たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

オタク系・文化系青春マンガをしらべてみた

アフタヌーン定期購読してます。たまごまごです。
現代オタクのリアルな姿をあらゆる角度から描いた「げんしけん」。色々なメディアで紹介された非常に有名な作品でした。そして、一番あぶらの乗った時期に、そのすべてのキャラを生かしきった形で終わりました。ネタバレになるのであまり書けませんが、大好きな作品なので、いずれ感想を自分用の思いをこめて書きたいです。とりあえず、満足のいく終わり方でした。オタク臭びちびちの部室なのに、泣いた。あと、コーサカは一体なにものだったのか謎のまま。
オタク文化は、このマンガ以前はなかなか「肯定的」には描かれずらかった気が、個人的にはします。文化系部活(勝負事・音楽・アート・演劇系のぞく)もしかり。マンガといえば熱い青春や恋愛が求められやすいですしね。
そんなわけで「げんしけん」を代表として、今まで読んできた「オタク系」「文化部系」的マンガで、心に残ったものを簡単にメモっていってみたいと思います。
自分用メモ+知らない人への紹介、って感じでまとめてみます。 
 
①だらだら生活系
「げんしけん」木尾士目
マンガ部でもアニメ研でもない、なんかそういう「オタク」なことが好きな人のなんとなくな集まり「現代視覚研究室」。そこに、オタクに踏み切れない新入生笹原が入学するところから始まる。ロリで二次コンな魂のオタク・斑目、生粋オタクながらもルックスで得している謎の青年・高坂、コスプレやプラモなど物作りの達人・田中、天然巨乳コスプレイヤー・大野、中途半端でどもりだけど絵のうまい・久我山、飛び降りする痛いヤオイ好き少女・荻上、サイテーオタクの塊・朽木、そして、高坂が好きがゆえにオタク世界に混じっちゃった・春日部。オタクの世界を内側からよく見た視点で描いていながら、大学での成長過程でそのぬるま湯と現実の狭間で悩む姿が、今をとてもよく照らしています。なんて難しいこと書いたけど、オタク経験者は老若男女問わず、読もう!そうでない人も咲ちゃん視点でぜひ。ちなみに、斑目は萌えキャラだと思う。
「ルサンチマン」花沢健吾
モテなくてどうしようもない男坂本たくろーがヴァーチャルネットゲームにはまって、その中で月子とふれあい、色々な成長をしていく物語・・・と一言でくくれない作品。友人「ラインハルト」のアンリアルな生き様が強烈すぎ。どうもいい言葉が思いつかないのでこちらを。↓ 買った際はカバーをめくるのも忘れずに。
関連・その世界は現実よりも現実なのだ「ルサンチマン」(マンガがあればいーのだ)
「ラブやん」田丸浩史
ニートマンガ決定版。ロリオタプー三拍子のカズフサの元に愛の天使「ラブやん」があらわれた!けど何の解決もせず悪化するばかり。雪だるま式にダメになっていく生活があまりにもヒドくて面白い。ちなみに、今月、ラブやんの心にとんでもない異変が!?
「最近のヒロシ。」田丸浩史
こっちは作者本人のダラダラ生活日記。いい大人がアホなことをみんなでやっている姿は、笑えつつも、ちょっといいなあと思わせるのです。ジョニー・ザ・バイパーのエピソードすごすぎ。
「NHKにようこそ!」滝本竜彦大岩ケンヂ
引きこもりで人間苦手な佐藤くんが、電波系少女岬ちゃんとあって七転八倒。友人山崎と3人でものすごい全速力でネガティブ街道まっしぐらにコロゲ落ちていきます。原作小説と展開はまったく違います。
「みーたん」友美イチロウ
引きこもりのニート君のとこになぜかいそうろうしてる全裸地底人みーたんが、世の中のあらゆるオタクや一般人をひどくこきおろすマンガ。毒舌っぷりには作者の愛を感じるような感じないような。一度作者のかわりにみーたんがマンガを描きましたが伝説と黒歴史の狭間にいます。
「電脳やおい少女」中島 沙帆子
やおいにはまり、ネットで仲間を見つけた隠れオタク少女が彼氏に必死にそれを隠す悲哀?を描いています。特に隠れオタクの人、「あー、あるある」ってネタが満載。やおい経験者ならやおい度の違いに笑えるはず。ちなみにやおいマンガではないです。
「妄想少女オタク系」紺条 夏生
やおい大好き少女に恋してしまった一般人少年の、行ったり来たりな恋模様。同じくヤオイ漫画ではありません。やおい好き少女(いわゆる腐女子)浅井&まっつんの会話と、一般人阿部君の温度差がとにかく面白い!ガンダム好きならさらに面白い。
「こはるびより」みずきたけひと
フィギュアオタクの村瀬さんの元に届いたアンドロイドゆい。そのゆいを着せ替え人形のようにして遊んだり嫌われたり。村瀬さんがやたらと好青年なので、一見さわやかマンガですが、そのオタク魂たるや変質狂といえるほど。
「ヨイコノミライ!」きづきあきら
だらだらしたぬるま湯空間だった漫画研究会。そこに入ってきた少女、青木杏によって、部員たちの皮がびりびりとめくられていく。そのウソや人間関係、部員達の行動すべてが痛々しい。「痛いです。」のコピーをどう見るかがカギ。
「進め!聖学電脳研究部」平野耕太
ヘルシング」とはまったく違う(いや、そうでもないか?)オタクのためのオタク部マンガ。男おいどんのコスプレとかもうわけが分かりません。ページ下のすごろくが異常に面白いので、それだけでも買う価値アリだと思います。
「オタクの用心棒」山浦章
日高のり子ネタ多し。VHDとかLDとかセル画とか衛星放送と聞いて笑える世代向け。こんな時代もあったのねー、的な。
「オレ通AtoZ」恋緒みなと
波動語日記のときにも紹介しました。波動ラー達のパソ通事情とダメ生活っぷりを描いた作品。みかか(NTT)と戦い生きているパソ通オタク「ファラオ」が面白い。内容はネット恋愛がテーマで、かなり時代的には先取りした形になっています・・・か?
「でじぱら」高木 信孝
電気機器の話を評価をまじえながら語り合うのが好きな人なら面白いマンガ。そうでない人には異次元空間のような謎の文字ばかりのマンガ。主人公いわく「なにがどう違うのか良くわかんねー」同感。
「ケロロ軍曹」吉崎観音
日本国民アイドルになったケロロ軍曹。改めてオタク視点で見ると、冬樹のオカルトマニアっぷり(誕生日にオカルト本を与える母がすごいのか)、ケロロガンプラオタクっぷりはすがすがしさすら。マニアにしか分からないパロディの数々も素敵。オシシ仮面とか。子どもも大人も楽しい、って画期的だなあ。
「恋の門」羽生 生純
コスプレ同人女と芸術家かぶれ石マニアの恋の話。小ネタもみっちり詰まっていて面白いのですが、この作者のことです、普通のマンガなわけがない。登場人物の価値観が狂ってます。映画のほうもオタクネタをさらに搭載していて面白いです。武装錬金パピヨンが出てきたときはびっくりした。
「全日本妹選手権!」堂高しげる
ものすごくデフォルメされた「なぜか妹」な激オタク少女達が、マンガアニメの薀蓄を語り合うマンガ。ブラックユーモア山盛りですが、その皮肉りかたはどちらかというと嫌オタクじゃなくて愛オタク愛アニメ的です。それぞれが自作マンガを作る回のオマージュ(いや、パクリ?)の仕方はセンスあると思いました。まあなんだ、突っ込んだら負けってことで。
関連・『全日本妹選手権!!』をマジメに評価してみる。
 
②アクティブにいこう!系
「ドージンワーク」ヒロユキ
大手同人作家ジャスティスと元一般ピーなじみ、その他の同人制作の様子を描いた4コマ。っつうか・・・「ジャスティス」のマンガ。ジャスティスひどすぎかっこよすぎ。
「ああっ女神さまっ」藤島康介
32もでてたのか!!空気のように読んでいたのでわからなかった^^;ラブコメ部分はまあ説明不要として、なにげに自動車部のマニアックっぷりがすごいです。藤島康介の自動車愛とバイク愛、そして変な先輩達をみていると、こんなの部活もいいなあと思っちゃいます。ってか、自動車部のマンガって他にほとんどないような?
「たかまれ!タカマル」近藤るるる
ファミ通に対抗するためのゲーム雑誌を作ろう!とつくった雑誌がSML。高校生ながらも雑誌を作って実売するタカマルたちの奮闘日記。ファミ通に載ってただけあって、ゲームネタいっぱいで、それ見ているだけでも面白いです。ぽっちゃり、やせ、のっぽ、チビと近藤るるるのフェティッシュの詰まったすごいマンガだったりします。
 
③ひたすら鬱系
「絶望期の終わり」あびゅうきょ
なぜかいつも黒い布をかぶっている影男。オタクで美少女好きなダメ人間の彼を、色々な女性がひたすら罵倒して、「生きているくらいならお国のために散りなさい!」と啓蒙する極々々右マンガ。最近バーズで最終回があったのですが、それもまたなんとも形容しがたいイヤーな終わり方でした。もんのすごく緻密な絵で廃墟や神社やオタク文化を、しかも魚眼レンズな1人称視点で描くので、絵だけでも見る価値あり!
「カワイコちゃんを2度見る」福満 しげゆき
何もできなくて何もない男の子達のダメな生活と、ゾンビやかわいい子の一部が転がってる非日常が描かれたオムニバス。ちょいグロ。もう登場人物のダメっぷりが絶望的にダメです。果てしなく「負」なマンガ。
「さよなら絶望先生」
「かってに改造」久米田康治
どちらもこれまたダメーな人たちを山のように集めて社会の裏ばっかり見て書かれているマンガ。独特な毒のあるセリフ回しが好きなら中毒になります。絶望先生はやたら死にたがってるくせに死ぬのが怖いのがめんこいwヒロイン?可符香のポジティブなネガティブさと糸色先生のネガティブなポジティブさがものすごいコントラスト。改造はかじり読みしかしてないのでとりあえず保留。
 
④理系でめがねでコメディー系
「AIがとまらない!」赤松健
勉強・運動・見た目ダメな神戸ひとし、特技はプログラミング(PC−9801!)。彼が作った人工知能プログラムからサーティという女の子が生まれてしまう、というオタクの夢を詰め込んだようなマンガ。裏表紙のザウルスとか時代を感じて面白いナー。中に出てくるコンピューターも286のコンピューターだったりHDD100MBだったり。途中からWINに以降していくようです。3.1かな?MS−DOS時代にPC使っていたユーザーやパソ通経験者には面白要素多いです。
「HAL―Hyper Academic Laboratory」あさりよしとお
一見教育マンガ?と見せかけて9割はウソという、理系じゃないと見極めきれないマンガ。逆に言えば、理系の人ならゲラゲラ笑えるジョークの詰め合わせ。自分が学がないので見極め切れません^^;あえていれたのは、ちょっと最後のSFっぽさが青春の幻影ぽいので。
「みすてないでデイジー」永野のりこ
核シェルターで育てられた真性ひきこもり歩野君が、社会復帰最中に、恋をしてしまう。それに対して電波なことばかりモンモンと考えてしまうSF電波型コメディー。「デイジーデイジー」は2001年宇宙の旅のHAL9000が歌う歌です。
「GOD SAVE THE すげこまくん!」永野のりこ
電波で引きこもりでアレなすげこま君がアレな手でストーキング行為はたらく話。とかくとアレですが、白衣で眼鏡なオトコノコへの愛にあふれた作品。テンションは激高。
「ぼくのマリー」竹内桜
94年のマンガ。これまた超理系なオトコノコ雁狩くん(カリガリ博士w)が、好きな女の子真理にあこがれるはいいものの声を近づくことすらできず、真理のコピーロボット「マリー」を作ってしまうというフェティッシュなマンガ。絵柄がさわやかなのであんまりイヤミはありません。
「そら☆みよ」梅川和実
ガウガウわー太の作者の最新作。天文学部じゃなくて「そらみよ部」。外部生の女の子水谷湊がなんだかわからないうちに変人ぞろいの何やってるのかわからない部活に流されていく話。まだ4話ですが、だんだん星と人間関係が浮き彫りになってきて面白くなってきました。
 
⑤熱血文化系・文化部活系
「G戦場ヘブンズドア」日本橋ヨヲコ
漫画を描く!というマンガ。現代版まんが道といってもいいけど、まったくの別物でもある。青春と戦友と漫画のめぐり合い。とにかく・・・熱い!
「大同人物語」平野耕太
同人界という名の戦場を巡る、知謀策略の物語。同人即売会に来るオタクたちを「屈強の戦士達」と表現したのはすごい。続きがぜひとも読みたいところです。
「宙のまにまに」柏原麻実
天文学部の話。ただ「きれいな星をみたい!」というだけの話をラブコメディをまじえながら軽快に描いていく。読んでいるとなんとなく星が見たくなってくる秀作。
「菫画報」小原 愼司
新聞部員菫のなんともシュールでオチがあるのかヤマがあるのかさっぱりわからない日常を描いた作品。ジャンルわけのしようがないのでとりあえずここにいれてみました。読まないとわからない変な世界だけど、うん、いやされます。
「ニナライカ」川崎ぶら秋重学
写真マニアの女の子木村仁奈が、名機「ライカ」を駆使して写真を撮るマンガ。ただそれだけ。だから文化系人間には「いいなー」と思わせる魅力がつまっている。ライカと少女はほんとうによく似合うワア。
「學ビノ國」秋重学
文化系ではないですが、ちゅうぶらりんな浪人生たちの青春群像。点数への一喜一憂や人間関係をたくみに描いています。本当にダメダメな水樹蓮司がなんとなくいいやつに見えてくるから面白い。ヒロイン小野寺杏との関係が微妙で、むずがゆくもリアル。ほんっと秋重さんの絵はものすごくうまい!
「なつのロケット」あさりよしとお
小学生がロケットをうちあげる話。ロケットについてほんっっっと詳しく調べられています。「困難を乗り越えてうんぬん」ってのは簡単なんですが、とりあえずこの本は少しでも多くの人に読んでもらいたい!たい!たい!ので内容書きません。「痛い目みながら自分のやりたい事をやるのと、他人にやらされている事だけをやって何かしたと満足するのと、おまえはどっちだ?」
関連・「まんがサイエンス2」はロケット学入門に最高の本。
 
⑥オタク関係お仕事系
「Ringo」恋緒みなと
高校生・大塚珠雄はかわいい幼馴染がいるのに、妄想のスケッチに描いた理想の女の子“RINGO”を好きだ!と言い張る真性2次コン。しかし一点してゲームプロデューサーとなり、Ringoをヴァーチャルアイドルにしあげていく物語。ヴァーチャルアイドルを作る過程を、ユーザー側からも作り手側からも考えてかかれているなー。
「わたしはあい」外薗 昌也
本当の意味での理想の萌えロボットをつくる!という天才プログラマーの話。といってもものすごい変態型オタクプログラマー。元彼女をゲームのキャラにしてしまうほどなのに目もくれず、自分のつくった「あい」のキャラクターにどっぷりはまりこみ、周りを巻き込んでいく。ダメっぷりときたら「江戸川乱歩の人でなしの恋」状態。徐々にとブラックな現代風刺になっています。
「REC」花見沢Q太郎
花Qマジックなマンガ。絵がめちゃうまいわけでもないのに、ストーリーが綿密なわけではないのに、なんだかわからないけど面白くて読んじゃう。声優さんとのラブコメディ。声優さんの世界は結構大変だ。
「アニメがお仕事」石田敦子
もともとアニメオタク仲間だった友達がアニメを恥ずかしがり、離れていくこのでの傷つき。そして、趣味を仕事にすることの大変さと葛藤。社会に対する見方はオタクネガティブ。その中で乗り越えていく姿勢が見ていてすがすがしい正統派マンガ。
 
はー、書いた書いた(満足げに)。
んで、最後の最後に、生まれて初めて買ったマンガをのっけておきます。これがオタク系文化部系マンガの結晶だと今でも思っています。
 
「究極超人あ〜る」ゆうきまさみ


 
 
追記
思い出したように追記してみます。(12月28日)
辣韮の皮 萌えろ!杜の宮高校漫画研究部
らき☆すた
共鳴せよ!私立轟高校図書委員会