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大人としてのココの立ち位置。「プリキュア5第22話」


緊縛シーンポイント+50点。りんちゃんの表情にちょっとやられました。
 
そんな回でした。
しかし本当にプリ5は緊縛が多い気がします。
 

●ミルクの空回り。●

今回は前回に続いて、ミルク関連の話でした。

幼さの残る黒さがなんとも痛々しいミルク。子供から見たらまあ、「こういう子だめだよねー」という教訓にもなるのかもですが、通過した大人としてはミルクの浅はかな知恵の薄っぺらさが、もうなんだか自分の黒歴史の中を掘り出すかのようで、プリキュア&ココナツと一緒に苦笑。
ほんと、正直のぞみと同じ気分で、とてもムカつくことの多い子なんですが、一生懸命なのはまあ、うん。ただ、能力にあった作業ってのはあるわけで、「空回り」の哀しさが全開でした。
それに対してプリキュア達が「いない方がいい」と言わないのは本当に大人。
以前もちらっと書いたんですが、このへん同じ様な孤独や空回りの部分を通過してきたからこそ、なんだと思うのですが…ただ実際のところ、甘やかしている感は強いです。
 
そんなわけで全体の話の流れはミルクの成長、という感じの流れでしたが、今回自分の目にひときわ輝いて映っていたのは、ココでした。やはりココ、ただものではない。
 

●ココの指摘●


今回は人間シーンも多かったココとナッツ。
人間モードでしゃべるココって、さすが教師なだけあって、すっごい的確な言葉を選んで、的確な瞬間に言ってくれるんですよね。他にもオタカさんのような良心的ですばらしい大人キャラも多いのですが、やはり身近で、しかも厳しいことも言えるとなるとココの存在はかなり大きいと思います。

実際、ミルクは確かに一生懸命で空回りしているので、ほほえましく「いいよいいよ」と許すのが大人な対応、という感じを受けさせる…くらいに痛々しいのですが。ココはそれを認めた上できちんと冷静な対処をするキャラとして今回動いていました。

ミルクが値札をもって人間の前に現れる、という不可解な行動を取ったときも、冷静に対処したのはココでした。ほんと見ていて「これどう切り返すんだオイ?」と、プリキュアメンツ共々思ったものです。あの豪傑、りんちゃん(赤)ですらかえせなかったと言うのに。そこで、あえて自分が失敗したことにして下手に出てフォローするという見事な大人っぷり。しかもナチュラルに。
ココすげえ!
もうこの時点で、ミルクの性格を理解した上で、なぜこうなったのかが分かっているかのようなスムーズさでした。
 
はっきり言って、ミルクがいかに辛い人生を送ってきたとしても、いかに孤独を耐えて頑張っていて一生懸命だとしても、彼女の行動は「間違い」です。わがままで迷惑をかける行為です。子供でもそれは分かるように描かれています。
ただ、プリキュア達は「まあ、苦労してるし、人間型になれないしかわいそうに」的な扱いだから全然指摘ができないんですよね。

のぞみはまだその点対等に渡り合えますが、いかんせんのぞみ自体がまだ言葉で言い表すほどミルクを許容できていません。できているのかもしれないけど、さすがに食べ物系の恨みは怖いからなあ。
そんなわけで、しっかり話せるのはココとナッツ。でもナッツは以前こまちともめたように、言葉の使い方が荒い。そこでココがしっかりと、厳しくしめてくれました。
 
大人でも…いや大人だからこそ、厳しいことを言うのって本当に大変。しかしココは言うべきことをきちんと言うキャラとして今回しっかり立ったような気がします。ここまでストレートに言えるキャラはやっぱりいないかも。
 
ココの行動、子供から見てももちろん「大人って厳しいけどやさしいのかもなあ」というイメージになれるようになってますが、正直これ「大人がココを見るために言わせたのかな?」なんて勝手に思っていました。
なかなか子供達世代の苦労とか見ていると、なんとなく甘くなってしまうのって自分にもあります。でも本当に大切に思うときこそ、厳しくないといけないんですよね。厳しくしかるのは許すよりもパワーがいります。
やさしさって難しいなあ。自分に子供が出来たらそんなこといえるんだろうか。
 

●ナッツの視線●


ナッツは割りと前々から歯に衣着せなさすぎな発言が魅力。それでも大分成長した気がします。
ミルクが空回りして、テーブルを運ぶ時「手伝う!」といってかえってジャマになっていたとき、「ミルクがそこに乗っているとかえって重い」と、全く持ってストレートなことを言ってくれました。
ああ、心の代弁者よ。
ココもナッツもプリキュア達も、思っていることは同じなんですが、役割が違うのが今回のミルク騒動で分かった気がします。

ココ…時にやさしく、時に厳しくプリキュア達を、ミルクを見守る位置
ナッツ…現実や事実をきちんと伝える位置
プリキュア達…自分達が苦労し苦悩しながら、他の人や仲間に少しずつ目を向けられるよう成長していく位置

ナッツがおらず、ココ&プリキュア達だけだと、甘くなってしまったり、フォローに付け入ってしまったりするかもしれません。在に、厳しく言い過ぎてカドが立ってしまったけど、以前のこまちはナッツの冷静な批判のおかげで大きな進歩を遂げたわけですし。
今回はそんなにナッツ発言は目立ちません(というかココがかっこよすぎて)が、要所を抑えていた感じはありました。
このクールで現実的なところが魅力でもありますよね。ほんとココのフォロー、ナッツの淡々とした突っ込み、っていうバランスは絶妙だと思いました。それがどちらも大人視点だからこそ、さらにいい。
 

●あなたのことが大切だから●


今回は淫獣状態でも言うコトしっかり言っていたので、かっこよかったんだこれが。ココはパルミエでも教えるのがうまかった、という設定がありますが、ちょっとその片鱗が出てきた気がします。
プリキュア達も「許す」だけでもかなり大人なんですが、これからはお互いの悪いところも見えてくるだろうし、ガチでぶつかる時も増えてくるだろうしで、「どう率直に言い合えるか」がポイントになるだろうなと思います。個人的に思っているのは、特にかれんあたり。
のぞみさんは割りとそのへんしっかりしているのですが、それでもまだ幼いのぞみ。ここでココが、獣形態でもしっかりした大人の位置にいてくれるようになると、この作品さらに引き締まるのではないかと期待しています。
大切な人に、「キミのことが大切だから言うんだ」って、なかなか勇気いりますねえ。
 

●だがしかし、最後はお金か●

しかしながら、現実は甘くない。
会社社会では「あなたが大切だから!」以前に「結果をだしてね」というのがある場合も。
そのへんをあいかわらずナイトメアがやってくれるのですが。
 
ボーナス、なし。アラクネア君、無念で唇を噛みまくり。
「キミボーナスはなしね」といわれるならまだしも、ボーナスといって渡した封筒にゴミつめたものを渡される屈辱。エリートコースだった彼女のプライドをずたずたに切り裂くには充分すぎです。
彼女は、今回ミルク奪還に失敗するわけですが、その時も「これじゃ冬のボーナスも!」と、生々しい発言を披露。
金か…世の中金なのか!悪の組織のプライドなんてどこにもなし。仕事。お金。
これがあるからこそ、ココの言葉に重みが増します。本当に言えるの?君は仲間に真剣こいて話せるの?損得がらみなんじゃないの?そういわれた気分です。
ほんと胃が痛い。

ついでにここまでいやがらせしておいて、自分も実はボーナスなしのブンビーさん。
ブンビーさんカワイソウデス(´;ω;`)
 

●増子さんがいてよかったと思える瞬間多し●

今回のみどころ色々
その1

店がバーゲンでめちゃくちゃ混んでいて客も多いというのに、空気を読むつもりすらない増子さん。自重してください。

そんな彼女が、「ナッツ様とあなたたちはどんな関係?」とたずねた時の女の視線が怖かった。
 
その2
プリ5は増子さんが書く新聞記事がわりと読めるのが面白いところなんですが、その中から拡大ピックアップ。
 
もう執拗なまでの「ナッツ様」記事。なんでもないところからナッツ様とつなげる有様がお見事すぎる。けれどやりすぎです。そのへんを、読み上げるキャラがスルーしているのも面白い。みんなわかってるなあ。

こまちの項目がポイント。
水無月会長と対をなす学園の百合、秋元こまちさん(三年)」
百合ときましたか!
そして「平凡で特に〜」と書かれるのぞみ。ひどい、ひどすぎる。さすが増子さん。ガンバレ。
 
その3

かれんさんの最近のファッションっぷりにはときめく。スカート超短すぎですって!座ったらパンツ見えるよ。ノースリーブも地味にツボ。
 
その4

プリキュア5はひかがみを楽しむアニメでもあります。
 
その5

敵が自然物ではなく「コワイナーになる前の生物が異常」という珍しいシチュエーションでした。水槽を抜けて宙を浮遊するクラゲの異様さたるや。これでコワイナーじゃないからすごい。
ナイトメアを倒した後に壊れたものが復帰する設定といい、コワイナーの存在といい、今回のクラゲといい、実はプリキュア5は本当の脳内の「夢」の中で戦っているんじゃないか説をあげてみます。だから敵はナイトメア(そのまんま悪夢)。うららのステージのときは、みんなが夢を共有していたから…とかだめかなあ。夢の被害が甚大だと現実世界にもちょっと及ぶ、とか。
  
その6
実は本編より、次回予告でたまげてパニックになった人は自分だけではないと思うのですがどうですか。
 
ギリンマが…!!!これ今までにないシチュエーションすぎるので、ギリンマファンとしてはハラハラしています。ここで退場したらどうしよう…!右は説明のない謎のシーン。さあて、これは本物なのか幻なのか。

ただ、わが愛しのりんちゃんが強烈な心理攻撃をくらいそうな予感がして…来週自分は冷静に作品を見られるんだろうかと今から心配で夜も眠れません。わりとほんとに。
来週は大きな転換点になりそうな予感…!
 
22話レビューにいただいたコメントはこちら。
 
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