「楽園 Le Paradis」は温かいと同時に、ギンギンにソリッドだぜぇ。
「楽園」の5が発売になりましたな。
「楽園」は一応「恋愛系コミック最先端」をうたっており、実際もうそれはそれはニヤけるような、かつ生々しい恋愛を描いた作品てんこ盛りになっております。
「楽園 Le Paradis」がニヤニヤしすぎて頬が決壊する件:ヤマカム
こことか見るといかにニヤけられるかわかると思います。
が。
同時にびっくりするほどソリッドなネタの宝庫でもあります。
なんというか・・・「このネタ『楽園』だからできるよね」的な。
そこがもうね、好きで好きで。またそれぞれが面白いんだ。
ちょっと紹介します。
まず、今回から載ることになった平方イコルスンさんの作品。
平方さん、ぼくの友達です。
なので「さすがにヨイショするのもなー」と思ったんですが、実際に読んでみて、吹き出しました。リアルに。
まず前のページが日坂水柯先生のすごくよい、ニヤニヤ出来る話なんですよ。
見開きで「すきだよ」と確かめあい、抱き合って「……うん」。
たまらん!たまらんよ!!!
キュンキュンに後を引くよ!
その次のページが平方さんなんですが1こまめがこれ。
「まちがえた」じゃねえよ!!!!!!
あかん、もう1コマ目からどこか世界が吹っ飛んでしまってわけが分からん。
日坂水柯先生とこの順番に並べたの、わざとだろう!!!
あー面白い。
悔しいけど友人褒めまくりますよ。
なにがどうしてこうなるんだよ!(褒め言葉
平方さんは1P密度がものすごい作家さんで、4P×2なんですがとにかくこの本で異彩を放ちまくっています。
しかも全部手書き文字。そこが非常にいい。
言語センスが独特なんですよ。
「私の不徳がいたすところで・・・」
「軋轢を生じるわ」
どんな会話だ。
もうこの言葉の感覚ですっかりジャンキーになってしまって、平方さんのマンガ好きで仕方ないんです。
出てくるキャラみんな目付き悪いんですが、これがまためちゃくちゃかわいいんだなあ。
この人が何を出してくるか、想像すらできないので今後が楽しみでなりません。
ソリッドの極北といえばkashmir先生。今回から初参加。
kashmir先生といえば廃墟。密集住宅。
これでもかといわんばかりのkashmir世界! いいですねー。
ところがどっこい、ふと世界から近くに目を向けると。
えーと。
……えーと。
kashmir先生だね!
kashmir先生といえば「百合星人ナオコサン」「○本の住人」「デイドリームネイション」と三冊連続刊行されましたね。
それらと比べてもフリーダムにもほどがあるのが今回の「てるみな」なので(ある意味、昔サイトでアップしていたイラストに近い)ファンなら必見。
しかしこれはどう理解すればいいのかぼくにはわかりません。ただこの世界をひたすらに楽しめばいいのんか。
とにかく背景にあるもの一個一個を見ているだけで妙に中毒性がわいてくる不思議。
そしてこちらもいつもどおりの沙村広明先生。
女の子をいじめさせたら日本トップクラス。
女の子にいじめられても日本トップクラス。
まー見事なまでに恋愛関係ありません。
某問いかけをネタにしたショートショートですが、こういうコマが入るあたりが沙村先生らしいですね。
とんがりまくりです。
そしてそして。こちらもいつもどおりのあさりよしとお先生。
人工衛星解説マンガです。ここだけ切りだすと「いやあーいつものあさり先生のマンガ面白いなあ」なんですが、「楽園」の甘甘な雰囲気とかけ離れた理系っぷり。リュウとかでもまあいつもどおりですが、このブレのなさは見事。
そして面白いんだよなーホント。素晴らしいです。
是非あさり先生にはこの科学ロケット道を貫いていただきたい。
できれば「なつのロケット」の続編を。
僕の一生の宝ものみたいな本です。
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とまあそんなわけで、「楽園」甘甘でニヤニヤしつつ、時々激辛なネタも仕込まれていて、どんどん面白い雑誌になっていっているなあーという雰囲気がビンビンします。
この「ソリッド方面」をもうちょっと増やして、ニヤニヤチクリニヤニヤくらいのバランスにしていただけたら、個人的には嬉しいところです。
もちろんニヤニヤ方面も楽しみましたよ! 個人的にかずまこを先生と水谷フーカ先生、二宮ひかる先生が載っているので大満足ではあるのです。ハイ。