たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

神話・伝説のヘビについてしらべてみた。

丸飲みにしたニシキヘビ、お腹が膨らみ過ぎて動けなくなり捕獲される(イミフwwwうはwwwおkwww
なんといえばいいのか、画像見てどう反応すればいいかわからないくらい頭上に「?」が浮かびました。どうなってるのこれ?骨とかどうなっちゃってるんだろう^^;どう見ても口より腹のほうがでかい。なんというかこういう深海魚いるいる、って感じです。

ワラビーを飲み込むヘビの写真。一覧
ね、「???」でしょ。こういう生き物なのかと思った。
にしても、こいつ最後まで飲み込みやがった・・・。おそるべしヘビ。
 
ヘビといえばこんな記事を思い出しました。
中国初のヘビ型ロボットが誕生
駄菓子屋の100円クジのハズレ景品にしか見えませんでした。
日本のヘビ型ロボット
す、すごいんだろうけどこれはキモチワルっ!おなかから突き破ってでてきそうです。
ヘビ型のロボットはクモ型とならんで機動力と性能において優秀とされるのが、昔からのロボット工学の基礎基本みたいですね。なるほど、細いところでも坂でも階段でも移動できるもんなあ。アームはないものの、消化や救助、探索には最適だと思います。胃カメラも最近はヘビ型ロボット化して、にゅるるんと痛みを感じずに入り込むらしいですね。すげーよヘビ。

ヘビの真実
ヘビといえば旧約聖書の中でも悪魔の化身として登場しアダムとイブをだます世界最初の超悪役生物。身近で愛される動物とは違い、崇拝されたり嫌悪されたりと忙しい動物です。絵画にしても音楽にしてもヘビが「恐怖」の対象とされるのは昔からの王道ですね。
そんなわけで、神話や伝説上に出てくるさまざまなヘビの姿をちょっとしらべてみました。
 

裏切り者としてキリスト教国で嫌われている「ヘビ」。悪魔サタンの姿のひとつで、神に対する裏切り者の印を背負っています。そんなわけで背徳的なものを描く際にヘビはとてもモチーフにされやすいです。
魔術と化学のあいのこ、錬金術に「ウロボロス(ウルボロス)の蛇」なんてのもありましたね。マンガ「鋼の錬金術師」でホムンクルスに刻まれていたのが印象的です。

ウロボロスの蛇
錬金術”物質変成の永遠の輪=輪廻転生”の象徴として描かれているそうです。なぜヘビか?というと、まずプルンと脱皮をするから。ヘビの抜け殻はほんとうにもう一匹のヘビのように見えます。だから「死」と「再生」のシンボルとして取り上げられたようです。また、殺しても心臓が動き続けるという生命力が、昔の人の心を動かしたのかもしれません。

wikiより)
永遠の輪環をあらわすウロボロス。そこが魅力なのでしょうかグノーシス派と呼ばれるキリスト教の異端グループの一部がこのシンボルを愛用していたそうです。
(追記・以前「グノーシス派」についての簡単な説明を書いていましたが、どうもそれもとある一派の話で、多種多様な方面に渡って入り組んでいるようなので、誤解を避けるために今回は削除させていただきました。リンク先のwikiなどを参考にしていただけると幸いです。(9月15日))
 
ヨーロッパではその後「竜」「ドラゴン」としてヘビの姿は力を持っていきます。大きくわけて二つ。

1、巨大な大蛇としての竜(地霊的)
2、空を飛び、人間に倒される竜(混沌の象徴)

竜についてはもうちょい調べないと分からないので保留。とりあえず2つめの竜が今のRPGゲームなどの主流になったもので、ユングによると「混沌に対する秩序の表現」だそうです。確かに竜を倒すとハッピーエンド、って感じしますネ。

  • 中国のヘビ

食器に描かれたヘビや龍のモチーフの意味。

中国において、龍は皇帝の権威の象徴、あるいは皇帝そのものでした。龍の置物や絵柄を用いる場合は決まりがあり、指の本数が決まっていました。最高位である5本の指の龍は、中国での作品のみに見られます。 4本の指の竜は、その近隣諸国である朝鮮などで描かれ、3本の指の竜は、近隣諸国より一歩遠くにある国(日本など)で描かれていました。

脱皮からの「不死」というイメージは東洋でも用いられてるんですネ。中国では悪魔的イメージは払拭され、神格化されています。
蛇そのものというより、「龍神」として変化している場合が多いですね。ヘビも龍も力や権威の象徴とされ、龍の神様は数多く存在します。ぱっと思い浮かんだのは、四聖獣の「青龍」。
中国神話全般
封神演義」にもでてくるフッキ(伏羲)の妹であり妻であるジョカ(女 女咼)が登場しますが、彼女も人間の顔にヘビの体という姿をしています。世界を創造した二人という扱いですから、神格化されていることがわかります。
怪物というか鬼神としてシユウ(蚩尤)という「亀足・蛇身」の神もでて来るようです。なんか絵柄がピンときません。重そうな龍のイメージ?
また、日本の伝説にも出てきますが、水の大蛇「蛟(ミズチ)」なんてのもいましたね。こちらは神様とあがめる地域もあれば、毒をはいて人を殺す魔龍とも描かれるようです。蜃気楼はコレが作ってるらしいヨ。
ある地方の民話には、アニメーションにもなった「白蛇伝」という物語もあります。「白蛇の奥さんと人間のだんなが結婚する話」で、世界中に似たような民話が残っているためその関連性が調べられているようです。この話を元に、上田秋成が「雨月物語」で「蛇性の淫(じゃせいのいん)」という物語を書き上げます。

ギリシア神話では「ラミアー」と呼ばれる、上半身人間、下半身ヘビの怪物が出てきます。んで、子供をばくばく食います。おっかないヤツです。
なんでこんなのが出来たかというと、そのへんいかにもギリシア神話らしく、ゼウスが浮気をしたから奥さんのヘラの呪いで、ってことらしいです。ほんとにゼウスの女癖の悪さは筋金入りすぎて面白いデス。
もうひとつギリシア神話にでてくるヘビといえば、メデューサ。髪の毛がヘビで、見るだけで石化してしまうという話はあまりにも有名。
ゴルゴン三姉妹という化け物の一人で、女神アテナと同一人物という説もあれば、アテナの神殿でポセイドンとエッチしちゃって怒りを買ったという説もあります。そりゃ怒られるわ。
一般的に語られるメデューサはアテナとは別人で、美女アンドロメダを助けたペルセウスによって首を切られます。その首がアテナの盾に刻み込まれて、最強といわれる「イージスの盾」になります。現在では最強(?)の軍艦「イージス艦」の語源となっています。

占星術に使われる星座に、ヘビ座、ヘビつかい座なんてものもありました。13星座占星術って最近聞かないけどどうなったのやら。もともとヘビ座とヘビつかい座はくっついていたそうですが、プトレマイオスがわけたそうです。
ヘビつかい座はもともと医者アスクレピオスさんらしいんですが、あんまり人を生き返らせるのでハデスに怒られて、ゼウスにさっくり殺されちゃったみたいです。そんなご無体な。そんなわけで、彼の医者の能力の高さをあらわすためにヘビをもっているそうです。また、ヘビの毒は薬に使われていたみたいですね。
占星術自体はバビロニア時代にもすでにあったようなので、そのへんの神話にも関係あるかもしれません。

  • 日本のヘビ

日本ではお稲荷サマなど動物を祀る神社が多くありますが、白い蛇もよく神様として祀られていますネ。
高天ヶ原神社の白蛇
岩国の白蛇神社
白いヘビは「無病息災」「家内繁栄」の神様とされています。お金が欲しい人がよく白蛇のお守りを持っていたりとか。
一方、モンスターとしての大蛇で、有名なのはヤマタノオロチ。
スサノオのヤマタノオロチ退治
こちらは生贄を喜ぶ酒乱の神様ではありますが、その頃の日本になくてはならなかった「川」をイメージしたもので、自然への恐怖と敬意、どちらもが入り混じった複雑な感情が見て取れます。
とにかく日本のような稲作地域では、「蛇=水」。それは豊穣を与えるとともに、大災害の引き金にもなる、人間と常にともにあるものですネ。そういえば日本の地下水脈を「蛇の道」として大事に守っているなんて話もありました。
もっとも、処女の生贄っていう風習はやはり人間にとって恐怖の対象だったので、人間に倒されてしまいます。人間が動物の神を倒すという、アンドロメダペルセウス的な神話は世界中にあるので、ちょっとしらべてみたいところ。また、世界中の「ヘビとイケニエの関連」という構図もくっきりと見て取れて面白いです。

  • 南米のヘビ

ヘビとイケニエの関係といえば、これ。(NHK世界の料理より)

マヤ・アステカ文明での羽の生えた蛇神「ケツァルコアトル」
神魔精妖名辞典「ケツァルコアトル」
コアトルというのはヘビの意味だそうです。
 
マンガ「スプリガン」や女神転生シリーズでおなじみのテスカトリポカVSケツァルコアトル
テスカトリポカは人身御供大好きないかにもな「おっかない神様」で、それを忌み嫌ったケツァルコアトルが「お前やめろよ」といって大きな戦いを繰り広げたそうです。アステカの生贄といえば残酷すぎることで有名です。塔の上で生きたまま心臓をとりだすというアレ。キャー。
ある説によると、テスカトリポカの「白い天使」みたいな部分としての扱いを受けることもあるそうです。
 
アステカといえば生贄、生贄といえばアステカ。
ってくらい生贄はやらねばならぬことという印象が強い地域のようです。いやはや、怖い昔話みたいですがほんとにこんなのあるんですね。その後、コルテスという実質侵略者がやってきてアステカ文明を滅ぼすわけですが、アステカの人は生贄や災害におびえて暮らしていたのでこんな侵略者までを「ケツァルコアトルさまだ!」と信じて全面的に頼っちゃった、おかげで滅びたさよなら文明、です。
 
ケツァルコアトルの伝説
このテスカ様vsケツァル様の構図は、中でも一番有名な神話が広く世界に知れ渡ったためで、実際のところ地方によっては「白vs黒」のような単純な構図ではなかったようです。ケツァルコアトルがいけにえを喜んでお料理している話なども地方にはあるようですね。

  • 北欧のヘビ

北欧神話にはヨルムンガンドまたの名をミズガルズオルムというヘビがいます。
wikiより。
ロキのうんだ3匹の魔物のうちの一匹で、のこりはフェンリル(狼)ヘル(死の少女)
世界を支える木、ユグドラシルを囲む形で眠っているヘビとして描かれています。
ってことは目が覚めたら、ユグドラシルは大変なことになります。つまり世界の終わり。これがラグナロクとよばれる終末です。オンラインゲーム「ラグナロク」はたいていここからネタがとられているので、好きな人はちょとかじってみると面白いかも。
結局ラグナロクは起きてしまうわけですが、雷の神様トールミョルニルというハンマーでぶんなぐり、トールは毒で相打ち、という結果におわります。
そういえば旧約聖書にでてくるヘビも頭を破壊されて死ぬ描写がありました。このへんもなんか関連ありそうです。さきほどの「ウロボロスの蛇」ともどうやら関連があるらしいです。世界はぐるぐるとまわって無限に続く時間のなかにある、という点のことなのカナ。
 
他の地域については、もうちょい続く。