たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

年末だから乃梨子の話をするぜ

今年最後の更新で、何書こうか迷いましたが、さくっと短く好きなものの話をすることに決めました。
好きなものといえばサナギさんマリみてが浮かんだので、自分が崇拝している乃梨子の妄想について書きます。
 

乃梨子、その魅力。●

マリみて」の世界は、あるかないかでいえば、ない世界です。もしかしたら世界のどこかに似たような環境が一部あったり、感情の面で重なる部分があったりするので、ところどころリアルではあるかもしれませんが、トータルで言えば、まあ、ないです。
そこで、「だからこそもっともっと閉じたファンタジーを求める」か、「閉じているからこそ描かれるリアルを探す」かで、視点は大きく変わるでしょう。
 
前者でいえば、祥子様が思い浮かびます。確かに父親はちょっとアレですが、まさに絵に描いたお嬢様。「お姉さま、かくあるべき」という、憧れの上級生の模範像のようなものを感じます。その点でいえば、蓉子様も、瞳子もそうですね。それぞれリアルな面をもちつつ、浮世離れしたなにか(ドリルとか)を持っている紅薔薇は、愛情という砂糖菓子でつつまれています。
 
後者でいうと、シビアな過去を持ち、少女期特有の嫉妬や苦悩に責めさいなまれた可南子があげられると思います。都合よくいかない彼女のかつての性格は、わりと現実を突きつける場面が多かったなーと個人的には思っています。
 
そこで浮かび上がるのが二条乃梨子なのですよ。
ふわふわしたリリアン女学院を、ふわふわしていると客観的に、庶民的に見られるのは彼女ならでは。最初に主人公だったのもうなづけます。祐巳はあれでいてあこがれてふわふわしている部分もかつてありましたし。現実的という意味では乃梨子が一番冷静です。
ぶっちゃけ、今の山百合会が機能しているのも、乃梨子がいるからです。2年生チームもがんばってはいるんですが(由乃は破壊しているけど(そこがいいんだけど))、乃梨子瞳子が気を利かせて、停滞しているエンジンをかけているのは間違いない。
それでいて、少女らしい悩みに素直に翻弄され、いつも素で接する彼女のかわいいことといったら。ぱっつん前髪の下からあの視線で、きっと悩んだ瞳を浮かべているのですよ。そしていいことがあったら素直に泣くんですよ。
 
しかし同時に、彼女は非常に特殊で、浮世ばなれした側面も持っています。
仏像好き、というのはもっとも端的な部分ですが、まずは志摩子さんを崇拝するかのようなあの憧れの視点。あれだけシビアだった彼女ですが、憧れを超越した段階に!最近は特に志摩子さんは乃梨子視点で描かれることが多いので、その二人の間の世界の離れっぷりには、由乃さんじゃなくても「二人の世界だなあ」と思うこと間違いなしです。
そして、なんといっても、瞳子との間の深い友情ですよ。
 
−−−−−−−−−−−−
こっから妄想なんであんまりあてにしないでください。
最初攻め攻めだった瞳子と、相手にしていなかった乃梨子、という関係が、いまや逆転、おせっかいを焼く乃梨子、悩み離れる瞳子です。
ここが憧れる少女性であり、彼女達の関係のよさですよな!
 
つまり乃梨子瞳子を気づけば心で追うようになり、二人の関係は気がつけばお互いを補い合うものになっているわけですよ。
どちらかだけが膨らませるものじゃあない。
どっちもが、お互いを必要としているわけです。
今は瞳子もすっかりおとなしくなり、バネのように弾まなくなりましたが、おそらく彼女の髪の毛をひっぱってのばして、はなしてパツンってするのは乃梨子です。祐巳でもいいけど、そこは乃梨子にゆずれ!
 
瞳子乃梨子の関係がラブかというと、そうではないのも魅力。ラブ?ライク?いえ、乃梨子瞳子。あの二人独自の関係です。
乃梨子志摩子さんに心酔しているし、瞳子祐巳にツンツンデレツンデレツンツンですが、乃梨子瞳子は彼女らにしかわからない絆があるわけです。
 
あの二人、行動をともにすることが多いわけですが、まず手は握るよね*1。最初は「瞳子、がんばってね」「何もがんばることなんかないですわ」とか言いながら、乃梨子から握るわけです。
瞳子の手は柔らかいよ。でも乃梨子の手はあったかいよ。触れ合ったら視線もあいます。あったら瞳子がなんだか微妙に気まずそうに目をそらすわけです。そこを乃梨子がもう片方の手で顔をこっちにむけて、唇を近づけます。
な!って驚く瞳子。彼女の唇は瞳子の唇をこえて、瞳子の右耳たぶへ。
はむっとかんで、びくん!ってする瞳子。「な、なにをするんですの!」
瞳子は、不感症じゃないんだね」とどこかで聞いたことを自分の中でひっくりかえしながら、微笑みます。そのまま触れるほほとほほ。瞳子のほほはあったかいぞ。
そして、お互いのほほの産毛のの感覚をこそばゆく感じながら、不思議な時間が10秒、20秒・・・。
身動きのできない瞳子。離れていったのは、乃梨子のほう。
離れた瞬間、瞳子の体がぴくっと。「あ」と声が漏れます。
「なごりおしかった?」乃梨子がいじわるそうにいいます。
乃梨子さんのいじわる!」
そういうと瞳子乃梨子の右みみたぶをガリっとかむわけですよ。「痛っ!」そういって、乃梨子瞳子の手を握ったまま、彼女に倒れこみます。
急に体重をかけられて、もつれあう二人。気づけば、瞳子のもう片方の手は、乃梨子のすべすべした脚にふれます。引っ込めようとしたときに、乃梨子はその手をもにぎりしめて、彼女の上におおいかぶさるわけですよ。
 
−−−−−−−−−−−−
 
そんなことを考えていた年末。
エロいことは考えてないですよ。
乃梨子は、ちょっとリアルな少女、時にふわふわした夢見る少女、たまにミステリアスな少女なのがバランス最高(自分内妄想で)。
来年はそんな年だといいな。
どんな年だ。
 
それではよいお年を。

*1:こっから好き勝手。