たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

コックリさんについてしらべてみた。その2

その1の続きです。
 
結局のところ、動物とはまったく関係のないコックリさん。しかしそんなことはどうでもよい、という感じでいまだに子供たちの間では根強い占い遊びとして残っています。

不思議で危険な遊び・こっくりさん
昨日も書いたように、こっくりさんを伝えたのはアメリカ人で、「テーブルターニング」が元だったと言うのが主な説です。テーブルターニング自体は「鉛筆を転がしてはい・いいえを答える」みたいなレベルの扱いだったようですね。しかし、日本人はそこに神秘主義を見つけたのか、あれよあれよと神がかってきて、現在のような形になってきました。もともとは、「遊び」の一種だったようです。

しかし、大人は「コックリさん」は「絶対だめな遊び」として一般的に捕らえられますよね。多分多くの人は個々に、さまざまな理由をもっていると思います。
今回は改めて科学的な部分から、できるだけ簡単に抽出してみたいと思います。なんて簡単にするかというと、自分が怖いからデス。
 
まず、「実際やってみた」というレポートをいくつか。
NSR:こっくりさんと交信してみる
こっくりさんはほんとうか
コックリさんを呼んでみよう
一個目のは割りと冷静。二個目のはかなりシンプルです。三個目のは冷静なんだけどやる場所が怖いんだよ!お墓でやるなヨ!
さて、具体的な内容はリンク先を読んでみてください。特にヤバいのはないので怖がらなくてもだいじょぶです。
ここでは、これらの実験(?)から導き出された結論をまとめてみたいと思います。
 
1、「複数人で10円玉を動かさないでいるのはムリ」
実際に複数人でツルツルの紙の上で10円玉を軽くふれる程度のまま、ひじを机につけずに固定してみましょう。ぜってー動くッテ。一人でもためしてみるといいかもしれません。わりとピクピクします。
ちなみに500円玉だと重すぎて固定され、1円玉だと軽すぎて力が入るので、10円玉が一番わかりやすいです。1分も頑張れば、微妙に動き始めます。
複数人だと動きやすい(呼びやすい)というのも、一人が筋肉がつかれてピクピクしだすと、他の人が固定しようorびっくりして、また動かしちゃう、っていう循環になるからデス。
(おっかないと思った人はやったらだめだヨ)

韓国版コックリさんは、エンピツを複数人で持ってやってますね。エンピツをまっすぐ、腕を固定して垂直にし続けるなんて無理な話。筋肉がぴくぴくするんですよ。
逆にいえば、だらしない格好でヒジついてたり、思い切り上から10円玉押さえつけてるとコックリさんはこないということになります。
 
2、「「コックリさんを呼ぼう」という集団の中の無意識」
面白いことに小学校だと、男子がやるとほとんどコックリさんは来ません。「○○のことが好きですか?」とか質問すると、みんながそっちにムリヤリ動かすからです。つまり、信じてないんですよね。
カトリック信者の居る所にはキツネが降りてこないので、コックリさんができないなんて話もあります。そもそもカトリック信者はやらないと思いますが。これも信じていないからやる気にならない、ということです。
しかし、「呪い」「幽霊」「予言」は、ある、と思ったら「ある」もので、ない、と思ったら「ない」んですよネ。真偽は別として。ユングも「UFOがあると思った人にとってはUFOは存在する」みたいな話をしていたと思うんですが、それと同じ。「呪いがある」と思った時点で、その人の心は「呪われたのと同じ状況」なわけです。
想像してみてください。
誰もいない教室。   数人の女子。   北の窓をあける。
手書きのコックリさんの紙。   古びた10円玉。   差し込む夕日。
聞きたい悩み事。   みんなの深刻そうな顔。

ここまできたら、「まさかそんなのないよー」と思っている人でも、ビビるわけです。周りが「当たるよ、当たるかもしれないよ、降りてきて帰っていかなかったらどうしよう」とか言い出したら、「ぶっちゃけありえなーい」と言いつつも微妙にビビります。誰も止めてくれないからなおさらです。
1%でも「ひょっとして・・・」と思ったら、もうコックリさんはその人の心に芽生えるわけです。
「複数人だと降りやすい」というのはココなんですよね。周りの空気や雰囲気で、深層心理(ッて言葉もちゃんとしらべないと難しいんですが)のなかに「何か起きて欲しい」という願いがわいているわけです。
そうなってくると、誰かの指が疲れて痙攣したときに、「うわっ!きたっ!」となってしまいます。
おっかながって戻そうとしたり固定しようとしたらさらに動きます。そうなるともうパニック状態。しかも誰かかれかのココロの中に浮かんでいたyes/noの方向に動き出しちゃいます。それは、「yes/noに動くモンだろう」という思い込みかもしれませんネ。

こうなってしまうと10円玉はもう止まりません。しかも神社に帰ってくれないまま1時間もたっててみてくださいな。自分はまずちびります。トイレいくのも、指離すの怖いじゃんかヨ!ってなわけです。
 
多くの人が指摘する「コックリさんの危険」はここにあると自分は考えています。(霊的ななんちゃらとかは各自のイメージでお願いシマス。)
子供、特に少女に多い集団ヒステリーに焦点を絞ってみます。
 
意外と大人がコックリさんをやってもたいした結果が出ないことが多いです。それは「あんまり信じていない」というのと、「筋力がついて固定することができる」からです。
しかし、小・中学生女子は筋力がないので、まっすぐの線をひくことも実は困難です。だからどうやっても動くんです。動かなかったらそれは対した腕の持ち主です。なんかスポーツやらせるといいです。いやどうかな。
加えて、小・中学生女子は感受性が強いので集団ヒステリーにかかりやすい、というのもあります。一回、0.01%でも「呪われたかもしれない」と感じたら、もう「呪われたのと同じ精神状態」になります。 
 
「ヒステリー」と言うのは実は精神医学用語ではありません。昔は女性特有のもの、と思われていたようです。実際には男性にもパニック障害はあるので、それは違うのですが、女性に圧倒的に多いのは事実のようです。脳のつくり、ホルモンバランスの崩れやすさ、などが影響するのかもしれませんネ。
正しくは「解離性障害」と言います。ものすごく色々な種類と幅があるので一言ではいえませんが、代表的なものとしては「霊に取り憑かれたと思い込んでしまう」憑依障害、「感覚がゆがんだり見えているものが見えなくなったりする」トランス状態、「苦しんでいる自分は別人で今の私は別人である」解離性同一性障害(多重人格)などがあります。ちょっと興味深いですネこのへん。
 
トランス状態と言ってピンとくるのは、精霊と交信するシャーマン(精霊使い)。世界中にたくさんいますが、彼らは交信中は別世界に飛んでいってしまいます。これが実際かどうかは個々の判断にお任せするとして、問題は同様のことを小・中学生女子が行ってしまっているということ。
慣れているシャーマンたちは「戻り方」も心得ています。だから何度でもできます。しかしトランス状態に慣れていない人たちが一旦そこに触れようとしてしまうと、ココロの平静の取り戻し方がわからず、ひきずってしまうのです。
多人数の場合はさらにその傾向が強くなります。そしてそれは憑依障害へとつながっていきます。


まだ出題編しかやっててないのでなんともいえないんですが、「ひぐらしのなく頃に」を思い出しました。あれって結局本当に祟りだったのカナ?憑依障害だったのカナ?あ、答えはいわないでネ!
でもまあ、ああいう追い詰められている感じだと思っていただければいいと思います。
 
一人がそうなると、他の人も巻き込むのが「集団ヒステリー」の怖いところ。
集団ヒステリー(集団妄想)
えっ!キャトル・ミューティレーションってUFOじゃなかったの!?(←今知った人)
ちぇ・・・orz
こうしてみると結構色々ありますね。岐阜の幽霊住宅騒ぎなんかは、非常に「ひぐらし」っぽい感じがぷんぷんします。
以前紹介したように、ヘビを殺したということでネパールではその祟りを恐れて完全な集団パニック状態になっていました。日本でも古来「狐憑き」と呼ばれる事件が多くあったようですが、これも一部は、感受性の強い女性が取り憑かれたと思い込み「憑依障害」を起こし、それを見た住民が集団ヒステリーを起こしてタタリだ死ぬだイケニエだとなっていったようです。
帝都物語」などでも出てきた「神降ろし」に使う「依童(よりわら)」も、少年少女がよいとされていましたネ。(こちらは将門を降ろすためでした)
最近ではフィリピンで似たような「悪霊憑依現象」が起きて、女子高が集団ヒステリー状態になったようですね。ラオスでも今年5月、36人一斉に集団発作を起こし大パニックになりました。集団心理によるショック・ヒステリー状態じゃないかと言われています。
 
そういう意味では、狐とはまったく関係ないコックリさんですが、状態としては「狐憑き・悪霊憑きと集団ヒステリー」の再現というわけです。
 
ウィジャ・ボード - その手を突き動かすものとは何か
小・中学生女子、と強調するのは、もう一つ理由があります。「解離性障害」的な症状が出た後に、実際に精神異常をきたしやすいからです。まず、軽いトラウマはできるでしょう。目を閉じるのが怖いとか、10円玉が触れないとか。
重度の場合は精神分裂を来たしたり、「タタリ」を恐れて神経症になることも非常に多いです。トイレなどの閉所恐怖症になる人もいます。
映画エクソシストで少女が取り憑かれるきっかけも、コックリさんの仲間「ウィジャボード」でしたネそういえば。あれはまあ、映画なので本当に取り憑かれるわけですが、同じような気分でやっていたら「取り憑かれた」と自己暗示かかってしまう人が多いのもまた、事実なのです。
日本でもこれがきっかけで鬱病になった症例がたくさんあります。
「私はないよ」と言うのは誰もが言うこと。昨日書いた「7回までは大丈夫」と言っていた子が、7回目をやったらどうなるのでしょうか。とりあえず、それだけはやめさせようと思っています。
 
もう一つの危険性は「悪口の元になる」ということ。
コックリさんが言ったから、占いでこうでたから、と言っていじめがはじまるんですヨ。責任が自分にないので、非常に悪質。確かに、やっているメンツの深層心理が「○○ちゃんは○○」という一つの意識になっていたら、簡単にその解答を「コックリさん」が見出してくれるでしょう、半任意と言う形で。
集団ヒステリーは割りと最近減ってきているし、防ぐこともできますが、こちらは人が見ていてもできることなので、本当に注意しておかないとすぐ人間関係のトラブルの元になります。
これは、コックリさんに限らず占い全般に言えることなので、大人でも慎重に注意を。人間関係を知っていればいるほど、結果は深層心理に左右されがちです。
子供の場合は「コックリさんをやろう」という心理状態が、まず何かのサインです。大人は気づいたら「やめなさい」と言う前に「なにか悩みかコックリさんに聞きたいことあるの?」と声をかけることが、一つの守るカギになるかもしれません。
 
やろうと思っている人、子供がやっている人は、絶対すぐやめさせましょう。霊がいるいないにかかわらず。
そして、自分はビビリなのでやりません。
ネット検索したらWEB版コックリさんエミュレーターも2つみつけたのですが、やってほしくないので途中まで書いたけど今回は削除。
 
ところで、コックリさんと聞くと自分は筋肉少女帯の「ソウルコックリさん」が一番に思い出されるんですけど、みんなそうだよネ。
え、違う?!
やべえ、不安です。ちょっくらコックリさんに聞いてきます。
 
オマケ
IDの数字でコックリさん召喚エネルギーを貯めるスレ
んで、たまったの?
コックリさんのおかげで、霊界通信サービスすべて終了 歴史に幕(嘘
イタコさんも、商売あがったりなのです。
 
怖い話が好きな人向け
呪ってください(怪談
コックリさん(怪談)