たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

とりあえずエロいこと考えたら楽しいじゃん。「シスター・ルカは祈らないで!!」

●We Love 下ネタ●

老若男女問わず楽しめるものといえば、下ネタ。
ある面、下ネタは徹底的に嫌われる可能性も秘めた諸刃の剣。同時に笑いの瞬発力が強烈になる効果もあるのですが、一部ではタブー扱いされることもあります。
そりゃあ、下ネタ好き?って言われたら、自分は好きです、大好きです。
でも普段の生活ではいえないわけですよ!嫌がる人も多いですし。
ああ、懐かしき子供時代。「ちんちん!」って言ってバカ笑いした、あの日ー。
 

●ネタコマ率ほぼ100%●


竹内元紀先生の「シスター・ルカは祈らないで!!」。
今までも「Dr.リアンが診てあげる」「仕切るの?春日部さん」等のギャグマンガを描き続けている漫画家さんです。
どのシリーズでもかまいません、どの巻でもかまいません。一冊とりあえず開いてみたら一発で分かります。
この作家さん、ずっと下ネタを描き続ける姿勢を貫いています。しかも、ほぼすべてのコマで。
 
確かにオチに下ネタを持ってくるのって、相当うまくないと難しいテクニックだと思うわけですよ。というのも、夢オチや爆発オチみたいに、ある意味常套手段になりつつあるから。
しかし、竹内先生はそれを振り切ります。下ネタ上等。むしろ1コマに1下ネタいれてやるぜ!という姿勢です。
最初は「大きくなってから『おっぱい』とか言われてもネー」とか気取った読み方をしてしまいたくなるんですが、それが1コマ進むたびにネタとして連打されると、だんだんこっちの気持ちもそのペースに飲まれていくから不思議。
そしてその時こそ、思い出すんだ!

そう、パイの実」と聞いてエロさを感じたあの思春期を!
 
パイの実ってエロいよね。
 

●思春期妄想、軽快にいただきます。●

竹内先生のマンガは、極めて文字が多いです。
ほぼすべてのコマで、毎回下ネタやパロディを入れるわけです。絵的にエッチくすることもありますが、もっともっと基本に立ち返った下ネタで攻めてきます。
ほら、小中学生の時に、先ほど引用した「パイの実」のように、微細な言葉のノリや雰囲気で「あ、エロいぜ」と感じたあのピュア(?)な心ですよ。
無論、そのピュア下ネタには「昨日ヤった女がどうのこうの」という生々しさなんて必要ありません。卑猥に局部をさらした絵もいりません。
必要なのは「風が吹いただけでエロを考えちゃう感覚」です。

このシーン、Mっけの強い人やツンデレラーな人にはたまらないシーンですが、実はただの妄想です。というか竹内先生のマンガの妄想シーンの比率、異常なほど多いんです。
しかし「妄想をしているぼくら」を見るのはやっぱり楽しいんですよ。「バッカじゃないの?」とか言われたいわけですよ。
それが毎コマごとに息も尽かさずに、マシンガンどころかガトリング砲のように撃ち出されるんだから、面白くないわけがないです。
とはいってもそれは、「下ネタ好きな人」で「ある程度思春期を過ぎた人」にとって。
下ネタが面白いだけじゃない。「下ネタを楽しんでいられる自分達」をゲラゲラ笑うのが、楽しいんです。
 

●1コマに宿る、恐怖の下ネタ風速●

だからこそ思いっきり好き嫌いのわかれる作品だとも思うのですが、一度このスピードに飲まれると、この作家さんなしでは生きていけない体になるほどです。いや、まじでまじで。
1コマごとのギャグ濃度があまりにも高すぎて、どこかしらで笑いのツボにはまってしまう確率が高いのも理由の一つ。
個人的に感動すら覚えたのがこのコマ。

まあぜんぜん感動のコマでもなんでもないんですが。こんなシュールかつ下品なコマを連続で出せるそのテンションの高さにおいらメロメロです。
しかも時々、下ネタの詰め合わせの奔放な暴走を、うまく最後にオチをまとめるテクニックが駆使されることもあります。8Pギャグマンガの妙技です。
 
この異様なテンション、デビューしてからずっと続いているのが竹内先生の魅力。
下ネタから転向する人も多い中、何年も四六時中下ネタを考え続けるその生き方。ステキすぎますよね。

こちらは「Dr.リアンが診てあげる…夏」より。言葉の使い方のテクニックは磨かれているものの、スタンスがまったく変わっていないのがステキなんですよ。
いやはや、恥じることなく堂々と下ネタを提示し続けるその活力にはほとほと恐れ入る。
もしかしたら竹内先生の一番の魅力は、言葉一つ一つに笑えっていた幼い頃のテンションをよみがえらせるスピードなのかもしれません。
とりあえず、エロいこと考えてたら楽しいじゃん!って。
 
仕切るの? 春日部さん (1) (カドカワコミックスAエース)仕切るの?春日部さん (2) (カドカワコミックスAエース)仕切るの?春日部さん 3 (角川コミックス・エース 85-8)
頭悪そうなヒロインたちといい、下ネタとダジャレの勢いといい、胃にたまりそうなネタボリュームといい、本当に好きで好きで。絵が独特だったり言い回しにクセがあったりする上に、基本下ネタなので、受け付けない人も多い作風だとは思いますが、そんなの関係ないといわんばかりに放出される濁流感は結構クセになるんです。
あと、読んでいるとアッパラパーなヒロイン達がやたら可愛く見えてくるから不思議。春日部さんとか岡崎さん、めちゃめちゃキュートなんですよ。バカだけど、バカだから。