たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

おがちんの赤面はとても普通にかわいいんだ。「みつどもえ164卵性」

みつどもえ」はいい具合にズレた子の多いマンガですが、中でもTOPを争う変態さんな女の子はオカルト松岡さんと、佐藤が好きでしょうがない隊おがちんです。
久しぶりにおがちん達しょうが隊が登場したんですが、いやはや最初の一コマ目からすごいよ。

ナチュラルに会話がおかしいよね!
この会話の中身さえ違えばとてもいいシーンなのですが、そうはならないのがしょうが隊クオリティ。全然動じない加藤・伊藤と、そそくさと避けて通るみつばの対比が面白いです。ふたばは「佐藤」の文字に反応したのか興味ありそうなのも面白いですね。
 
おがちんの暴走特急っぷりは周りをどんびきさせる効果絶大ですが、最近おがちんのキャラが変化しつつあります。
正確に言うと、おがちんが大きく変わったわけではなく、相対的にさらなる変態があらわれたことで、彼女がさらにキュートに見えるようになったというか。
 

●兄>妹●

みつどもえ内の子達はスイッチが入ると壊れるタイプの変態ちゃんが多いのですが(例・吉岡に恋愛スイッチが入るとおかしな思考回路になる)、おがちん達が他の子と異なっている点は通常の状態で感覚がずれていることです。
何かがあるから思考がズレるわけではありません。常におかしい。
だから先ほどの一コマ目のような、唐突におかしな会話が成立します。順序を吹き飛ばして異世界にたたき出すこの感覚は桜井先生のテクニックの一つだと思います。もう一人のズレっ子、松岡と違う点はその会話が3人の集合体の内でなされているので突っ込みを入れる余地がないことでしょうか。本当にいい意味で投げっぱなしすぎる。
 
となると、おがちんのキャラを安定させて彼女が変態的に見えないようにするには、さらに日常の思考がおかしい人を出さないと行けません。
それが…いるんだものなあ。

登場して一コマ目でこれ。
会話の吹き出し一つで「こいつはおかしい」と思わせるのは見事としか言いようがないよ!
 
真顔でズレたことを言う方が、変態としてのランクはアップします。作ってないんですよね。それが当たり前だと思っている。
この兄のネジの外れっぷりがうまいこと功をなして、おがちんは「かわいい妹キャラ」の属性を身につけます。
普段は完全にツっこまれる側のおがちんが、まさのツッコミ側ですよ! 以前のPTA会議の回で初登場して以来、「おかしい子」の位置にいたおがちんを相対的に押し出す形になりました。
 
兄のいい所(?)は、おがちんが何を言ってツッコんでも、微動だにしないことだと思います。
彼の中のルールは何によっても破壊されないんです。とにかく世界の中心は妹で、妹が「違う」と言ってもぴくりともしない。こうしておがちんが逆に振り回される羽目になります。
おがちんも兄に苦労はさせられているものの、意外にもあんまり兄をいやがってないんですよね。「お兄ちゃんやめて!」と、端から見たらいい兄妹ケンカ状態です。
 
実は「いい兄妹ケンカ」になるのは、おがちんがそれだけ兄のズレに付随するくらいズレているから、耐久力がある、とも考えられます。
この場合は逆かもしれませんが…兄がとんちんかんだから、おがちんも道を踏み外しても平気になったのかもしれない…。
でもねー。

このシーンだけ見たらやっぱりいい兄妹にしか見えないマジック。
おがちんが赤面するという要素を持ち込んだ兄は偉大であると言えましょう。ありがとう緒方一郎太!!
 

●赤面の威力●


「赤面をする」というマンガの記号は、そのキャラが平常と非日常の間で揺れていることを示唆します。
なんというか「特別な何かがある」わけじゃないですか、赤面って。赤面して「特別」が生まれている、ということは同時に「平常な部分がある」匂いをさせることになります。
おがちんは「優しい子」という根っこの部分があります。それがあるからこそ、この3人で仲良くつるんでいる(というかおがちんが助けの手をさしのべている)部分もあります。ということは一番最初のコマも「たまたまこうなった」んじゃなくて、おがちんが努力しているから安定している出来ている空間であることがわかります。それが彼女の「平常」とも言えます。
 
おがちん兄によって相対的に浮かび上がるおがちんの「普通の女の子らしさ」ですが、実はベースの部分ではきちんと以前からあるもの、なんだろうなあと。
佐藤君のことになると周りの見えなくなる彼女ですが、言葉にして出されると照れる(吉岡に問われる、兄に質問されるなど)のが彼女の思考回路の興味深いところです。彼女の暴走は内気の裏返し…ということはないとはさすがにないとは思いますが。
 

●楽しい交通安全教室●


みつどもえ独自の、無声状態を使った独自の時間展開。
かなり色々なパターンで使われるようになり、読者には「みつどもえ文法」として定着してきている部分だと思います。コマ割もテクニカルで、視点が一気に色々な角度から投影されているのがじわじわと面白い。
 
はて、「自転車で人形にぶつかるとどうなるか」という交通安全教室の様子のワンシーンですが、ずいぶん過激だなー?こんなのあるのかなー?と思って色々調べてみました。
 
はまっ子交通あんぜん教室 - 横浜市交通安全協会

ダミー人形と車両を使って、飛び出しの危険を実感する衝突実験

もっと過激だった! 車怖いヨ。人形これ下手すると一回でお亡くなりになるような。
さらに過激なこんなのも。
【こども】スタントマンを使った交通安全教室広がる
これはさすがに小学生には刺激が強そうです。高校生相手の交通安全教室。
確かに高校生だったら、人形跳ねても印象に残らないでしょうから、このくらいビクッとさせる方が効果的なんでしょうが…なかなかすごいことやっているものですね警察。
他にこんなのも。
こども交通安全教室 - ヤマト運輸
上北山小学校で交通安全教室を開催 - 吉野警察署管内地域情報ニュース|管轄地域情報ニュース
あの手この手で、少しでも印象に残るように、少しでも楽しく出来るようにと苦労している様子。
確かに「交通安全教室」って記憶に残れば残るだけいいものですし、つまらなければ気にも留めなくなりますから「楽しく」「興味深く」が大事なんでしょうね。
もっとも千葉氏だったらそこよりも婦警さんのスカートサイクリングを凝視していると思いますが!
…文化啓蒙活動とかで県警のカラーガードなどが市町村を訪れることがありますが、正直技術よりも太ももに目が行くんだよね…。
 

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Made in USSR : みつどもえ164卵性 全力シスコン/よい子の安全講習
Made in USSRさんが面白すぎて仕方ない。婦警さんかわいすぎだろう。
 

みつどもえ 1 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 2 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 3 (少年チャンピオン・コミックス)
みつどもえ 4 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 5 (少年チャンピオン・コミックス) みつどもえ 6 (少年チャンピオン・コミックス)
みつどもえ8巻は12月8日発売です!
それにしても今週のチャンピオン、ぶっちゃけ全部アヴィに何もかも持って行かれた感じはします。どーなるんだあれ。
施川ユウキ先生の新連載が二回目ですが、一番最初に送ったとされる4コマがごく普通に面白すぎる件。オチっぽい扱いになってますが…やっぱり施川ユウキ先生すごいよ…。