たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

2010年 マンガ大賞ですか!?・超個人的チョイス編・

コミックナタリー - 「3月のライオン」マンガ大賞に輝く。被災者にイラストも
きましたねー!

75pt 羽海野チカ3月のライオン
55pt 森薫乙嫁語り
51pt 花沢健吾アイアムアヒーロー
50pt 久住昌之原作、水沢悦子作画「花のズボラ飯
47pt 水城せとな失恋ショコラティエ
42pt 上野顕太郎さよならもいわずに
41pt 諫山創進撃の巨人
38pt 堀尾省太刻刻
36pt 羅川真里茂ましろのおと
35pt 平野耕太ドリフターズ
35pt ヤマシタトモコドントクライ、ガール♥」
27pt 東村アキコ主に泣いてます
21pt 五十嵐大介「SARU」

概ね納得というか、「3月のライオン」のダントツっぷりがハンパではありません。
上位三つはどれが一位でもいいくらいですが、これは凄まじいとばしっぷり。
でも納得です。おめでとうございます!
 

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さて、マンガ大賞の基準は「2010年1月1日から12月31日の間に単行本が発売された作品のうち、最大巻数が8巻までのマンガ作品」だそうです。
マンガとしていい作品、というのは間違いなくあると思います。技術面、話題面、ストーリーの作り方などなど。
 
で、それは分かってはいても「それはそれとして俺はこれが好きだな!」というのも当然あるわけでして。
そんなわけで「オレ的マンガ大賞」を適当に付けてみます。
基準はマンガ大賞基準+「マンガ大賞に入ってない」+「ぼくがどのくらい好きかどうか」です。
つまり、適当です。
 

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高杉さん家のおべんとう 1 高杉さん家のおべんとう 2 (MFコミックス) 高杉さん家のおべんとう 3 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
12歳の少女にお弁当を作る よ「高杉さん家のおべんとう」
少女と一緒に、ごはん できた!「高杉さん家のおべんとう」2巻
今の自分の中では大フィーバー中。高杉さん家のおべんとう
久留里のかわいさが凶悪レベルなのでそこに惹かれているのは間違いないんですが、何がいいって「明日がある」ことを強調し続ける設定と物語性です。
「おべんとう」なのがいいんですよね。次の日がなくその日暮らしならありえない。
明日という日が二人の間に来ることを信じている、だけどおたがいコミュニケーション能力が欠如していて、必死にがんばっている。これを丁寧に描きながら、未だに下手くそなコミュニケーションを打破しようとする様がジンジンきます。
にしても久留里はかわいいです。どうすんだろ、高杉さんとくっつくのもありっちゃありだけど、それは巻数的に10巻以上先でもいいなあーってくらい「日常」を見たい作品。
 

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男爵校長 1 (アクションコミックス アクションコミックスもえよん) 男爵校長 2 (アクションコミックス アクションコミックスもえよん) 
男爵校長DS 1 (1) (アクションコミックス) 男爵校長DS 2 (アクションコミックス)
男爵校長High!(1) (アクションコミックス)
男爵校長」シリーズ。名前は違いますが通巻5巻です。
シュールでくだらないネタの連鎖をしながら、きちんと少女たちの人間関係が描かれているのが本当に秀逸。
ほんとやってること自体は「えっ、なにそれ」という無意味なことばかりなんです。おちているのかおちていないのか分からないネタも多数。これがOYSTER節。独特の間がツボに入る人にはドンピシャのはず。
といっても単なるギャグマンガではなく、そこに成長が描かれているのが最大のポイント。本当にどうでもいいことの中から、自分ってなんなんだろう?今なにしているんだろう?という手探りが見えてくる。それを意識させずに描いているのがすごいんだ。
DSになってから特に物語の展開がすごく、いくつかの謎を構えながらそれを開くように解決していきます。
現在はhighで3年生編。
女の子だらけものにしては珍しく、きちんと男女の恋愛も描いているのがいいのです。しかも少女の恋愛ってときめいたとか彼氏にしたいとかじゃなく、もっと曖昧で「これって好きってことなのかなんなのかよく分からない」とか「なんだか落ち着かなくて泣きそうになったりする」という繊細な部分もギャグまじりで描いている。
ものすごいバランスで描かれている、好きな人はドハマリする、そうでもない人はそうでもない、と、読む人を選ぶ作品だとは思いますが、個人的にはイチオシ。
 

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ハックス!(1) (アフタヌーンKC) ハックス!(2) (アフタヌーンKC)

ハックス!(3) (アフタヌーンKC) ハックス!(4) <完> (アフタヌーンKC)
ハックス!。昨年完結しました。
アニメを作るマンガ、というくくりではあるんですが、これほどまでに「アニメーションって面白い!」を徹底しながらも、できるかどうかという現実を突きつけてくる作品は貴重だと思います。
ヒロインのみよしの「すっごい!すっごい!」はほぼいい方向にみんなを向かわせるのですが、必ずしも成功するとは限らないことも描かれていました。そういう意味ではカタルシスはそこまででかくないです。
そこがいいんですよ。読んだあと青春の苦い部分がジワジワ来る。楽しかったけど100%とは行かない。
みよしというバリバリ前に進む主人公と、影に隠れるタイプのはたのさんのダブルヒロインという描き方も秀逸。
青春文化部部活ものとして楽しめますが、ちょっと一線を画した特殊な作品だと思います。
 

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夕焼けロケットペンシル 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ) 夕焼けロケットペンシル? (MFコミックス フラッパーシリーズ)
少女が頑張っても頑張ってもダメな現実もあるけど、頑張るんだ「夕焼けロケットペンシル」
「夕焼けロケットペンシル。二巻出たばかりでさらにハラハラします。
とにかくダメなオヤジ、出て行った母親。舞台は文具屋という「儲け」としては微妙なライン。その中で一生懸命働く女の子とか、泣いちゃうようもうその設定だけで。
といっても「泣き」を見せるのがメインなだけではなくうまーくクッションに包まれアレンジされているので、非常にこれが読みやすい。
キモになっているのがトーンを買いに来る漫画家の青年。ヒロインのサトミと彼の間に得も言われぬ感情が芽生えるか芽生えないかの寸止め状態なので、ニヤニヤしながら読むこともできるのです。サトミのほうはかなーりモヤモヤしてますねエヘヘ。
明るい歳の差ラブコメディとして読むもよし。人情譚として読むもよし。
一巻でキツかった大村さんが二巻でどうなるかは是非注目してほしいポイントの一つ。
 

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恋愛ラボ 1 (まんがタイムコミックス) 恋愛ラボ 2 (まんがタイムコミックス) 恋愛ラボ 3 (まんがタイムコミックス)
恋愛ラボ 4 (まんがタイムコミックス) 恋愛ラボ 5 (まんがタイムコミックス)
「恋愛ラボ」のエノのかわいさに、恋をしました。
「恋愛ラボ」二巻のエノのかわいさに、さらに恋が深まりました。
「恋愛ラボ」三巻のエノの素直さに、みるみる恋が深まりました。
「恋愛ラボ」四巻のエノの裏表のなさに、じんわりと恋が深まりました。
「恋愛ラボ」五巻のエノの妹っぷりに、ガツンと恋が深まりました。
恋愛ラボもうウチのサイトではしつこいくらい紹介しているので詳しくは上のリンク・・・を見てもあんまり内容については書いてませんが。エノの話しかしてません。
女子中学生の、恋愛よりも複雑な友情を描いたいい作品だと思います。ぼくみたいな萌えオタだけじゃなくて、万人に読んでもらいたいなーと心底感じる良作。子供たちに読ませたい作品です。
 
みそララ 1 (まんがタイムコミックス) みそララ 2 (まんがタイムコミックス)
みそララ 3 (まんがタイムコミックス) みそララ 4 (まんがタイムコミックス)
大人に読んでもらいたいのはこちらのみそララの方。
デザイナー・ライターの仕事を描いたコメディなんですが、コメディタッチであるがゆえにシビアな現実も描きこまれているという見事な作品。
正直これガチでシビアにやられたら読んでいて心死んじゃうくらい重いです。本当にありそうな上に、失敗やミスや理不尽が必ずしもハッピーに解決されないというね。
でもそれでも、4巻表紙にあるように笑いたくなる最高に気持ちいい作品です。
仕事疲れのあとに読むとダメージもでかいですが、一緒になってわんわん泣いてすっきりするのもありかもしれません。
 

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少女素数 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 少女素数 (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
「少女素数
極めて文学的な作品……って表現でいいのか迷いますが、作者が「少女ってなんなんだろう?」を追求した作品。そのため評価は分かれると思いますが、個人的にマンガでそこに挑んだこと、自分のイメージにメスを入れながら表現していることを激しく支持したいです。
「少女」を描くのは昔からマンガのテーマの一つですが、ここまで真っ向から挑んでいるのは非常に貴重。
現時点でどういう風に物語が展開するか見えませんが、少女を解体して組み立てる作業をしかと見守りたいです。
 

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木造迷宮 (リュウコミックス) 木造迷宮2 (リュウコミックス) 木造迷宮 3(もくぞうめいきゅうスリー) (リュウコミックス)
木造迷宮 4 (リュウコミックス) 木造迷宮 5(リュウコミックス)
木造迷宮
徹底して「日本の家屋」と「女中」描写に全てを注ぎ込んだ姿勢に大拍手。
物語的な大きな展開(例・過去の話とか)もあるんですが、「何も無い旦那さんと女中さんの生活」のスローライフが最大の魅力。
スローなのは他のキャラの生活と対比すると見えてくるんですが、「ああ、人間ってこのくらいのペースでも十分どころじゃないくらい幸せじゃないの」と思える素晴らしい作品。
これは「萌え」カテゴリに入れられる作品だとも思いますが、同時に万人に見てもらってホッとしてもらいたい素敵な作品だと思うのです。
 

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惡の華(1) (少年マガジンKC) 惡の華(2) (少年マガジンコミックス) 惡の華(3) (少年マガジンコミックス)
そのまま突っ走るか、平穏に戻るか。分水嶺で止まってしまった人のための「惡の華」3巻
好きな女の子の体操着を盗むという悪。 マンガ『惡の華』の中学生悶々パワー(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース
惡の華。別マガは面白い作品揃ってますが、個人的にはダントツでこれ。
鬱屈してかっこいいことしようとして、ボードレールにおぼれるとか身に覚えがありすぎて悶絶死しそうです。
中学生のドロッドロの部分を少年誌でやっていることをとにかく高く評価したいのですが、こういうのって同時に解決策無いのも分かっているから面白い。エキセントリック少女と清楚なヒロインに囲まれた主人公は幸せそうに見えて、実は自分があわせかがみ地獄に陥って「右を向いても左を向いても情けない自分」という有様。
精神的にまいってるときに読むとどん底まで落ち込みそうなあたりもたまりません。
大好きな作品なので続きが楽しみです。
 

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ミル 1 (ビッグコミックス)
 ミル 2 (ビッグコミックス)
「ミル」
ネコ少女と暮らす、幸せな生活……かな?「ミル」
思い出ってさみしいけれどね。「ミル」二巻
読んだあとあまりに興奮して友達に買わせまくった記憶があります。でも後悔してない、そのくらいいい作品。
何十年もいきてきたおばあちゃん化猫が高校生くらいの少女になる話ですが、萌えとかじゃないです。そこにあるのは自分とネコとの間に生まれた大切な絆と、記憶。
・・・とはいえめっちゃかわいいのは事実。おばあちゃんってかわいいんですよ。言動が。それを少女にやらせるとかね!負けるね!
擬人化とか苦手な人の目からウロコぼろぼろ落とさせる作品なので是非。
 

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花もて語れ 1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
朗読がマンガになるってどういうこと? イメージの爆弾『花もて語れ』(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース
声になった言葉が、無限大のイメージを相手に伝えるんだ!「花もて語れ」1巻
「花もて語れ」。朗読の面白さを叩きつけたね!
以前もちらっと書いたのですが、朗読は自分も好きでコソコソと朗読放送してコソコソと切ったりしてるんですが、これ読んでまた火がつきました。
イメージなんですよようするに。この前の「空色動画」の時もそうでしたが、とにかく人のイメージは何にも負けない!
それを眼前に、音のならない、絵の動かない媒体で描き上げてくれた。片山ユキヲ先生すごいです。
朗読の迫力を是非味わってほしい逸品。マンガってこんな表現もできるんだという衝撃作品でもあります。

 

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きりがないのでこのくらいで。
他にも「ロボット残党兵」「戦国妖狐」「友達100人できるかな」「カテゴリテリトリ」「ハレルヤオーバードライブ」「ばらかもん」など大好きな作品は山ほどありますが、とりあえず自分内上位作品はこんなかんじ。
らいか・デイズ」「よつばと!」「放浪息子」「こどものじかん」が8を超えたので入れられないのが無念。「ミミア姫」は連載が09年終わりなので迷ってとりあえず除外。
好き、だけでいえば「ちとせげっちゅ!」「けいおん!」「キルミーベイベー」などなどきりがないんですが、今回はこんなところで。
点数とか順位とか付けるの苦手なので(全部好きなんだもん)、同率一位と致します。
 

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しかし8巻以内しばりの「マンガ大賞」っていろいろな人の個性でそうで面白そうですね。
どうしても「全部のマンガ」になると、ワンピースみたいな巨人に勝てない感じが出てしまいますし。
あと、これのエロ漫画版見たいです。