たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ピュアだったらモテますか? いいえ!「ドリームクラブ Destiny」

ドリームクラブ 魅杏(みあん) 抱き枕カバー (HOBBY STOCK ドリームクラブ)
やべぇほしい、だがしかし高い。
あぶないあぶない・・・玲香さんだったら思わず買っていたところだったぜ・・・。
だがしかしこの魅杏のくびれはなかなか・・・ごくり。か、買いそう・・・。
いや、でもぼくには玲香さんが! 玲香さんがいるから!
ギャルゲーの一番好きなキャラではないキャラの抱き枕を買うのは浮気ですか?(yes/no)
 
私、抱き枕処女は雨がっぱ少女群先生の抱き枕カバーに捧げたのですが、なんというか、枕本体がないのでどうにもならん状態です。
「どうしよう!」と困っていたら一斉にみんなから「毛布をいれたまえ」との啓示が。なるほどそういうのもあるのか。
まあそんな話はともかくとして、なんだかんだでドリクラがとても好きです。
なんだかんだでお金で一時の刹那の快楽を求めに行く感覚のサバサバっぽさが妙にいいです。いや、ちゃんと純恋愛ものギャルゲとしても見られるんですが、「あーこの子、お金のために歌ってるんだよナー」とか思うといなたい気分になります。たまらん。
 
そんなドリクラの漫画版がでました。

ラッシュので掲載されているものです。
オンラインで公開されているドリームクラブ(ファミ通コミッククリア)とは別物なので注意。
 
コミッククリア版は「店長代理になっちゃった!」というトンデモ展開なんですが、こちらは王道の「ピュアな心をもったお客さんになっちゃった!」という展開で、キャラのかわいらしさが存分に出ているので、ゲームが好きな人なら問題無く楽しめると思います。
主に目立っているのは、主人公が憧れている女優の双葉理保通称ヴァリホと、町ですれ違った美少女亜麻音ちん、そして一番フラグ成立が高そうな(罠か?!)ツンデレイズム魅杏。うん、まさに人気通りのラインナップ。
 
で、ですよ。
このマンガ何がいいって、主人公がバイトで日銭を稼ぎながら、ひとりアパートで小説を書いている作家志望24歳独身彼女いない歴=年齢というのがいいね!
もうこの時点でグッと胃が痛くなりそうなんですが、その彼の書く小説がびっくりするほどへたくそという恐ろしい設定。
どのへんがヘタなのかを書いてみましょう。

・女の子を余り知らないため、魅力的な女性キャラを描けない。
・ストーリーが陳腐
・話の都合でキャラがかわるご都合主義
・文章が説明と説教ばかり
・設定が中二レベルの域を脱していない
・「だったのだった」が多用され、「ですます・である」などの語尾が混在している

あいたた・・・。なんかこう、胃とかこめかみとかが痛い・・・。
そして、とうとう雑誌社の編集さんに散々にこき下ろされるというね。
・・・。
恐ろしいわ!
 
確かに、ドリームクラブに入れるというのは夢のような出来事ですよ。女の子に囲まれて幸せが急にふところに飛び込んできた棚からぼた餅ですよ。
しかしそれにかまけていて、自分の足下ががらがら崩れていく様はなかなかゾクッっとするものがあります。
 
これ、主人公がピュアだからまだいいんです。
純粋にへこんで、純粋にその失敗をドリームクラブ内でも女の子達の前でさらけだします。
変に気取らず、思いっきり失敗するわけですよ。
だからこそ、裏でクスクスと「世間知らずだよねー」「男気もないよね」「子供っぽすぎだよね」とドリクラ店員(ナオとかせっちゃんとか)達に笑われもしますが(だがこのシーンでちょっとゾッとしたのは間違いない)、主人公が男らしく、女の子の心が分かるように教育的指導も入れてくれます。必死で本音なのが分かるから。
 
まあ・・・だからこそツッコミもすこぶるきつい。ぎょっとするくらいきつい。
途中、みんなでプールに行くという夢のような展開があります。はい、ラブコメならあるあるですね!
しかしこれ、裏があるわけですよ。
一瞬主人公も「史上初のモテ期!?」とか浮かれるんですが、実は天然純情な亜麻音ちんを、下心全開な主人公から守るためにわざわざ付き合っていたというオチ。
き、キンタマ縮み上がりますなそんなん・・・。

るい先生「男性としてもどうかと思うのよね。猫背、ヨレヨレ服、大きなリュック」
せっちゃん「あといつも口が半開き」
るい先生「それじゃ女運も逃げるわよ。行動についてもねえ…あんな大声であんなことを聞くなんて、『ボクは女の子と付き合ったことありません』ってメガホンで叫んでるみたいなものよ」

きつい、きついよ、包み隠しなしでストレートだよ!
確かに主人公本当にピュアすぎて、かっこわるいとこも丸出しな上に、びっくりするほど勘違いヤローだというのも判明していくので、このくらい言ってくれないと1年(ドリームクラブは一年限定なのです)の期間で更正しないであろうことも間違いない、としての視点から言ってくれているのでしょう。
 
ヒロイン格の亜麻音と魅杏は割と純朴で世間知らずな、純ラブコメヒロインな性格をしているため主人公に惹かれつつあるんですが、他の女の子達が一歩引いた位置にいるのが面白いんですよ。全員が「主人公かっこいい!」じゃない。すごく冷静に「あいつはちょっと・・・ねえ」と男としての品定めをされている。実際色々足りてないし、そのへんはシビア。
るい先生の「友情と愛情は絶対に取り違えちゃダメよ、お互い不幸になるだけだから・・・」というセリフなんかは、異様に重いです。
 
ようするにこいつ、モテてないんですよ。ピュアだけど。
そうそう、これでこそ自分の求めていたドリクラって感じ。向こうから女の子が来てくれるようで、こっちが死ぬ気で努力しないと何もかも失いかねない。
 
ピュアは大事、でもピュアなだけじゃだめなんだぞ、と鳩尾にヒットする、一見脳天気なラブコメに見えてなかなかシビアなのが面白い作品だと思いました。
ヴァリホの位置が気になりますね。女優ですし、またドリクラの職業柄もあって非常に優しく接してくれるのですが、実際彼のことをどう感じているのか現時点ではさっぱり読めません。
で、亜麻音は「不思議なぽわぽわした、天使のような憧れの女の子」という立ち位置、魅杏は「スレ違いが多くて鈍感な主人公に気づいてもらえない」という立ち位置。現時点では魅杏のかわいさが悶え苦しむほどに半端じゃないのですが、なんせ玲香・みおや、隠しキャラ二人も出ていないので、今後どうなるかちょっと気になるところ。
 

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正直このマンガの場合は魅杏フラグ立って欲しいんですけども!
だけど、嫌な予感のほうが強いですよねえ・・・こういう真摯に相手のことを思いつつ近づけないキャラって、ラブコメ的にはサブヒロインになりかねない傾向ががが。
・・・それもまたいいね・・・サブヒロイン好きの血がうずく。亜麻音を指名した時の魅杏の微妙な顔は逸品でした。