たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

キュートでホットなガールが好きだって?OK!だったら「バーニングベッキー」だぜ!

ハワユー?元気にしていたかな?
DJ TAMAGOがお送りするスペシャルナイト、「Burning FM」。今夜も君たちの耳の奥から、脳みそハイジャックしてやるぜ。
 
さあさっそく、一通メールを紹介しようか。静岡から、ジミー君17歳だ。燃えるギターのイラストがなかなかBurningだぜ。さながら、静岡のジミーペイジだな。
「ぼくは学校にいくのが時々いやになります。何もかも壊して部屋に閉じこもってアニメの女の子の絵を見ているか、ギターだけ触っていたいよ!助けてDJ TAMAGO!」
OH、暗いね…。だがある、そういうのはみーんなある。分かってるぜ、君だけじゃない、みんなそういうことを感じる瞬間があるんだ。
まあ、せっかくの時間だ、部屋にいたっていい。ただ、くすぶっていちゃもったいないぜ!そう、燃やすんだ、そう、Burningだ!
一度火が付いたら、誰にも消すことはできねえぜ、なあジミー!伝わるぜ、お前の熱いギターのリフが!
ん?スイッチが入らない?OK。じゃあとっておきの本を紹介しよう。

「バーニングベッキー。とっておきの、キュートでホットなガールの、アクションコミックスさ。
難しいことなんて考える必要はないぜ、飛び込んで燃えてこいよ!
 

●アメリカンコミックの手法●

さて、この「バーニングベッキー」、表紙を見てもらうと分かると思うが、ジャパニーズコミックとはずいぶん違うね。
そう、これはアメコミの手法を元に描かれているんだ。
これを見てごらん。

たいてい、アメコミでは右上や左上に会社のロゴやマンガのマークが多いんだ。DCとか、マーブルとかね。
アメコミは通常左とじの横書きだけど、このマンガは右とじの縦書きなので、こういう配置になっているのだろうね。また題名がダイナミックに上の方で大きくアーチを描いているのも、アメコミのいわば「お家芸」みたいなもの。
 
ん?じゃあこの「バーニングベッキー」はアメコミのパクりかって?いやいや、パクりではないよ。そんなこといったら、アメコミは全部アメコミのパクりになってしまうよね。
これは、アメコミで用いられている文法を、日本漫画として組み替えた作品なんだ。
アメコミは読んだことないなあという人も、アメコミの絵柄はちょっと苦手という人も、日本にはたーくさんいるだろうね。当然だ、慣れてないからね。ジミーは読んでる方?それともあまり見ない方?お、翻訳版のアルティメット・スパイダーマンは買っているって?なかなか通じゃないか。あれはいつ続きが出るんだろうね?
 
おっと話がそれた。
アメコミのいいところの一つは、ダイナミックで豪快な、まるでイラストレーションのような描写力があるかな?少ないページ数にたくさんのキャラクターが出てくるために洗練された方法かもしれないね。もちろん、それは作家さん次第なので、全部ではないよ。
ただ、1ページの情報量が多すぎていまいち映画的な展開になりづらく、読みにくいというのはデメリットとしてあったわけだ。
だから、最近はアメコミもジャパニーズコミックの影響を受けているものも増えているね。いやあ、TEDUKAは偉大だね。
 
そこで逆に、アメコミのいいところを日本漫画に生かそうじゃないか!というのがこの「バーニングベッキー」だ。

見てごらんこのダイナミックでスピード感あふれるアクション!
白と黒のコントラストが、より一層画面を力強い物にさせているね!
まさに、アメリカンコミックスのテクニック!
擬音は英語、イラストタッチはアメリカン。ダイナミックな構図はアメコミ。
そして漫画の描写は、日本独自の読みやすいスタイル。まさに両者のいいとこどりなわけだ。
 
おっと、世界観がアメリカだとちょっと馴染みづらいって?
そこはご安心。これは日本の話なんだ。

アメリカンテイストの、日本の身近なお話。
だからジャージもキュートだね。
とっても派手で、とっても身近。だからBURNING BECKYはとーっても魅力的なんだ!
 

●個性豊かにBURNING!●

さて、このキューーートなガールが、BURNING BECKYだ。
かわいいだろー?本の中では彼女が、とんだり跳ねたり笑ったり泣いたりしながら、恋に一生懸命なんだぜ。いいよなあ、おい!恋するレディは、キュートの最上級、キューティストだ。
このBURNING BECKY、名前のとおりとある理由で人体発火して飛び回れるようになった、ヒューマントーチガール。その理由がまたキュートなんだが…おっと、これは読んでもらった方がいいな。
特別な力を持ったキャラがでてきたら、他にも色々な特殊能力が見たいと思うのが、人間ってもんだろ?
そこも万全、ちゃーんと出てくるぜ、すげーやつらが!

彼女、すごいね!体中から水を吹き出し、自由に操ることのできるトレイシーだ。
火の天敵といえば水。さて、彼女たちが衝突すると、どうなるのかな?
おっと、まだまだいるぜ。

体中の摩擦係数が0になり、何もかもを滑らせてはじくことのできる彼女が、SLIPPY GIRLだ。
こんな特別な子達が集まったら、何が起きるかもう想像もできないね!そんなワンダフルな女の子達が、自由気ままに、画面いっぱいに飛び回るんだ…どうだい、ワクワクするじゃないか。
そう、アメコミの面白さの一つは、いろいろな個性豊かなキャラがどこまでも派手にやらかしてくれること。元々は地味だったりもするんだけども、そんな等身大でリアルな少年少女がばばーんとキメてくれるから、僕たちの心はBURNINGするわけだ!
 
アメコミの熱さプラス、日本漫画の熱さ。足したらほら、二倍熱いだろう?「バーニングベッキー」はそういうマンガなんだ。
女の子は日本人的感性を持っているので、そのへんも安心して読んで大丈夫だよ。そうだね、例えるならば、プリキュアが一番近いんじゃないかな?
プリキュアに出てくる恋する少女達、とびっきりキュートだろう?飛び回り、敵をなぎ倒す様子は最高にホットだろう?
そう、「バーニングベッキー」はそんな「かわいい!」「楽しい!」をぎっちり詰め込んだおもちゃ箱。
開けたら、ワクワクして心がBURNINGすること間違いなしさ!
 
ちなみに俺、DJ TAMAGOも最高にこの作品でBURNINGしたね!
ベッキーが最高だからかって?もちろんそれもあるさ。
でもそれだけじゃないんだ。いいか、見てくれよ!

ベッキーは、スパッツなんだぜ!
スパッツで汗をかき、スパッツで燃え上がる。ベッキーはスパッツのすばらしさをよく分かった素敵なレディだぜ!
君も一緒に、スパッツ見て燃え上がろう!一瞬でハートに火が付くぜ!
 
DJ TAMAGOがお送りしました「Burning FM」、そろそろ時間のようです。
また熱くなる最高のマンガに出会ったら、ラジオの向こうからBURNINGするので、その時はよろしく!
See you next time.bye bye!
 

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DJ TAMAGOはちとうざいですね。たまごまごです。
このマンガは一巻完結です。が、アメコミ臭くなりすぎずに、うまく日本漫画にバランスをとって盛り込んでいるのは絶妙だと思います。最初は男性ガチムチヒーローを描いていたそうですが、この作品を見て、やっぱりキュートな女の子アクションの方がしっくりくるなあと読者的には大満足。是非ともこの路線で、アメコミ文法をつかった日本漫画をこの作家さんには書き続けて欲しい物です。
アメコミ風な技術を生かした作家さんとしては、久正人先生なんかもいますね。どうしてもアメコミ調は好みが分かれるので、難しいジャンルだとも思うのですが、「技法の一つ」として手探りを続けていけばどこかでいいポイントが見つかりそうです。その一つがバーニングベッキーなんじゃないかなーと。
スパイダーマン―アルティメット(1) アメコミ新潮
ビル・ジェイマス ブライアン・M・ベンディス
新潮社

にしてもアルティメットスパイダーマンの続きは出ないのでしょうかね。ものすごい面白いのにい。アメコミの日本語訳は途中で止まったり廃版になっちゃったりしやすすぎて、困りものです…。原語で買うしかないかしら。