たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「ぱにぽに」・オブ・ザ・デッド 〜ベッキーVSゾンビ軍団〜

ぱにぽに」十周年おめでとうございますー!
どんどんぱふぱふ
 
で15巻ですが、相変わらず全く変わっていませんでした。
この変わらなさはある意味すごい。
一応ちょっと前から始まっているベッキーパラレルワールドネタは続いていますが、これもどこまで本気なのやらわからないのがぱにぽに流。
 
さて、15巻でとっても面白かったのはベッキーがゾンビにハマるシーンで間違いないですね!異論は認めません。
 

●ゾンビ世界の合理性●

さて、いきなりベッキーぶっ飛ばし始めます。

来ました、ゾンビ世界の辻褄合わせ論議
おそらくゾンビスキーが集まると十中八九こういう話題でもりあがることまちがいなしでしょう。あ、これは別に「そういう映画をばかにしている」んじゃなくて「好きだからツッコミを入れて楽しんでいる」。ここ大事。
しかしまったくもってその通りですね。「ゾンビ」という概念は世界中の人が知っているのに、映画の中で「あれはなんだ!」とか言われても、そりゃもう、ゾンビでしょう。
だがそこで「矛盾している」と決めつけてはいけない!なぜならその世界は「ゾンビ」という概念が存在しないパラレルワールドかもしれないからだ!
あるいはゾンビの始祖に出会った瞬間を描いているのかも知れないからだ!
……と色々解釈できるのが面白い。個人的にはしつこいようですが、「レフトフォーデッド」に出てくるゾンビ・ホラー映画大好きひきこもり少女のゾーイが好きすぎてたまりません。
 

●ゾンビの「あるある」探検隊●

ベッキーの語る「ゾンビ映画・ゲームのあるある」は、ゾンビにそれほど詳しくない人でも笑える中身になってます。

ほんとね、ヒステリーは本当に困る。
映画館で「あー!マジ邪魔!マジ邪魔!」と本気で苛つ人は多いはず。なんかいつもいますよねヒステリーさん。ある意味極限状態に置かれた女性という意味ではリアルなんですが。雑魚大人もそうですが、助けた後に「ゾンビの中にいたほうがましだったぜ(byデッドライジング2)」とか言われた日にはソードでまっぷたつにしたくなるね!ほんとにね!
警察やSWATがなかなか撃たない、というのは言われてみて大笑い。たしかにそうだ。大抵一人は「頼りになるキャラ」って出てくるんですが、あんまり役に立たないんですよね。

まんまデッドライジングネタですね。
ほんとあのシーンは何度見てももうね。殺意しか芽生えないですね。判断力鈍るにもほどがあるだろう!
 
あるあるその2

感染者の保護者が一番めんどくさい、というのはすごく分かるけれどもここが葛藤のしどころ。自分がそっちの側(感染者の保護者)であることも多いので。ただ味方にいるとトラブルメーカーになるのも確か。ここが人間のエゴがむき出しになるドラマの発端なんですよねえ。ニヤニヤ。
エセリーダーも同じですね。いると頼りになるけど正義感ゆえにやらんでいいことしてだめになる。ところが自分がもしかしたらエセリーダーかもしれないと考えると一概に笑えない。
 
ゾンビネタの「あるある」は往々にして自分に降りかかってきます。
そこがゾンビ作品の面白いところ。結局「いざ逃げなければいけないとなったとき、しかも感染したら味方も敵になるという状態でなにを選択するか」という段階で、人間性がむき出しになるのを描いてくれるのがゾンビ作品のキモ。
 

●ゾンビの本当の恐ろしさは人間ですものね。●

ここで六号さんが、ベッキー並にゾンビに詳しいという妙な設定が出てきて吹きました。どうしたの六号さん!?

そして、かなり鋭いところを突いてくるのが面白い。
常識が曖昧になるのがゾンビ系パニック映画やゲームの面白いところ。
視野がどんどん狭くなって、もうどうすればいいか分からないところで出してくる「常識」は大抵アテにならないだなあこれが。思い切った手段のほうがいいのに余計なことになってしまって、まさに「裏目にでる」。
とはいえ、仲間がゾンビ化しそうだ、死にひんしている!というときに見捨てられるかというとこれがまた難しい。まずできない。
「ミイラ取りがミイラになる」じゃないですが「ゾンビ取りがゾンビになる」のはよくある話。
じゃあどうする?どうする?
「助けに行く」
「見捨てる」
選択肢は二つしか無い。少年漫画的には「助けに行く」かもしれませんが、果たしてそれがプラスになるかわかりませんよ?うふふ?
 
〈稲船敬二インタビューpart3〉ゾンビで描く人間ドラマ「デッドライジング2」(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース

稲船 ゾンビ映画は人間の醜さを描く映画じゃないですか。そこが好きですね。

つまりはこういうことですね。

六号さんが真理を言ってくれましたありがとう!
人間とはなんなのか、それをゾンビ映画から確かめよう、レッツゾンビ!
 

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で。
全然この話は本編(?)とは関係ないわけで。
ぱにぽに」の本当の恐ろしさは人間ですものね。
15巻は他にも来栖×芹沢のラブラブっぷりも含めててんこ盛りな内容で大満足でした。
しっかしフリーダムな漫画です。何が起きているのか考えたら負け。
 
で、ゾンビなんですがこの映画がやたら気になるんですが。
「巨乳ドラゴン 温泉ゾンビVSストリッパー5」公式ウェブサイト

だ、だめだ腹痛い。面白すぎる。

「血まみれスケバンチェンソー」の作家さん、といえばだいたい想像はつきますな。
ああー、いいなあ、ゾンビ実にいい。
ゾンビ役で映画に出たいです。