たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

10月4日に誕生日を迎えた菜々子ちゃんも出ている「ペルソナ4」のコミック版がとてもいいぞ!

10月4日は、「ペルソナ4」のキャラクター、堂島菜々子ちゃんの誕生日でした。
おめでとう! おめでとう!



おめでとう! おめでとう!
 
主人公が同居することになった叔父の娘さん、菜々子。ようするにイトコ。
この子は別にプレイヤーになるわけじゃないんですが、彼女を嫌いなプレイヤーはほぼいないんじゃないかと感じさせられるくらいに、すげーいい子なわけですよ。
お母さんはいない。お父さんはハードな仕事でいつも帰ってくるのが遅い。
家を守り、家事全般をこなして、お父さんを支えているのは健気の権化とも言える菜々子。
彼女は留守番中は当然家から出て遊ぶ事が出来ないので、家で正座でテレビをじっと見て、父の帰りを待つのです。
何も、一つも文句を言わずに!
わがままを言うどころか、お父さんの気持ちを思いやるくらいの待ちっぷりです!
 
出てくる他の登場人物の高校生達は、割と幼い所もあってそれがいいのですが、わがまま言ったりケンカしたり失敗を繰り返す彼らの空気を読んで菜々子は気を遣うんです!
みんながケンカしそうになったら、失敗してへこんだら、菜々子は気を遣うんですよ!
まだ、小学一年生なのに!
どんな理不尽があっても愚痴をこぼさない。辛い境遇にあるにも関わらず辛いと決して言わず、今の幸せをとても大切にする。それが菜々子です。
主人公やお父さんはもちろん、全てのキャラが菜々子のことを家族のように愛しています。こんな一生懸命生きている子を愛さないわけにいきません。
プレイヤーである自分も、主人公の目を通して本当の妹のように、いやそれ以上のかけがえのない存在として、菜々子を愛するようになりました。
これは恋愛じゃなくて、家族愛。
かくして、菜々子が大好きなプレイヤー達は次第に、通称「ナナコン」と呼ばれるようになりました。

素敵なイラストがあったのでこれも紹介。
誕生日だろうと、遊びに行く約束をした日だろうと、父の仕事は休むわけにはいきません。それが父の使命だから。
彼女はたとえ父親が約束を守れず「すまん」の一言しか言えなかったとしても、じっと耐えているのです。「しかたないよ」と。
 
菜々子ちゃん、少しでも幸せになってくれ。
どれだけ多くの人がそう思ったことでしょうか…。

そんな彼女もしっかり出てくる、「ペルソナ4」のコミック版が出ました。(ここまで前置き
 

●菜々子との絆はまだ生まれていなかった頃●

ゲームをやっていない人のために簡単に説明すると、「ペルソナ4」は今までのペルソナシリーズ同様、ペルソナを操りながら冒険をしていく話ではあるのですが、RPGというよりも「絆深めゲーム」です。
戦ってレベル挙げるのも、ストーリーを進めるのも大事ですが、何よりも人間と人間の絆を深め、新しい関係を築くことで見える世界があることを重視した作品です。
だから最初はそれぞれ、仲が良さそうに見えてもぎこちないわけです。しかし終盤に近づくにつれ、本当に少しずつ様々な人間との関係が濃く太くなり、全く別の世界が眼前に広がっていく感覚は圧巻。もちろん大して人間関係を築かずにクリアすることも可能ですが、それだとこのゲームの一番の醍醐味を味わわずに終わってしまうよ!
 
さて、同じ家で暮らしている「よい子」の菜々子ですが、よい子過ぎるが故に彼女は最初なかなか心を開く事が出来ません。
正確には、開こうとはしているんです。しかし小学1年生には無理なんです、最初から本音でぶつかりあうなんて。
気は遣ってくれるので、どことなくよそよそしくも礼儀正しい菜々子。それが1巻にちゃんと描かれています。
物語的にはマンガにする場合、それほど菜々子の存在は重要ではありません。だからさらりと通り過ぎることも可能でした。しかしこのコミカライズでは彼女の最初のぎこちなさをきちんと描いています。
登場コマはわずか26コマ。
その中に菜々子ちゃんの優しさ、緊張、寂しさ、忍耐、不安…ほぼ全て詰まっています。
菜々子は、このマンガの中での主人公との生活の中で、その心が開かれるのを待っているのです。


どのキャラも救われるべき、愛しいキャラクターばかりの「ペルソナ4」ですが、誰もが口をそろえて「菜々子ちゃんは幸せになってほしい」と言うはず。
菜々子の心が癒されるドラマを見るための出だしは、上々満点です。
「あ、帰ってきた!」と顔を輝かせるまで、もう少し。
 

●チエチャンパレード●

さて、菜々子の話で引っ張りすぎるのもアレなので、ここからはマイラバー・マイプリンセス、チエチャンの話をします!

チエチャンは色々な面で理想そのものすぎて好きすぎて何を話せばいいか混乱するのですが、このマンガに関して言えば「かわいい」の一言に尽きます。
いやいや、贔屓とかいい加減とかじゃないのよ!
立ち位置的にはいわゆる「ショートカットスポーツ少女」に当たるチエチャン。ギャルゲなら必ず一人いるタイプです。しかしチエチャンはちょっと違うわけですよ。
先ほど「かわいい」と書きましたが、彼女が天然物でかわいい、という特殊能力によってそうなったわけじゃないわけです。ちゃんとチエチャンはかわいくなるための努力も自分でしているわけですよ。
運動バカじゃない、流行に敏感で、色々チェックをかかさない。噂アンテナはいつも高い。
だからとても「普通の女子高生」っぽいわけです。
男の子ってね…「普通」っぽい、という記号にすごく弱いんだよ?って自分は思うんですがどうか。
 
普通であるということは、特徴的な言動や感情の揺らぎがあることでさらに魅力が増すわけです。

特に仲良しの花村や雪子に対しては、非常に感情的になるチエチャン。普段マイペースを気取っている彼女ですが、ペースを崩されると一気に弱くなっちゃうあたりがすんげーかわいいわけですよ。だって、一生懸命なんだもん。
コミック版もそのあたりの、感情の起伏が非常に細かく描かれています。なんせ雪子や主人公はあまり感情を出さないですし、菜々子やお父さんはまだ慣れていないし…。物語を大きく動かす「感情」そのもののような花村とチエチャンの表情の描写には目を見張る物があります。
引用した画像を見てもらえば分かると思いますが、とにかくチエチャンの顔すごい洗練されているんですよ。
作者の曽我部修司先生(「ペルソナ3」のコミカライズ・「旋光の輪舞」のキャラデザ担当)の絵が非常に丁寧なため、一つ一つのコマを切り出してイラストとして見ることが出来るレベルになっています。
他のキャラもかなりきれいなラインで統一されているため非常に見た目にいい作品なんですが、特にチエチャンの目の大きさは素晴らしいですね!そうそう、「ぱっちりした目がかわいい」ってのはこういうことを言うんですよ!

あとは、やはりスカートめくれるのを気にしない足技とむちむち感。これに尽きますね。
何故スカートがめくれても平気なのかって?
おう、ブラザー。よく聞いてくれた…よくぞ聞いてくれた。
スパッツだからだよ。
スパッツ。
それは少女が軽快に動くようになるための、カギです。
スパッツだから恥ずかしくないもん。カンフーをたしなむチエチャンがスパッツを履くのはまさに必然。スパッツがあり、チエチャンがあるのです。

スパッツが描くチエチャンの健康的なヒップライン!
素晴らしい、スパッツ素晴らしい。
チエチャンはベストスパッツェリア賞をもらっていいと思います。
 
1巻はまだチエチャンの覚醒が起きていないので活躍の場が少ないですが、今後チエチャンの華麗な動きと輝くスパッツを見続けられると思うともう…ぼくは…ああっ!
二巻は、二巻はまだか!
 

●主人公の嫁は。●

で、話としてはゲームの序盤も序盤、ものすごい序盤までしか描かれていません。
その分どのキャラも丁寧に描写されているので、極端な話ゲームを知らない人が読んでも大丈夫です。
まだ未プレイの人は、ゲームを同時進行しながら比較して楽しむのもいいかもしれませんね。
で、物語や台詞はゲームからそれほど離れていないのですが、そもそもゲームでは主人公しゃべりません。そこをクリアするために意志をもって話す主人公が設定されていますが、これが思った以上にしっくりはまっているので高得点を付けたいです。
加えて「主人公目線」じゃなくて、「他のキャラから見た主人公」を描いているんですよ。この視線の転換によってより一層、他のキャラも、主人公も引き立っています。これはお見事。
で、主人公のことを大好きで仕方ないヤツが一人出てきます。
花村、通称ジュネスです。
ゲームでは「コミュ」という人間関係度を、イベントをこなすことでレベル上げしていくのですが、花村はこの一巻でいきなり友情芽生えまくり。最初からコミュMAXです。
本当はゲームではもっと後なんですが、花村の友情への流れかなり冒頭に持ってきたことになります。
その選択実に正しい。
だって、主人公の嫁は花村だもの。
いや、だって、そう言わざるを得ないって!見てくださいよ。

ほら!「好き」って!
 
BL的な意味を除いたとしても、花村の主人公好き好きっぷりはゲームでも異常です。
ちゃんとストーリーを見ていけば、本当に心を開いた相手だから、というのが分かるのですが、それでも見ていて恥ずかしくなるくらいに花村主人公好きすぎてかわいいです。
あれです、幼い子供がはじめて友達出来たような、あんな感じ。
もっとも人間の心理の幼いところから深層心理まで突くような作品なので、花村はその純粋さを背負っているキャラなんだと思います。
 
いやあ、ステキすぎるコミカライズ。マンガ単体としても公式コミカライズとしても拍手拍手です。
自分も200時間以上ペルソナ4はやってますが、3周目…やろうかしら。P3Pがでるまでの間に。

ペルソナ4
ペルソナ4
posted with amazlet at 09.10.06
アトラス (2008-07-10)
売り上げランキング: 258
ペルソナ3ポータブル
ペルソナ3ポータブル
posted with amazlet at 09.10.06
アトラス (2009-11-01)
売り上げランキング: 10
ペルソナ4関連のアンソロジーもあらかた買って読んでるのですが、「菜々子カーニバル」が一番オススメ。
使用キャラじゃない脇役を大抜擢した、すげーアンソロジー出たよ!「ペルソナ4 菜々子カーニバル」
やっぱり菜々子はかわいいよ…。