たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「同人少女JB」で80年代マニアの世界を覗いてみよう

 

やばい、これめちゃくちゃ濃い。
 
一本木蛮先生の名前と島本和彦先生の帯で、もしやと思ったんですが、80年代のマニア(オタクという言葉がまだない!)の生態が非常によくわかる本です。
一本木蛮 - Wikipedia
一本木蛮先生自体が当時ラムちゃんのコスプレをしたりしているのですが、その体験も踏まえてコミケ黎明期の同人誌制作の様子、ハガキ職人の生態、80年代風俗とマニア文化のギャップなどがかなり具体的に描かれています。
実際はこの頃まだぼくは状況を把握なんてできていないわけで、「ハマトラ風」とか知らんかったわあ・・・。竹の子族は知ってる気がする。
 
あと「オタク」って言葉がなくて「ビョーキ」って言ってたのがすごい印象的。
いいですよね「ビョーキ」。なんか妙な方向に謙虚で、それでいてプライドがあるような自嘲感。
何かって言うと、まあ今で言う「オタク」なんですが、「ちょっと外れちゃってるよねウヒヒ」みたいな感じです。でビョーキは割りと自称なので、ビョーキの人同士で連帯感ができたりします。当時のアニメージュなんかでもビョーキの話やロリコン(今で言うペドフィリア的な意味ではなく、アニメ美少女好きの自嘲として広く使っていた)の話が出ていたりしました。
 
アニメージュ、ジ・アニメ、マイアニメ、アニメック、ふぁんろーど、OUT。
全部買ってた人いるんじゃないですかね。
うーーーん。ジワジワ来る。このへんの80年代のを探して買いたくなります。
パソコン、ネット、ケータイ電話がない時代のオタク生活の、飢え渇いた感覚がハートに来ます。
そうなんですよ、今でこそネットが一番早い情報の場ですが、当時は雑誌が最速ですもの。アニメ雑誌が一番ですもの。
続きが楽しみだなあー。
これきちんと続いてくれたら当時のマニア生態の記録として貴重な漫画になるんじゃないかしら。コピーの仕組みや値段、住所が書かれている同人誌、定額小為替、500円札、ペンフレンド、年三回のコミケ・・・リアルタイムじゃないからこそ、これは見ていて勉強になる。
あと単純に女の子がかわいい。