初心者向け、「特撮」入門編。
WEB拍手より。
はじめまして。いつも楽しく拝見しております!たまごまごさんのレビューが一番言いたいこと言ってくれていたり、芸術方面と結びつけた語りが非常にためになったりして、本当に大好きですー。
ちょっと今更かもしれないですが、先日の初心者向け筋少講座とってもためになりました!早速年末年始で借りに行ったりして・・
私はポップンミュージックで出会ってはまったクチの現在女子高生なんですが、(当時小学生だったのになぜかはまってしまいました・・・)
近年オーケンさんがアニメ方面に進出されてらして、とくに大の久米田ファンの私にとって絶望先生主題歌への抜擢は本当に嬉しかったです。(「かくれんぼか 鬼ごっこよ」は買って以来ヘビロテが止まらなかったりしてます)
その際、作曲の方は「特撮」のギターの方だと聞いたのですが、そちらのバンドのほうは恥ずかしながらまったく知らず、しかもこのヘビロテ具合だとひょっとしたらこちらのほうが好みなのではないかという気がして、かなり興味を惹かれています。
がむしゃらに聴いても楽しめると思うのですが、やっぱり一番良い形で楽しみたいので
よかったら特撮のほうの初心者向け講座も、お願いできないでしょうか・・・><
いきなり失礼しましたーこれからも応援してます・・・!
先回は「筋肉少女帯のオススメ教えてください」というコメントに、あまりに嬉しくなりすぎてものすごい勢いで書いたら、「それマニアックすぎるよ!」という突っ込みをいただきました。ありがとうございました。
ですよねー。ちょっと調子に乗りすぎました。だって!だって!好きなんだもの!愛してるんだもの!
…すいません取り乱しました。
はて、今回は気をつけながら、オーケン率いるバンド「特撮」の入門編を紹介してみようと思います。
●やっぱり入り口はベスト盤●
やっぱり最初はベスト盤から入るのがお得です。
特に筋少のアルバムと違って、そこまで一つのアルバムに激しいコンセプトがあるわけではないので、曲単位で好きな物を探すのが吉だから。
初期特撮の味とも言える、NARASAKIの激しく重い音を楽しめるのが特徴。「猫猫猫猫!犬犬犬犬!」がやたら耳に残る「アベルカイン」をはじめとして、「ヨギナクサレ」なんかはかなり低音バリバリのずっしりした作りになっています。
絶望先生のOPが好きな方だと、むしろ雰囲気は筋少よりもこちらの方が近いため、すんなり聞けると思います。
またピアノの奇才、エディ三柴の美しくも変態的なプレイもこの一枚で存分に楽しめます。韓国怪獣映画の「怪獣大決戦ヤンガリー」に使われた曲、その名も「ヤンガリー」は歌詞こそアホっぽいオーケン節全開ですが、ピアノプレイの強烈さは一度聞いたら忘れないはず。
あとはストーリー性の強い「文豪ボースカ」は、特撮の代表作の一つ。ヘビーサウンドに載せてこういうやりきれない人間達の叙事詩を歌い上げるのが特撮の面白さです。
「綿いっぱいの愛を!」は「かくれんぼか鬼ごっこよ」にも収録されている元盤なので、聞きやすいはずです。
ストーリーものでいえば、「戦え!ヌイグルマー」や「企画物AVの女」は傑作。オーケンはこういう人間の裏の細かい部分をつつくのが本当にうまいわあ。
●アルバム「Agitator」●
単品のアルバム自体はどれを買っても外れはないと思いますが、個人的には「アジテーター」をおすすめしたいです。
先ほど紹介した「ヤンガリー」や「ヨギナクサレ」もこのアルバムに入っています。加えて「HELLSING」のOVAでも使われているかの名曲「悪魔巣取金愚」がまたかっこいい!最初のバスドラとタムの音だけでしびれます。
攻撃的な音のアルバムですが、最後の「揉み毬」で切なく締めるのまた見事。とても完成度の高いアルバムです。
●あわせて読みたい。●
ここからは余談。
特撮ソングはオーケンの他の著作とかなりシンクロしているので、あわせて読むと世界がぐっと広がり、楽しめます。
この作品が持っているテンションは、ネガティブきらめく筋少サウンドと違って、ひんまがりながらも生きてる人間像に重なり、特撮っぽさが出ております。
このほかにもアルバムの題名と同じ「裁縫人間ヌイグルマー」や「綿いっぱいの愛を!」など、たくさん出ています。オーケンはほんと書くスピードはやいわ。小説は短編集が秀逸なので、そちらから入るのがおすすめです。
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以上、やっぱりなんかやりすぎた感が満載の「特撮」おすすめ入門編でした。
余談ですが「オーケンの曲聞きたいんだけど」という場合、ネガティブ一直線でメロディアスなスラッシュメタルが聞きたければ筋肉少女帯、ヘビーサウンドが味わいたければ特撮、ひねくれロックが聴きたければ「アンダーグラウンドサーチライ」か「電車」という風に選択するといいと思います。まあそれだけじゃないのですが。
拍手をくださった方は「かくれんぼか鬼ごっこよ」が好きだということなので、特撮の方がいいかもです!
にしても、小学生ではまって高校生でヘビロテとは、素晴らしいなあ。そして世代越えてオーケンの話ができるのもまた楽しくてなりません。
いい時代ダナー。