぞみがどう見えるのか。そして、のぞみというキャラの位置づけが見えてきそうな回の予感がします。本当に楽しみ。

あまりかわいく描かれずらい二人が死ぬほどかわいく描かれていた1カット。
よし、これを壁紙にしたら、2週間は我慢できるカモー!
 

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