たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「弱虫ペダル」はオタクから脱却しちゃうのかしら?

●ペダルをこげ!●

ちょっとだけ「弱虫ペダル」で気になっていたことをメモ。

チャンピオン連載中の「弱虫ペダル」という、自転車マンガ。
オタクの男の子がオタクゆえにママチャリで鍛えた秋葉原往復の脚力が実はとんでもなくて、そこから自転車で走る楽しさにどんどん目覚めていく、というお話。
なんせ題名の「弱虫」がいいんですよ。弱虫ってほど主人公は弱虫じゃないんですが、「アニメ研究部」をつくりたいがためにがむしゃらに、普通なら諦めるところを、意地でも離さんと手を伸ばすその様子がたまりません。
 
今連載中の分ではどんどん自転車の乗り方がパワーアップしています。そして待望のニューマシン登場、すさまじい勢いと強烈な迫力で彼のこぐペダルと、彼の周りの風が描かれています。1巻が熱いと思った人は、多分2巻収録分は「死ぬほど熱い」と思いますですよ。作家さんの描き方もペダルをこぐようにどんどんうまくなってます。
 
はて、ここでどうでもいい疑問。
そもそもこの主人公小野田坂道、どんどん自転車の楽しさにはまり、高みを目指しています。いいことです。まさに弱虫がペダルをこいで強くなってます。
しかし坂道君、そもそもオタクだったのは…今後どうなるの?オタクやめちゃうの?
 

●オタク魂見せてやれ●

すっごい個人的な感想でしかないんですが、ここまで熱い自転車ドラマを描いてくれて満足ではあるんですが、坂道クンにはオタクであり続けてほしいのですよ。
多分これからどんどん「勝ちたい」という思いで自転車をこぐと思います。みるみる成長し、時には挫折し、戦い、立ち向かうと思うんです。それ自体ほんっとに心から燃えるんです。
んでその燃える理由のひとつが、再度「個人的」と付け加えますが、彼がオタクだからなんです。
オタクは後ろ指さされる。オタクは運動ができない。オタクは弱い。オタクはネガティブ。
本当か?
 
彼が元々「アクティブなオタク」で、社交性はそんなにないものの「仲間を作りたい!」という熱い思いをもっているオタクであることがすっごく好きなんです。1巻最初でも、アニメ研究部に「仲間」を求めて入ろうとしていたのがちょっと好きなんです。
現在は自転車を通じて仲間がどんどん増えています。でもここは彼の根っこにある「アニメがとても好きなんだ!」の思いも、「オタクな話を誰かとしたいんだ!」の思いも、ちょーっとだけ残して大切にしてほしいんですよ。わがままな読者ですねえ。
 
自分は弱いヤツががむしゃらに進んでいく作品が大好きです。ただ、オタクが「弱い」の記号になるのではなく、「オタクだから強くなっていたんだ」という部分をこの作品は忘れていないんですよ。
だから、これからもたまーに、ほーんとたまーにでいいので、熱烈にチャリンコこぎながらも、熱烈にアニソン歌いながらオタクであることを誇ってほしいなー、なんて思うんです。卒業しちゃわないで、エナジーのひとつに変えてほしいな。
ヒーメヒメヒメ(「ラブ☆ヒメ」OP「恋のヒメヒメぺったんこ」)
 
〜関連記事〜
そして彼は覚醒する 弱虫ペダル 1巻/渡辺航(漫画脳)
この作品においての「自覚」によって、坂道が変貌する様をうまく説明しているので、ぜひ。