初心者向け、筋肉少女帯。入門編
中三の妹が突然「筋肉少女帯って知ってる?」と言ってきました。「知ってるけど。おらえらの世代だとどうせアレだろ。NHKか絶望先生だろ。」
「いや、昨日ラジオで曲流れてて。良いなと思ったから、なんかオススメないかな?と」
みたいなやりとりをしました。こんなご時世にラジオで流れるのか?と疑問はありましたが
「最近、アニメ方面の多いが昔のやつを聞きたいのか?」
というとなにやら言葉が濁る感じに。「まぁ調べとくよ」とはいったものの
あとから母が「あれ友達の話だよ多分。ずっと携帯見てたから」と。
「友達に筋肉少女帯のオススメを聞かれたが、知らないと言えずにうそついてまで兄に訪ねる中学生女子」
もしこのような輩を許して頂けるならば、どうかお力添えをしてはいただけないでしょうか、たまごまご殿。
自分はくわしくないものでどの時期がどういう曲など、あまりわからないもので・・・
なんてすばらしい妹でしょう!!あるいは妹の友達でしょう!
あるいはその妹の彼氏が筋肉少女帯を聞くのでしょうか。もしそうであればあなたはその彼氏と仲良くなるべきです!どろろの脳髄!
しかしいい妹さんですなあ。
それはともかく、筋肉少女帯に興味を持つ若い人が増えているのは確かである昨今。特に絶望先生から入った人は今はベストタイミングだと思います。名曲の数々は出そろっていますし、オタク文化にオーケンが積極的に参入している時期ですから、ぜひともここは聞いていただきたい。
そんな「全く筋肉少女帯を知らない人」に薦める、筋肉少女帯の聴き方講座です。
●やっぱりベスト版●
筋肉少女帯自体は初期・中期・後期で随分と音楽が違うんですが、最初はいっしょくたに楽しめた方がいいと思うのでぜひ。
初期・中期・後期がわかるようなら、「筋少の大車輪」「筋少の大水銀」「サンフランシスコ」あたりのベスト版もおすすめです。
「BEST&CULT」というベスト版もありますが、あれは個々のアルバムを聴いてからの方がいいです。
●オススメアルバム●
筋肉少女帯のアルバムは、一枚ずつにコンセプトがあるので、余裕があったらアルバムを通して聞くのがオススメ。
そこで「これはすごいぜ」というのを3枚紹介します。
寸劇風の作品が最初と最後に入り、かつキャッチーな曲も合間合間に入り、一度聞いたら忘れられなくなること請け合いの名盤。ちなみにどういう意味で忘れられないかというと、衝撃的な面でも、悪夢的な面でもです。
とても躁鬱の激しいアルバムなので、中学生の多感な時期に聞いたらどうなるか不安ですが、いい面に作用したらきっと次の日から何かを書き始めるんじゃないかと思います。そのくらい言霊にあふれたアルバムです。
音楽も橘高文彦のスラッシュメタルのチカラが強く、とてもメロディアスで聞きやすい。激オススメ版。
これもコンセプトが明快なアルバム。パッケージに惹かれたら即聞いていいと思います。
筋肉少女帯色がある意味もっとも濃い作品で、乱歩風の世界観とメタルサウンドが融合し、一枚のアルバムの中にストーリー性もある完成度の高い作品。「サボテンとバントライン」や「イワンのばか」などは今の中高生が聞いてもかなりぐっとくるパワーがあるのではないでしょうか。
個人的には「少女の王国」が傑作中の傑作なんですが、これはもうちょっと大きくなってからよさがわかるのかもです。そういう意味でも早めに聞いてこう!
今関あきよし監督の、ボーイッシュ少女が出てくるこのPVの少女臭がまた最高にいいんだ…。
住み慣れた街を捨て少年とネコが行く。筋肉少女帯「月光蟲」前編
私は月で少女たちと生きたい。筋肉少女帯「月光蟲」後編
個人的に最高傑作だと思ってる「断罪!断罪!また断罪!!」
曲数こそは少ないですが、捨て曲がない上に一曲一曲のレベルが半端じゃありません。一番最初にアルバム単位で手に取るならこれがいいかもしれません。
オーケンの描く世界がどういう物なのかを知る上でも、ベストなアルバムです。
そしてダメ人間の王国を作ろう。筋肉少女帯「断罪!断罪!また断罪!!」
●オーケンの文章を読む。●
オーケンの本はやまほどあるのですが、小説に興味があったら、このへんをおすすめ。
短いけれどもあまりにもインパクトの強い文字群と物語性に一撃で酔わされるはず。
内容はあえて書きませんが、オーケン小説の導入としては最高だと思います。
かなり気の狂ったタイプの小説ですが、その後ろに見え隠れする感情がとても切なく悲しく、そして筋の通ったものなので、とても勢いよく読めます。あと「少女」の記号が好きならぜひとも。
長編です。かなりぐつぐつとリアルなロック青年たちの心の裏を描いていますが、爽快感もあり読みやすいと思います。若者の鬱憤とか書くとアレですが、もやもやとしたカタチのない不安を感じる人にはぐっとくる一冊。
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勢いよく書きましたが、中学生で興味がある子なら、このへんから深いところに足を踏み入れるのがいいのではないかと思います。
そして、がっつりはまったら、決定版としてこれだ!
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入門編やると、応用編もやりたくなりますね。
ってのはきりがないので、とりあえずここまで。
あー、書いてて楽しかったーー。