たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ヘロインについてしらべてみた。その2

うだるような暑さですが台風は不思議に動いたからのようですたまごまごです。なんぼなんでもそれはおかしいだろう。
昨日に引き続きヘロインについてしらべてみました。

やはり、アヘンからの流れをひいているようですネ。中国語では「海洛因」と書きます。その使用行為は犯罪としていないってのがポイントなのでしょうか。
そんなわけで、世界のいろいろなところで、法律の網目を抜けてヘロインを使う人は増えています。
ちょっと世界の様子をまじえて、ほじくってみました。
 
さて、ヘロイン愛好家というと、どうしても矛先が向かうのはミュージシャン。特に、ジャズの大御所で中毒と闘った人が多いようです。
チャーリーパーカーとヘロイン
34歳でなくなったチャーリー・パーカー。もともとアル中でしたが、ヘロイン中毒が死因だと言われています。
ヘロイン中毒=彼の名前、とよく言われるのは、彼を真似して「ヘロイン中毒だと才能上がるんじゃね?」って人が爆発的に増えたため。今までも麻薬は氾濫していましたが、黒人社会にヘロインが広まる拍車をかけたようです。もちろん音楽の才能=ヘロインなわけはなく、死を早めただけでした。酒→タバコ→ナツメグ(普通の香辛料だが、10g以上取ると幻覚作用がある。)→ベンゼドリン(覚醒剤)→マリファナ→ヘロイン→死。
あきらかに「物足りなくなってさらに強いものへ」向かっているのがわかりますネ。
コルトレーンとヘロイン
テナーサックスの名手ジョン・コルトレーン。彼も静脈注射するほどの中毒者でした。もともと歯痛持ちの彼、クスリやってる最中はいいのですが、昨日も書いたように効果が切れると痛さの感覚は何倍にもなります、体の痛みはもちろん数倍に膨れ上がってしかも絶対やまない歯痛。サックスふけるわけがない。うえー、想像するだけでこめかみが痛くなるワ。
「自律神経の嵐」とはすごい表現ですね。全身の神経が、風が吹くだけで痛いというくらい過敏になります。そんなんで演奏なんてできるわけもなく、ステージをいったん去ることになります。当然音楽なんて作れません。その後しばらく、のた打ち回ることすらもできない日々が続き、死ぬ思いでなんとか復帰をとげたようです。
レイチャールズとヘロイン
ソウルの神様レイ・チャールズ。彼も15年以上もの間ヘロイン中毒だったといいます。
『かばんの中が水でいっぱいになっている感覚に襲われ、旅立ち前の心の平衡を失います。彼はこのような水にまつわる錯覚を何度も経験します。この精神病理学的現象の根底には、幼児期に水に溺れた弟を失った体験、そして、それに対して助力の手をさしのべることができなかったという罪悪感が感じ取られます。』幸福感のあとの、ものすごいダウナーは、トラウマを解消するどころか深めるもの。彼はこの後、手が震えて演奏ができず、音楽を休止します。何とか後に復帰するものの、更生施設に1年いなければいけなかったようです。
 
さて、ではその禁断症状とはどのようなものか、しらべてみました。
麻薬乱用防止教室「ヘロイン」
最初のうちは、前回書いたように「風邪っぽい」わけです。しかし次第に「蟻走感」といわれる、アリが体中をかけまわるる感覚に襲われるそうです。もーなんてーか、名前だけで気持ち悪いですねコレ^^;。確かに体験談とかでよく言われる症状です。皮膚の下を虫がはいまわるみたいだ、とか。ほら、体かきむしりたくなるじゃないですか。実際にかきむしったり、皮膚の中を取り出そうとしてナイフで切ったりするそうです。あまりに感覚がおかしいので痛いとかどころじゃありません。
「かゆい」、という感覚は、痛い、という感覚がちょっと弱いってこと。それがずっと体中をめぐっているわけですから、全身に負担がかかっていて、かゆくてたまらない状態になっているのがわかります。それがずーーっと続くわけです。気も狂うよ。これから解放される方法が、もう一回ヤるか、死ぬしかないってんだから。
ネパールでのヘロイン体験
こちはら実際の体験談。想像しずらいダウナー幻覚と、その後の惨状が描かれています。やってみたいなと思った人はこれをまず読んでください。あまりにもリアルなドラッグ体験が書かれています。
そういえば本で、頭の骨がとびちって、それを必死にかき集める体験とか見たことアルなあ。
 
いったん味わってしまった快感から、人間は離れられなくなります。そうすると暗躍しはじめるのはマフィア。いやでも買わないと耐えられなくなりますしね。ありとあらゆる犯罪手段を講じるようになります。一回やった時点でクスリの影響じゃなくても身の危険にかかわるってーわけで。
マフィアと手を組んでたマフィア対策局の大佐
ヘロインはどんな麻薬よりも強烈な依存性があるため、とにかく売ればお金になりますし、需要も多い。大佐も金に目がくらんだのでしょうか。
色々な密輸状況の写真
シャンプーの入れ物にヘロイン。でも見つかるもんですね。えらいぞイヌ。
下着にヘロイン
まあ、このくらいなら、あるだろうなとわかる。勝新太郎?あれはマリファナか。
犬の体内にヘロインをうめこんで密輸
あやまれ!犬にあやまれ!
体内にヘロイン隠してばれる。
これ、死ぬゼ?それだけ多額のお金が動いているか、中毒でやめようがないのか。昔マンガで、コンドームにヘロインいれて飲み込んで輸送、なんてのを見て「ないだろう?」と思ったんですが、現実的にあるんですねえ。当然胃でやぶけたら死にます。
ヘロインを生産していた北朝鮮
数年前ですが、・・・出たよ北朝鮮。こういうのに国や政治がからむと、ろくなことがない。しっかし、それが日本で飛ぶように売れていたってのは、あー、やりきれないなあもう。
 
かなり無茶するほどの密輸を行ってでも売り買いされるヘロイン。それだけ依存症の度合いが高いので需要があるということです。では、中毒の人は個人でなんとかやめれるものカナ?
私は薬局で市販されている薬でヘロイン中毒を克服しました。
禁断症状をおさえるためにヘロインをとるようになると、もう快楽はありません。そのために別の市販薬を買ったわけですが・・・オチが怖い。
個人でやめるのは、かなーり難しいようです。
 
もちろん、国ぐるみでやめさせようという動きもあります。
カナダバンクーバーで。無料でヘロインを使用できるクリニック開設
中毒患者の命を救うために、安全に管理されたなかで、管理して処方。なんだか妙な話ですが、むりやりやめさせれない以上、こうするしかないのがヘロインの凶悪なとこ。
そんなくらいなら、法律でやめさせればいい!と思いがちですが、あながちそうでもありません。てか、「ダメ」って言われたらやりたくなるんですよネ。だめっていわれてタバコ吸ったりするのと同じカモ。
 
ヘロイン問題をめぐる最近の動き
オーストラリアです。中毒患者の治療のために「ヘロインをすぐやめろ!」といわず、ちょっとずつ安全な合成麻薬を使っているみたいですね。また、注射針も禁止すると、裏取引されて使いまわして、あげくHIVうつっちゃったりするから、配っているそうです。もちろん自由にとは言わないですけどネ。
思い切って「ヘロインを合法化して、裏で出回らせない」なんて動きもあるそうです。
スイスの若者にとってヘロインは退屈なもの
このへんの国は、以前紹介したオランダもそうですが、本質が受け入れられていてすごいなあと思いますわ。隠さずにヘロインがどんなものかを見せ、治療が必要なんだというのを前面に出す。そうすればむちゃな麻薬乱用に誰も興味を持たなくなる。日本とかにはなかなかない教育方針だと思います。
とはいっても今やったところで、文化水準が追いつかないなら、逆に麻薬使用者が増えてしまうかもしれません。
むしろ、鬱屈をみなが溜め、自殺志願者が世界的に見て多い日本、ちょっとオープンにしてしまうと今の時点では、ヘロインを使いたがる人殺到するでしょう。自殺者が多いくらいですシ。いやさ、死ぬよりつらいんだけどね、中毒。
やっぱり根本から叩きなおしがないと、麻薬問題はいつまでも続くのかもしれませんね。逃避したい人は、本読んだり映画見たり音楽聞いたりアニメ見たりして、トリップしましょう。あとカレーだねカレー。辛いのは飛びますヨ。
 
オマケ
メキシコのコカインヘロイン合法会議
あぶないことで「GO」サイン寸前。「いいのでは」はまずいっしょ。とはいえ古い時代から宗教とかで使ってたんだろうしなあ。
アヘンヘロインの危険を訴えるポスター
笑っちゃいけないとこなんだけど・・・なんだこれw