ヒロインが一言もしゃべらない4コマ! でもアニメ化(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース
エキサイトニュース書かせていただきました。
もちろん「しゃべらない子」といえば森田さんです。
●無口も定着してきました●
無口な女の子ってかわいいでしょ?何でだと思う?「森田さんは無口」 - たまごまごごはん
女子高生
森田真由(16)
人よりちょっぴり
無口です。
好きで無口な
訳ではありません。
一巻では、毎回最初の4コマでこういう解説が入っていました。
そうなんすよー。いわゆる「無口キャラ」ではなく、しゃべりたいけれどもしゃべるのが苦手で無口なだけなのです。
リンク先でも書いてますが、目に光がないのって大抵は心神喪失した場合に使われる記号的表現ですが、これをあえて「思慮深さ」に置き換えているのが非常に巧み。
さて。
3巻までくると、すっかり森田さんのまわりの人間関係も安定します。
最近の4コマのメジャーラインといいますか、特に時間はたっておらずループしているんだけど(季節はあるけど卒業はしない)人間関係は育っているという「らいかデイズ時空」または「みつどもえ時空」をこの作品も踏襲しています。
「サザエさん時空」とはちょっと違うのですよ。あれは人間関係は特に進化しないので。
萌え4コマだと年齢も成長もしますが、ファミリー4コマではこの形式増えつつあります。
そして森田さんの周りには、一巻の時よりも人が自然に集まるようになりました。
●しゃべらないことによる雄弁さ●
「森田さんは無口」のいいところは、何もしゃべらないのに(しゃべれないのに)森田さんの周りに人が集まるところだと思うんです。
いわゆる「無関心キャラ」ではない。会話の拒絶をしているわけじゃあない。
また「内気キャラ」とも違う。内気といえば内気なんだけど、照れ屋というのとちょっと違う。
相手のことを思いやりすぎて、どうすれば相手が喜ぶかを考えすぎるから、しゃべれない。極めて前向きな無口キャラです。
もちろんしゃべれるほうがいいんですけどね。
この点のバランス非常によく出来ています。親友の美樹がむちゃくちゃマシンガントークなキャラで、一人でがーーーーっと森田さんにしゃべります。それが欠点でもあるんですが、森田さんには必要な子ですよね。
そして「好き」「ありがとう」とはっきり言えます。
個人的には美樹めちゃくちゃ好きです。やはりしゃべるキャラって魅力的なんですよ、意思を伝えられるわけですから。
美樹はよく喋ります。
でも実はコミュニケーションにおける言葉の役割は二割程度だそうです。
あとは
スキンシップ
(おまけ漫画より)
美樹のいいところは言葉だけでなく行動も取れるところ。
こうして、無口な森田さんと真の友情を築いていきます。
森田さんは、最高級の聞き手です。
ミヒャエル・エンデのモモみたいな子です。
たくさんの人に愛されるけれども、別に雄弁な語り手ではない。
まさにこれを体現しているのが森田さん。
森田さんの周りに来るのは美樹だけではありません。
明るい子も、悩みのある子も、まじめな子も、森田さんはしゃべらないけれども確実に聞いてくれるし受け止めてくれると分かっているから近づいてきます。
まためちゃくちゃモテます。
しゃべらないことで勘違いされている部分もあるかもしれませんが、森田さんの人徳のなせる技の方が大きいです。
だってねー……ほんと森田さんの側にいたら、無理せずに自然に話せそうなんだもの。
森田さんだって話したいんです。
できれば色々助言したり、挨拶したりもしたい。でもできない。
できないけれども一生懸命そうしようとしているのは、十分伝えわるんだよ、とこのマンガは語ります。
「しゃべらないことで思いを伝える文化」って日本ならではかなーと思いますが、それを肯定する作品です。
美樹は欧米型のトーク&スキンシップの良さを肯定しているキャラ。
相手を思う優しさ故にしゃべらずそばにいる、というその気持こそが、一番雄弁だなあと本当に感じます。
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で、アニメのほうです。
付録DVDはパイロット版のような感じで12分程度かな?です。
割とぺったりした絵柄。ちょっと懐かしい感じのノリです。
で、しゃべらないヒロインがアニメってどんなかんじなのよ、と思ったんですが。
本当にしゃべんないな。
なるほど、これは違和感ある。あるけどかわいい。よくわかった!
あわせて脳内パニック中のマシンガン脳内トークは、流石花澤香菜さんという感じ。
個人的には美樹がもっとハイスピードトークでいいと思いました。そのほうが俺得。
DVD楽しみだなあ。
4コマの傑作がだいぶあちこちで揃ってきているので、どんどんアニメ化してほしいなあと願いたいところです。
が、4コマのアニメ化ってやっぱ冷静に考えると難しいすね。
「恋愛ラボ」あたりはドラマCDもでてますし、アニメ化カウントダウンしてもいいと思うのだけれども・・・。