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苦しい涙を見せないのにはワケがある。「プリキュア5GOGO!第18話」

プリキュア5の敵ってブンビーさんをはじめ、どうにも憎めない部分が強くて死ぬ時悲しくなるのですが、GOGOの卑猥担当ネバタコスさんは嫌悪感バリバリの悪役でいてくれると思いました。思ってたともさ。
だがしかし。

うららの歌を聴いてノリノリで踊るネバタコスさん。(こいつがまた死ぬほどよく動くんだ。)
かわいい、こいつかわいい!
ああ、やばい、こうしてまた敵に情が…。でも情がうつるほど愛すべき敵を描けるというのはすごいなあ。
 
そんな回でした。今回のネバタコスさんの愛らしさと凶悪っぷりのバランスはすべて、動画のレベルの高さに起因していると思います。いやあ、うらら回は神回の評判は本当でした。
そんなわけで、スタッフから優遇されているうららさんですが、現実はそうそう優遇してくれないようです。
 

●キミの涙のワケ●

まずこの対比を見てください。
 
一人公園で泣くうららと、次のx日にみんなの前でおどけてみせるうららです。
このギャップには正直心臓つかまれます。一人で泣いている時の辛そうなことといったらないのですよ。ひょっとして無理して笑っているんじゃないか、そんな悲しい重みを感じさせる瞬間です。

実際それは、シロップにもびんびんと伝わります。
泣いている女の子を見て、ほっておけるオトコノコはそうそういませんよね。ですよね。
そこでギャルゲ的に言えば選択肢がいくつか出てくるわけです。

1、見なかったことにする
2、大丈夫?相談に乗るよ?と聞く
3、一緒に笑う

さあどれ!
 

●頑張って辛い時に「大丈夫?」は必要じゃない。●

純情少年シロップ君が選択したのは2でしたー。

彼ももちろん最大限の優しさと思いやりとツンデレでそれを選択したわけです。いい子です。
ですが、うららに本当に必要なのは一緒に悩んだり泣いたりする人ではなかったようです。
 
本当に落ち込んで辛い時って「大丈夫?」が身に染みるものですが、次にやるべきことを分かっていてもがいている人に「大丈夫?」と暗い顔するのは実は逆効果だったりします。
(あと、本当にへこんで鬱になっている人への「大丈夫?」は禁句。余談。)
大丈夫?って聞かれたら「大丈夫!」ってムリしなきゃいけなくなります。それは負担になるだけです。
しかし、頑張っているときに一緒に笑い、ほっとする空間、楽しいことを作ってくれる空間を用意してくれるのはすっごい助かるんですよね。自分の経験だけで言ってますが。
くたくたになっている時に「一緒にご飯食べに行こうー」と言ってくれて、どうでもいい与太話をして笑いながら帰って寝る。それが一番幸せだったりします。その場で愚痴や涙はいりません。むしろもっと一緒に笑おうよ。

ここでうららが敬語からタメ口になるのが絶妙です。
というのも、うららはシロップにものすごく感謝しているんです。それは彼女が同じ道をたどってきているから。
うらら自身は最初、一人きりで友達のいない子でした。友達を作らない子でした。
それがのぞみという友人ができ、仲間ができた時に急激に明るくなりました。明るくなりすぎるくらいでした。
そして常に変なボケをかます天然なのか計算なのか分からないキャラになっていきました。
 
今回の話を見て、それがなぜなのかが解明されました。

うららは意図的に場の空気を読んで、暗いものにとどめないようにしているんでしょう、十中八九間違いなさそう。
本人が暗く落ち込み辛いときに、のぞみが脳天気*1にしていることで救われた彼女です。彼女もまた、その場でみんなが落ち込んでいるとき、あえてそれを打ち壊してみんなを乗せるようにしているのでしょう。
彼女が、あの空間にいると素のままでいられる、と言ったのはその点。気を使って場の空気をなごませるのは苦ではありません。なぜなら相手もまたそうしてくれているから。
「大丈夫?」だけが必要ではありません。「なんとかなるよ!」が必要なんです。
 

●でもキミのことを「大丈夫?」って思ってくれる人がいる安心感。●

では先ほどの選択肢、シロップ君は間違えたのでしょうか。好感度下がりまくりでしょうか。
いいえ、シロップ君、キミは大正解だ。

うららは他の4人+3匹に心を許しているし、向こうもうららのことをよく考えてくれているのを分かっているので、「大丈夫?」は必要ありません。辛い時には笑ってくれるのです。
しかし、境遇が似ていて、不器用ながらも「大丈夫?」と言ってくれる人が一人くらいいるのも心の支えになります。
あんまりみんながみんな「大丈夫?」というと困り者ですが、一人くらいは、一人くらいは!
特に熱血漢なシロップ、苦しい思いをしているシロップは、うららにとって比較的身近な存在になってくれるはず。
 
しつこいようですが、プリキュアでの夕方のシーンは重要。物語のカギになります。
うららがため口になって、シロップに笑顔見せたり、ちょっと小悪魔的な行動をとってみせるのも「えへへー」と心配してくれるのがうれしいから。
ああもう、ツンデレシロップにちょっかいを出すうららがかわいすぎて頭がおかしくなりそうです
 
シロップの存在、最初はてっきりココ×のぞみのかませ犬みたいになるのかと思っていましたが(キュアモ内のミルク情報。さっぱりあてにならないなミルクめ!)、ここにきて大きな存在感を見せますね。
ミルクに唯一厳しいことを言えるシロップ。
のぞみの破天荒な行動にいったん歯止めをかけられるシロップ。
うららの心を別のかたちで打ち溶かすシロップ。
このメンバーにとってシロップが大きな役割を果たすことは間違いなさそうです。そして、プリキュアが育つだけではなく、シロップが成長していく物語がGOGOのテーマにもなっていきそうです。
がんばれシロップ!特にうららに対して!主に夏コミ方面で!
 

●うららさんアイドル的に大成功する。●

アイドル的な意味ですごいことになるうららさんにニヤニヤ。さすが新曲回。
そんなみどころ。
 
その1
アイドルうらら販促の壮絶さをずらり。
 
ちらしくばりをしているうららのじいさんをとめるりんちゃんがかわいいです。駅のホームのうらら写真は驚きなんですが、それ以上に手前の女の子に注目。この子たちものすごい勢いで走って二人で待ち合わせしているんですよ。きたよ!プリキュアのテーマ「ふたりは」!今もプリキュア内に漂う女の子はいつも一緒臭は健在です。
 
 
URARA M@STER。
ここまでしたマネージャーの鷲尾さんて実はすごいんじゃないかしら。
アイドルとしては超一流レベルの成功をおさめているようですが、うららの夢である「女優」は一切かなっていないのが恐ろしいところ。
世の中本当に甘くないネ。
 
その2
 
増子さんが忘れられずに出ていました。うれしい!うれしい!
 
その3

前作のOPとEDを歌っていた二人も友情出演。こういう小ネタも際立つ回でした。本当に凝ってる、うらら回。
 
その4
 
左がうららのお母さん。右が前作のOP内のうらら。
前作の時点でお母さんの面影を夢として描いていたことに驚き。すごいなあ。
 
その5

りんちゃんがおしっこ我慢しているように見えた自分はもうダメです。
それはともかく、シロップはやはり女生徒に人気の様子。いいなあいいなあ。
 
その6

幼うららかわいい!そして幼い状態で笑顔が強調されるのが今作の特徴。
ですよね。子供の時に一番必要なのは笑顔だ。
 
その7



黄色いスパッツって…悪くない。むしろいい。
とにかく戦闘がえらい気合でした。オトコノコよ、プリ5GOGOのアクションシーンは見るべき!音楽もあわせて、気合入りまくること間違いなしです。燃える、燃えるぞ。
 
その8

ネバタコスさんてどう強いのか分かりづらいイメージあったのですが、今回の戦闘時の凶悪さとうねりっぷりは卑猥。首の周りの墨攻撃をぐるんぐるん回る視点で描写しているのは必見。アニメってすげえ、ほんとすげえ。
うらら回の特徴でもあるんですが、人物のまわりをぐるぐる視点が回るの多いですね。えらい描くの大変そう。
 
その9

左が舞、右が咲に…見えませんか?見えませんかそうですか。
 
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プリキュア5感想一覧

*1:といっても彼女も気を使ってるんだけど!