たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

数字を考える三つの質問。

実はわたくし数字アレルギーです。
お金の計算とかやらなければいけないのを見ると鳥肌がたちます。きひー!
しかし、気にならない人はすいすいこなすんですよね。どうしてなんだろう?要領がいい、悪い以前に、「わかっている」気がしてなりません。
その差はなにかっていうと、「数とはなにか?」がわかっているかどうかだと思うんです。
「1」というのを見て、思い浮かべることはというと、順を追うとこうなります。
 
1、文字だね。
2、なにかが1つあるんだね。
3、その1には基準があって、それを満たしているんだね。
4、比較対象になるなにかがあるんだね

 
ややこしい!んですが、実はこれを低学年のうちに飲み込めるようになるか否かが、人生において非常に大きなポイントだと思うのですヨ。
書き方が悪いのでわかりずらいんですが、たとえばパーセントを求めたり速度を求めれる人は、無意識のうちにこれをこなしていることになります。
 
そこで、ちょっと3つ、低学年の基礎の基礎になる数にまつわる質問を書いてみます。
簡単な問題なので、お子さんのいる方はクイズみたいにして出してあげるといいかもしれません。

、わたは、風で飛びます。鉄は、風では飛びません。
  1kgのわた1つと、1kgの鉄1つ、どちらが重いですか?

、1+1=2というのはみなさんご存知のとおりです。
  しかし、泥ダンゴ一個と泥ダンゴ一個をくっつけると1個になるので
  1+1=1です。これは正しいでしょうか

、犬が一匹います。
  猫が一匹います。
  あわせて何匹でしょうか。

多分数学に詳しい方なら全部正解がわかると思いますが、一応文系な自分のつたない解説入れて起きます。
  
1番は、「等しい」が正解。これが子供たちだと意外とひっかかります。低学年の子だったら、単純思考の子は鉄派、チョット考える子はわた派にわかれるでしょう。
重さにおいては同じ「1」、数量においても同じ「1」。んじゃ何が違うかと言うと「大きさ」が1ではない。
  
2番は、エジソンの子供の時の有名なエピソードなので、伝記などで読んだ人も多いのではないでしょうか。
このときは、エジソン少年しこたま先生に怒られたそうです。(それを救ったお母さんが偉大すぎです)
自分はアホなのでこれ聞いて「???まじで?」とか思ったんですが、まあ、答えはよく考えればわかりますネ。何を「1」としてみるか、という基準においての話です。
 
3番の答えは、「イヌが一匹とネコが一匹」です。
「2匹」は間違いです。イヌとネコは同じものではありません。だから「ここにいる動物は何匹ですか」という質問でない場合、足すことができません。なんだかイジワル問題ですネ。
これを理解していないと、たとえば速度計算のとき、「時間+距離」ができる、という錯覚におちいることになるそうデス。
 
数字というのは、一種の「記号」です。それ自体には意味があるけど具体性はありません。
だから何を「1」にするのか、加える、減らす、分割する、かける、というのが何をさすのか、具体物で一旦経験しないと、わからないんですよね。
4÷2=2 と頭で覚えるより、まめつぶ4個を実際に持ってきて、子供たちの前で2個にわけないと、正しい意味ではわからないのですヨ。
頭でこの式を覚えるだけなら、簡単なんですけど、そうしてしまうと「いい点」は取れても実生活で数が使えません。自分みたいに。
 
経験の重要性明日は明日の風が吹くより)

また、あまりのある割り算などでも、普段から兄弟や家族でお菓子などを分ける経験をしている子であれば、きっちり分けられないで余るということが感覚的にわかるのだが、そういう経験が少ない子どもだと、途端にあまりのある割り算は「難しくて面倒なもの」になってしまう。

トランプを配る、お菓子をわける、ケーキを切る、紙を切り分ける、などの経験をしている子は絶対割り算で有利だと思います。
割り算は本当に数字だけみても「何がおきているか分からない」状態になり、算数嫌いを増やす第一のカベです。
子供に割り算を教えていてつまったら、まず「大豆」をつかって数字を具体物に置き換えましょう。他のなんでもいいんですが、ハシでつかめる大豆は応用がきくのでオススメ。それだけで子供はすんなり理解できますヨ。
 
低学年の算数まなめはうすより)

最初は整数の範囲だけだから、
大きい数÷小さい数
とすれば、考えなくても、正解になってしまう。
で、そのまま進級していって、単位量あたりでつまづくってパターン。

かける数字はひっくり返してはいけないデス。3人に4枚くばる、と書いてあったら、3X4であって、4X3ではないんですよね。
映画「おもひでぽろぽろ」の名シーンにこんなのがありました。
「どうして分数の割り算が、ひっくり返してかけるのかわからないんだよね」「はあ?そんなのそのまま覚えればいいのよ」
あかんて!
いやまあ、それでとおっちゃう子もいるんですが、それはあとあとにくる計算で何が「1」なのかわからずつまづく原因だったりします。
これは、ケーキの図なんかをつかって説明すればわかるんですよネ。自分はちゃんと説明できる自信ないですが。
エジソンのドロダンゴの答えもこのへんがヒントになっている気がします。
 
さて、「記号と具体物」としつこく書きましたが、いちいちネコやらイヌやらもってきて説明するわけにはいきません。
それらを解決する究極の橋渡しアイテムがあるんですヨ。
それは「そろばん」
あれは一つの玉が「1」を表現しているので、具体物→そろばんの玉→数字と言う抽象化の架け橋になっているみたいです。
また、10進法の計算式がまるで記号のように見えてしまう子には、ぱっとみてわかる「具体物」なので、カベを乗り越える補助アイテムとしても万能です。数字が「できる」だけではなく「わかる」ための、超ベンリアイテムなんですよ。
 
最近はめっきりそろばん使う機会なくなってしまいましたが、足し算引き算でちょっと危なげな子がいた場合、そろばんを教えてみるのはいかがでしょうか。
昔の人はすごいものを考えたものです。
読み書きソロバンは伊達じゃないな!
そんな自分は4級で挫折しました。チョーはーんぱー。履歴書にも書けやしない。
 
オマケ
かけ算2.0BlueTwinTailsより)
うわ、これはすごいかもしれない。理由はぜんぜんわからないけど、こういうの見ると数学って面白いんだなと思う。
桁数の多い足し算の答えを瞬時に計算するように見える方法まなめはうすより)
自分流計算術(掛け算)
掛け算
パーティーの盛り上げテクにもつかえそうです。