「となりの801ちゃん」2巻を読んでいたんですが、それの中にえらい自分的にツボにはいったのがありました。
「オタトークはターン制」
いやあ、なんという名言。
感想も交えながら、ちょっとこの言葉について思ったことをかいてみます。
●1、オタクは一言が長い●
オタ会話は、一言がとにかく長いんですよね。というのは悪いことでもなんでもなくて、当たり前のことです。だって、キャラクター名とシチュエーション話すだけですごい文字数になるもの!
例。
「プリキュア5に出てくる赤のりんちゃんとピンクののぞみって、すごい微妙な距離感保っているけれどお互い信頼しあっていて百合だよね。」
長い。でもこれでも相当削ったんだぜ。
詳細に説明すればするほどめちゃくちゃ長くなるので、こればっかりは仕方ないです。このへん会話のうまいオタの人は、句読点をうまく使って、合いの手を求めたりしますよね。起承転結がはっきりしてたり。
でもまあ、それでも「自分のターン」の会話は長くならざるを得ません。そこが面白いところなんだけど。
●2、オタクの会話は待ちと攻めが入れ替わり●
「ターン制」という言葉自体ゲームとかの用語ですよね。
一応簡単に書くと、ようは一人の順番が終わったら、交代で次の人が、というカードゲームとかでおなじみの流れです。「ずっと俺のターン」は、遊戯王でひたすら攻撃し続けるというむちゃなシーンが元ネタ(実際の会話では使われてないですが、ネット上では定着しました)。
オタ会話となると、それぞれ好きなものに対して「これは言いたい」というのをもっています。あるいは「これは自分的に大事」とか。それを話せる相手がいるというのは非常に幸せなこと!
となると、オタ仲間見つけると水を得た魚のように、自分のターンでそれを話すようになります。全員ではないですが。
若い頃は自分のターンを欲しすぎて、ケンカみこし状態になることも多々ありますが、オタ生活が長くなると「今は自分のターン。話したら次の人にターンをゆずろう」という心の余裕も。こうしてスムーズなオタ会話が誕生していきます。ある意味理想的。
しかし、自分のターンをどこに挟み込むかが非常に難しいことも。大勢のオフ会とかだとそうなりやすいですよね。んで、自分ターンを打ち損ねたり。ああ、さようならぼくのモンスターカード。
●3、ずっと俺のターン●
んで。
オタクに限らず会話になるとしでかしてしまいがちな、「ずっと俺のターン」。
自分も夢中になるとよくあります。
例。
「だからそこでね、りんちゃんはのぞみのことが好きだから、ちょっと離れた位置から見守るわけよ。今はうららが横にいるのをよしとしているのは、のぞみのことを信頼しまくっているからで、だからあれはうららが横にいるほどのぞxりんフラグが硬いってことだと思うわけよ!」
9割くらい事実ではなくて、思い込みなのが、自分のトークの悪い特徴。
昔は、特にエヴァトークでキバヤシばりに騒いで自爆したのは黒歴史です。
「今日の早川さん」氷と炎の歌(coco's bloblog)
ああ…自分もよくやるよこれは…。好きなものほど熱が入っちゃってつい…!ネ!
ネじゃないよほんと。気をつけます。
とはいっても、ずっと俺のターンな人がダメかというと、決してそんなことはないのもまたしかり。話のうまい人のターンって、聞いていてほんと飽きないし面白いのですよ。
それがピンポイントなオタトークなら、なおのこと。
●演出家になろう!●
そういう意味では、本当にブログは楽しいね!基本会話形式じゃなくて、自分のターンですしね。トラックバックなんかはまさにターン制。相手を配慮しながら好きなことを書けます。自己責任の範囲内で。
オタに限らず会話でも同じ。
話せる人は一流の演出家な場合が多いです。学校の先生なんかに多いと思いますが。ただオタ妄想話をするのでも、ちょっと例を入れたり、相手の反応を聞いたりするだけでぐっと面白みは増します。知らないネタを話すのでも、うまい人が話すとすごい面白そうだから大変。
やりすぎはよくないですが、ちょっとしたスパイスをきかせた演出家になって、自分のターンを順番待ちできるような、そんな気の利いたトークのできるオタでありたい!と心から願うのでした。
はてこの話、他の人にもちょっと聞いたのですが、「聞き上手になりたい」という人がいらっしゃって、すごくいいなーと思いました。
相手が面白いと思っていることって、何かしらやっぱりよさがあること多いです。それをうまく引き出せるような聞き手になれたら、話している人も、自分もすごく楽しめそう。いいなー、そういうオタ会話。新発見ありそう。
ミヒャエル・エンデの「モモ」のような、話す人を幸せに出来る聞き上手さん、たまにいますよね。
さて、自分は演出家になれるかな?聞き上手になれるかな。
とりあえずオフ会でプリキュア5の話を「ずっと俺のターン」しちゃう自分を止めなきゃいけないとは分かっているのです…でも、でも…俺のターン!
「となりの801ちゃん」や「今日の早川さん」の面白さは、やっぱりオタ云々を超えた人間関係の根っこの部分の「あるある」という感じの描き方だと思いました。それが皮肉なだけじゃなくて、愛がこもっているから、また安心して読めるんですよね。
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