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【任侠姫レイラ支援】ヒール(悪役)が聞いた場内の歓声を見ろ!「任侠姫レイラ」18話

もーーーーね。
任侠姫レイラどんどん面白くなっていてやばい。
プロレス好きならタマランと思いますが、それ以上にプロレスファンじゃない人をプロレス好きにするパワーあるよこのマンガ。
 
何度か書いてますが、「任侠姫レイラ」は「プロレスは相手の技を受け止めるもの」というのが大前提にある作品です。
殴って強いから勝つ、じゃないんですよ。相手の技を全力で受けきった上で勝つんです。
そして、真っ向からプロレスには台本があるということをガン押しで書いています。
台本があるから八百長
なるほど、その気持はとてもよくわかるし、ぼくもそう思っていた時期がありました。
だが違う。
台本がある上で、いかに最高のショーを、体全身を使い、魂をぶつけあって観客に魅せるか。それがプロレスだろ!と真っ向から鼻先にエルボーぶっぱなしてくる作品です。
なので、読者はそのエルボーを食らって吹っ飛んで、鼻血流しながら「へへ、やるじゃん」とこの漫画を読んで欲しい!
楽しいぜーーーー。
 
今回は「虚空僧侶」という、覆面坊主との戦いのクライマックス。
虚空僧侶自体がギミックじみているキャラなんですが、戦い方はガチなんですよ。割とストレートに殴る・蹴る・そして撹乱する。
それを僧侶っぽく見せて決めるのがかっこいいんですが、ヒロインのレイラは彼の攻撃を避けません。
 
避ければいいじゃん! 華麗に避けてぶん殴って勝てばいいじゃん!
違うんですよ。そうじゃないんですよ。
相手の力を最大限まで引き出して、その上で自分の力も最大に出す!
エンディングはもちろん台本があるので決まっています。どちらが勝つかは決まっています。
じゃあ手を抜くのか?じゃあ全部演技にするのか?
違う!

全力だよ。
レイラは全部虚空僧侶の技喰らいます。殴る蹴る全部受けるんです。もう血まみれぼろっぼろですよね。
虚空僧侶もまたかっこよくて、レイラの技全部受けるんですよ。
観客のセリフ見てください。
「こ、これガチじゃねえのっ!!」
そう、観客だって台本があるのは分かっているんです。分かっているさ。
だけれども、そこにいたるまでに全力で殴りあう姿に感銘を受けているんです。
 
ここでのレイラはヒール(悪役)。
だから歓声は、完全に虚空僧侶に向いています。アウェー中のアウェー。
しかし人間「ガチ」なものを見ると感動するんですよ。

レイラは1ページの使い方、盛り上げ方が半端じゃない。ページそのものが観客の熱気になっているんです。
虚空コールが多かった地元なのに、だんだん増えていく「レイラ!!」の声。
お互いが避けもせずに技を喰らいあう(掛け合うじゃない、喰らい合うなんだ!)光景。
台本のあるなしはもちろん大事。その中で、しかもリングという狭い空間の中で、どれだけお互いが自分を出すか、相手の本気を出すか。
挑発を重ね、相手を怒らせ、相手の本気のパンチを顔面に食らった上で反撃する。
そうだ。
プロのプロレスは「勝つ」ことだけが華じゃないのだ。
 
一番感動したのはここ。

ヒロインはレイラですよ。
でもレイラ今回ヒールなんです。
だから会場から沸き起こる観客の声は「立てよ虚空!!」「いやだぁっ!」「カウントやめろおおお!」
これは演技でもなんでもない、感動した観客の魂の叫びです。
ヒール側になったとき、こんなふうに聞こえるんですね……。
確かに超アウェー。
だけど、全力で戦いあった結果の場内の「本気の叫び」がこだまする時、それはどんなに美しいことだろうか。
観客もまた、本気で受け止めているんです、技を。
 

さあ、来るぞ……一巻くるぞ!
さあこい、かかってこい!!!
3冊買ってやる!