たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

逃げようのないアニメ制作状況と今後。


アニメがお仕事」というマンガのヒトコマ。非常に面白いので、別の機会に紹介したいマンガです。
いわゆるヤシガニアニメになる過程が、エグいくらいに描かれていますネ。これを題材にしちゃうんだからすごいなあ。石田敦子さん。
(参考・ヤシガニアニメの歴史 MUSASHI -GUN道-までの流れ
    ロストユニバース第4話「ヤシガニ屠る」
MUSASHIヤシガニは作り手側の意欲が足りない」とつい言いたくなりますが、それどころじゃない、ってかどうしようもなさそうじゃないですか、この状況。どんなだろうと思ってネットをしらべていたら、こんなの出てきました。
ロストユニバースの製作者たちの絶望。
読むだけで、もうやりきれなくてしかたない気分になります。 

表でも書いたけど 投稿者:●●●●●
投稿日:4月22日 22時31分

 4話は、できれば見ないで下さい。無責任な言い方ですがあれは、
 わたしのキャラクターデザインしたものではありません。
 5話も知らないところでもう手のほどこしようがない状態になっています。
 もう最低の状態です。
 今、重大な決心をするかどうかといってもその旨は、もう上部の方々には
 伝えてあるのですが・・・・・
 それが決定するかどうか 今もめている最中です。
 実は、私達もまだ悩んでいます。このままやり続けるかどうなのか。
 でも4話を見た瞬間 心が死んでしまいました。がんばろうっていう
 気が萎えてしまったのも事実です。

何故破綻したのか?
結局「ロストユニバース」第4話は自主的な作り直しになったのですが、自分がこの状況に置かれた監督だったら、ほんと泣くことすら、絶望することすらできないんだろうなと思いぞっとします。もう出てしまった傷を消すことができません。
1週間に60本以上、制作の遅れ、資金難、知らないところで発生しているいい加減な作業、現場からの催促、食べ物も休日もままならないアニメーター。もう、どうしようもない。・・・あれ?今の状況と同じような??
もし今の低クオリティアニメを作っているスタッフが同じ気持ちを抱えていたら、と考えると、背筋が寒くなる。
 

アニメ業界の本当に細かい部分については、あまりよくわかりません。実際にいたわけではないですしネ。
ただ、どんな事情があろうと、子供達はこんな気持ちで見ていると思うのですよ。アニメや映画って。どんな人にも、幼いころのこういう経験あるんじゃないでしょうか。
今でも自分は「涼宮ハルヒの憂鬱」や、「ノエイン」、「ブラックラグーン」なんかを見ると、理屈じゃなく、その動きだけでも感動します。世の多くの子供達も「プリキュア」や「NARUTO」のような良作を見て胸を躍らせています。
おもしろいはず、なんだよネ。好きだもの。アニメ。アニメなんだから動いてほしいもん。
だからこそ、ムリな量産体制にして、ギリギリなものを増やしてほしくないです。せめて、アニメを本当に楽しみにしている子供たちにだけでも、感動するものを与えてほしい。
噂だとは思いますが、品質を下げることで話題性をねらっているのでは?という声もあがっています。
意図的な策略として品質劣化アニメを作っているのだとしたら、アニメを待ち望んでいる子供達の目の届かないところでやるべきです。これ本当だったら、恐ろしいなあ。
なーんてまあ、こんな風にかんぐりたくなるのは、「日本のアニメはまだ大丈夫!余裕こいてるんだ」と信じたいからでもあります。
(追記・結局のところ、予算どころか何もかも追いつかないでとりかえしのつかないことになっているそうです、ロリポップ。(コメント欄より))
 
アニメは映画やドラマ以上に産みの苦しみがあるのが現状です。しかし、その中でも、数多くの良作も生まれ続けていると思います。そのような、愛と情熱で支えられてる作品たちを応援していきたいなーと思いました。まあ、MUSASHIは別格として(これだけは出来がよくなると困るw)。
とは言っても、それを実現するためには、ぶっちゃけお金かかるんですけどネ。
自分も好きな作品のDVDは買うのですが、そのわずかながらのお金が、実際に作っている制作会社に少しでも届く日がくるんだろうか?テレビ局ががっつきすぎず、制作のためのお金が支払われる日がくるんだろうか??ファンや子供を大事にし、時間に余裕をもってじっくりアニメ化できる時代がくるんだろうか???来てください。ほんとに。
無難なまとめになっちゃいましたが、心からそう思うのでした。
 
最後に感動した一言を引用。
「今日から使える『ぱにぽにだっしゅ!』」公式ガイドブックより。

理想は潤沢な予算と余裕のあるスケジュールという状況でやることですが、仮にそうでないとしても、それが本当にあるように思わせるのがメインスタッフの仕事ですよね。絶対的な安心感。作画なんてよくて当たりまえ。この作品は作画がいいというブランドを造るのが自分たちの役割なんです。『ぱにぽにだっしゅ!』はお話のレベルで無茶苦茶なことをするわけですから、作画面で先ず安心感を持たせないと。これでボロボロの作画でわけのわからない内容だと、バカにされる。笑わせることは好きだけど、笑われることは大嫌いなんですよね。「笑われるな、笑わせろ」とほかのスタッフにいつも言ってるんです。どの作品でもそこは絶対に曲げたくない(以下略)。

 
追記・アニメーターの世界でがんばっている人は沢山いる、この業界は好きだ、と言うアニメーターの方の声をいくつかお聞きしました。そういうのを聞くと本当にうれしいです。22日に紹介したこんな記事とかのようなのも、見て、本当にすごいがんばっているんだ、と思いました。アニメ、好きだから、がんばってほしいです。心から応援してます。7月23日記
 
おまけ
映演労連フリーユニオン
もともと組合のないアニメーター業界。そんなアニメーターのための労働組合です
アニメ産業振興でまちの魅力向上と活性化を目指す
町や国が支援してくれないかなー。ってのは甘いのかなあ。
展覧会などで作品の批判を許さない風潮が日本にはある
日本のアニメはすばらしいんだ、って外国に面と向かって言われると、やっぱりなんだかうれしいですよね。他の国でも愛されてる「ANIME」。海外の意見も取り入れて柔軟に、そして大きく育ってほしいデス。
アニメバブル期「アキハバラ電脳組」海外発注の大爆発
これも、ヤシガニってますね^^;海外発注が急増したときの弊害のようで、放送後リテイクされました。
OVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)の興亡
そういえば最近は、一時期ほど出なくなりましたねOVA。関係ないけど、いまは「ビデオ」ではないよなあ。
「味楽る!みみかOP」
http://youtubech.com/test/read.cgi%3Fdl%3DtmELQUsLu2o%26ext%3D.flv
Flashかしら?こういうのは演出になっていて、いいかも。