たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

いつも目立たないのは、信頼しあっている絆の証だから。「みつどもえ147卵性」

みつどもえは、どんな衣装でも、それが仮にみっちゃんの十二支ぱんつでも、ほとんどがかわいくて「もう許しちゃう!」ってなるのですが、今回「なぜこれを選んだ」と猛烈に突っ込みを入れたワンシーンがありました。
それがこいつです。

いい具合にうざいな!
ぱんつに。ペロペロて。
片目つぶっているのが、かつての宮上の自画像っぽくてうざさ3倍増し。
ぱんつだよぱんつ。ぱんつの柄にこれってどうよ。尻に「ペロペロ」ってどうなのよ。なんでそれ買っちゃったのおがちん。

しかし、みっちゃん様もお気に召したようです。ペロペロにゃんた。
なぜみつばは…いつもファッションセンスがいいというのに…ぱんつに関してはこんなに残念なことに…。
 
そこがかわいいんですけどね。…もう許しちゃう!
 

●おがちんの戦いはまだはじまったばかりだ!●

さて、「おがちん」と「ぱんつ」と聞いて「ん?」と首をかしげる読者は多いでしょう。
というのも、おがちんは以前ぱんつと壮絶なケンカ別れをしており、「ぱんつ履かない宣言」をしているんですよね。「佐藤君をたぶらかす天敵である」と。
いつものごとくそれは勘違いなんですが、暴走超特急のおがちんがそんなのを「勘違い」とか気にすることがあるわけがありません。それどころじゃありません。
そんな彼女は、今もはいていないのが判明。
なんということでしょう。今までかなりの話数でてきたおがちんです。いつもジャンスカのおがちんです。一回も、そう、一回もぱんつ履いていなかったのです。
さあ、「おがちんはぱんつを履いていなかった」と思いながら今までの巻を読み直そうじゃないですか。新しいときめきが…!
あ、もうその道は4000年前に通過済みですかそうですか。

おしゃれな子の多い「みつどもえ」なのに、常時ジャンスカな彼女。家庭環境的な問題なのか、単に気に入っているのか、はたまた「佐藤君はジャンスカが好き」という勘違いをしているのか分かりませんが、彼女はいつもジャンスカです。
まあ、ズボンの話も今回出ているので、服がこれしかない着たきり雀ではないようです。お兄さん警官ですしね。もっともお小遣い全財産でぱんつ一枚しか買えないそうなので、そこまでお金持ちでもないでしょう。
にしても、ショートジャンスカでぱんつを履かずに飛び回る彼女はあけっぴろげどころの騒ぎではありません。
なぜ、彼女はそれでも平穏にやってこれたのか?
それが、このコマにおさめられています。
暴走列車、おがちん。
腹黒おじょうさん、伊藤さん。
そして、この「わりと常識人」加藤さん。加藤さんがガードしていたおかげで、事なきを得続けていたのです。

このコマとか、どう見ても見えていますよね。しかしディフェンスに定評のある加藤さんが、がっちりガードです。みつどもえは健全なマンガです。
 

●伊藤さんと加藤さんの違い●

さて、この3人はいつも一緒に行動しています。「佐藤が好きでしょうがない隊」という結束の元に。
しかし覚えていますでしょうか。かつて伊藤さんは加藤にささやいたことがありました。
88卵生で、佐藤のマスクを入手したとkに、抜け駆けしないか、と。
伊藤さんにとっては、3人でつるんではいるものの、残り二人もライバルなのです。

一見楽しそうに見えるこの空間。「おがちんの下半身が気になってしょうがない隊」は日本に1億人はいると思いますが、まあそれはさておき。
この一見明るく和んでいるような雰囲気も、一皮剥けばどろっとした黒い物が出てくるのが伝わるコマでもあります。
手前にいる加藤さんは、「ぱんつを履いていないおがちんを笑って済ませるのはおかしい」と気づいているわけです。そりゃそうです。正常ではない。
おがちんは左奥で笑っていますが、これは「分かっていない」のがにじんでいます。伊藤さんのことをおがちんは今まで一度も疑ったことがありません。それどころか、ふたばが例え「佐藤君狙い」のライバルだとしても、正々堂々と戦おうとしたほどに、やさしい子です。悪く言えば抜けていますが、それがこのクラスではいい感じにシフトしています。
しかし、伊藤さんは頭の悪い子ではありません。分かっているんですよねこれ。

言っていることは正論気味ですが、違う違う、そんなじゃない。
確かに佐藤くんに夢中なのは間違いないから、うそはついていません。
ですが、この後のコマで彼女の黒さは一気に浮かび上がります。

おがちんがぱんつを履く履かないで大騒ぎしているとき、何も見向きもせずに恋占いの本を読んでいます。
夢中というのと別ベクトル。興味がない、んです。
彼女がおがちんを嫌いか好きかどうかは分かりません。極端な話、嫌いではなくても好きではないかもしれません。利用できるから利用しているだけ、という可能性です。
伊藤さんは加藤さんのことはそんなに嫌いではないようで、おがちん抜きで二人で話すことも多い様子。まあ加藤さんは常識人なので話も通じますし、黒い部分見せてもついて行ってしまうような純粋な子ですし。
伊藤さんの黒い心はお笑いネタとしても何度か出てきていますが、どうやらまだまだ深いようです。おがちんはタフなのでそうそう痛めつけられませんが、ふたばを泣かせたら…泣かせたら…。
 

●加藤さんがいるから成り立つ空間●

爆走おがちんと黒々伊藤さんだけで笑いのネタはいくらでも出てくるのですが、みつどもえのいい所は「ブラックユーモアとあったかいネタのバランスが保たれているところ」。胃が痛くなるようなネタでも、すべてを最後にすっきりきれいにしてくれるのが最近の最大の魅力の一つ。
それを取りなすのは、目立つ子ではありません。確かにみつばやおがちんや松岡はいい意味でも悪い意味でも目立ちすぎるパワフルな子たちですが、それを実際に支えているのはあまり目立たない、宮原だったりふたばだったり、そして加藤だったりするわけです。
 
加藤さんは今まで目立ったことがありません。常におがちんに寄り添う感じで追随し、自分が彼女の前に出ることはほとんどありませんでした。
しかし、今回彼女は動きます。
このコマを見てください。

元々おがちんが低身長、加藤さんが高身長ということもあってそのバランスにコントラストがあったのですが、このシーンに至ってはお姉さんと後輩ですな。
この身長差は体の問題だけではありません。彼女たちの心の差異の表現でもあります。
おがちんは、よくも悪くも一番純粋なわけです。幼いといってもいい。恋心とか好きとかよりも、「自分が今佐藤君を追っかけている」という行為自体が楽しくて仕方ないようです。
まあ、だからこそ彼女はおおらかで、裏表のない魅力的な性格に育ったわけですが。
しかしそれでは「支える立場」ではありません。伊藤さんもバカではないので、おがちんの奇行には時々ついていきません。
では加藤さんは?
 
加藤さんは、おがちんがやりすぎなのを分かっています。彼女と同レベルの目線ではないです。
ではなぜついて行くのか、それを彼女はちゃんと口で今回言いました。

あなたのことが、心配だから。
佐藤くんの事はもちろん大好き。
しかし、私は、おがちんも大好きなんだ。
おがちんは、本当にいい子です。アホだけど。優しいし、正々堂々しっかりしているし、行動派ですし、明るく過ごす術を知っています。アホだけど。
加藤さんは、おそらく佐藤が好きなだけではこのチームには入らなかったでしょう。おがちんに惹かれたから入ったんだと自分は思っています。引っ込み思案で一人では何も出来なかった彼女をスカウトしたのも、おがちんでしたね。
それほど明るく目立つタイプではない彼女ですが、おがちんと一緒にわいわいやっている時間が楽しくて仕方ないんですよね。
今までの、彼女の屈託のない笑顔を思い出せるでしょうか。彼女は佐藤のおっかけも好きだけど、おがちんといる時間が、好きなのです。
 
赤面しながら、しかしはっきりとこういう風に言ってくれる友人がいることは宝ですよ。
おがちんは純粋ながらも頑固なところがありますが、加藤さんのためなら、それを曲げるんです。
おがちんがいかに加藤さんを信頼し、大好きかがよくわかります。
 
加藤さんのいいところって、そっと3歩後ろをついて歩く奥ゆかしさや、バランスを保てる許容の幅など色々あると思うんですが、この子、ただ付いて歩くだけじゃなくてきちんと言葉に出来るのが魅力だと思うのです。
小悪魔伊藤さんの誘惑にもはっきり言ってのけましたし、おがちんに対しても今回は何度も、はっきりと「彼女のために」言います。言える子なのです。
おがちんは兄にべろんべろんに甘やかされているため、こうしてはっきり言ってくれる人が他にいません。親がいるかもしれませんが、まだ出てきていないですし、兄の様子を見ているとそれほどでもなさそうです。
そんな彼女にとっての加藤さん。
友人でもありつつ、家族でもあり、お姉さんのような存在でもあるのです。
そして、加藤さんの最大の魅力は…自分をお姉さんだなんて思っていないこと。
掛け値無し、見返りなしに、人を好きだと言えることです。
加藤さんは、おがちんが…大好きなのです。
いい子じゃないか。
おがちんに今後なにかトラブルがあっても、加藤さんがいれば乗り越えられると思うんだ。そして加藤さんもまた、おがちんといることで、困難を乗り越える力を得られると思うんだ。
 

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今回は加藤さん株がものすごくめきめき上がる良い回でした。おがちんが履いていないことのエロさなんて、めじゃないくらいよかった、と言いたい所ですが、やっぱり履いていないおがちんエロい。
しかし。おいしいところをかっさらったのは、ひとはでした。

あんなにエロ本を平気で読んでいるのに、いざクラスメイトの生々しい「はいてない」という現実は言葉に出して言えずに赤面してしまうなんて!
しかもお裁縫が上手とか!
ここ数週間のひとはの株の上がり方はおかしいです。異常事態です。
だが、かわいいからいい。いいのだ。いいのだよ。


 
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みつばの隙のでかさや、おがちんを見ていると、6年3組における女子の下着や裸はそんなに価値のないもの扱いなのかもしれませぬ。そりゃー、千葉氏が悟りも開いちゃうってなもんだ。