たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

女の子の性欲、果てしなくオーバードライブ!「ロリビッチなう!!」

ちょっと最近エロリ漫画スイッチが入りました。
というわけで2・3日エロリ漫画の話が続きますすいません。
なぜなら好きだから。
エロマンガ話なので収納ですよ。
 
 

題名からして素敵ですね。ロリビッチ。
この方向性、ものすごく需要高いと思うのです。
 

●少女の形をしたリビドーモンスター●

エロマンガの一つの方向性として「有り得ないくらい女の子がエッチ好きだ」という描き方があります。
エッチが好きなんです、キャッとかそういうレベルじゃなく。
具体的に言うと、精液をごくごく飲んだり全身に浴び続けたりしたいレベルの。

「彼氏がいれば精液も顔射も思いのままなのにっ」
思いのままなわけあるか! そんなに出るわけがない。
とはいえこの女の子、無茶なこと言ってるけれども、そこがめちゃくちゃにかわいいから困る。
ちなみにこの後、この子の元に全身が精液タンクの少女(?)ザーたんが登場します。
予想の斜め上を行く展開と、そこで快楽に溺れる少女の様子がなんとも心地いい。
 
「有り得ないほどに性を貪りつくす少女像」は、まごうかたなきファンタジーです。
オーバードライブの効きまくったそんな少女は、いわば少女以外の、人間以外の何かです。
ならばもう極端なくらいの状態まで突入しても構わない、むしろアクセル踏みっぱなしでいいんじゃないだろうか。
 

●超越した存在としての少女●

少女を描く時って、やはり「かわいい」は欠かすことが出来ないわけです。
究極系の「かわいい」を描くために少女をエロマンガの中で描こうと、多くの人が日夜身骨を削ってペンを走らせます。
アプローチの仕方はバラバラ。清純で可憐な花のように描く人もいれば、ぬいぐるみのようにキュートなキャラを描く人もいます。
ドバト先生の選んだルートは、見た目は強烈にキュートな絵柄、そして中身はネジの飛んだ性欲を貪る精神の持ち主でした。

この作品集を一番よく表しているシーンだと思います。
二人の少女が会話している微笑ましいシーンですが、会話の内容が赤裸々なセックス話。このギャップはなかなかクるものがあります。
 
この作品に出てくる少女、特に最初の二編「あの娘はロリビッチ」の少女は、性に対する思考回路が根本から違います。
色々なリスクはもちろん全部「無い物」が前提。絶倫なのも前提。
その上で、性を貪ります。この場合主導権を握っているのは完全に少女ですので、男たちに人格は必要ありません。
これが意外にも非常に読んでいて爽やかだから面白いんです。上のコマ見ていただければ分かりますが、確かにヒドイ会話や強烈な単語がポンポン繰り出されるんですが、全く嫌味が無い。
むしろ、甘いものを食べに行く食欲旺盛な少女のようです。
幸せな顔してもりもり美味しそうに食べ物を食べる女の子ってかわいいじゃないですか。それと非常によく似ています。
 
描かれているのは、実際的には、少女の形をした少女ではない存在です。
しかし「少女」を超越することで、別の角度から「少女」らしさを描いています。

台詞がものすごいことになっていますが、それもあわせてかわいいんですよ。
こういうコマを楽しむには、読者側がある程度「エロマンガとはこういうルールだ」という感覚に慣れているのが条件にはなりますが、この作品の場合はこの性欲バンクな女の子視点と、傍から見て苛立っている女の子視点がぐるぐる回りながら描かれているので入り込みやすいんです。オーバードライブ気味な台詞がすんなり楽しめます。
加えてストーリーの枠を使い、脱線せずにハンドルを切ることで「かわいい」が見事に保たれているのも重要な点でしょう。そう、「少女」の枠をわざと逸脱しながら操作することで、通常描きえない「かわいい」を描写することに成功しています。
この「ロリビッチ」のかわいさは、病み付きになる人多いのではないかと踏んでいます。自分とか。
もちろん人によって好みの差は出ると思いますが、後腐れない上に幸せそうなので、満腹さの幸せ感を見ているような安心感があるのが気持ちいいんです。

 

●言葉とアクセル●

この作品集、言葉の使い方のアクセルの吹かしっぷりが一つの見所。

女の子が猥語を連発するというのは、男の夢の一つなわけですよ。
恥らい顔でそっと囁くのがスナイパーライフルだとしたら、こちらはマシンガン。続けざまに直球だけではなくドライブカーブフォークとあらゆる角度から撃ってきます。
この「猥語マシンガン」はエロマンガでは昔からある手法の一つですが、そのいいところをうまーく昇華している感があります。
 
なんというか…エロマンガのキャラの台詞や擬音の使い方って、作家さんの「エロマンガ愛」の告白の場だと思うんですよ。
もちろん激しかったり大人しかったり…色々な手法があって、様々な攻め方があるわけですが。
ああ、この作家さんは本当に「エロマンガ」というメディアが好きなんだな、と言うのが読んでいて伝わってくる描写の仕方ってあると思うんです。
エロシーンの一つ一つを言葉にして刻みつけて行く描き方は、時折大げさでニヤっとしてしまう部分も含みつつ、全ての感情や快感を言葉と絵で紙に染み込ませるぞ、伝えるぞ、逃さないぞ!という、紙の向こうからの作者のオーラのような強烈なパワーすら感じます。
 
ヘドバンしながらエロ漫画!  ドバト『ロリビッチなう!!』
へどばんさんも書いていますが、ゴージャス宝田先生のリスペクトを感じる作風です。
リスペクトと言っても手法の継承だけではないです。ゴージャスイズムを通じて「エロマンガはエロくていいんだ!」と、はるか高いところにある枝をつかんだ喜びのような開放感に作品が満ち溢れているんです。
だからかなりキツめな表現も、ものすごい疾走感に溢れています。
幸せなんです。キャラが。作品全体が。
 
ラストの短編「ラプンツェル」の重みも含めて、エロマンガという乗り物を手にしてこの作家さんはどこまででも行けるパワーを手にしたんだろうな、と読んでいて思えたのが一番楽しかったのです。
すごい勢いで飛ぶ乗り物、だけど微細な操縦も出来る乗り物。
乗っているのはたくさんの、快楽タンク満タンの少女達。
どこまで飛んでいってくれるのか、楽しみです。
 

ピースアクメな表紙で目立ちまくり。キツめの表現も多いですが、絵も安定している上に雰囲気が明るいので、えらい読みやすいです。
 

コデインガール
作者オフィシャル。
XO自体は廃刊になってしまいますが、ブログの方を見ると、XOがDMM配信するWEBコミで連載を掲載するそうで、そちらも楽しみ。