たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

女子力とかそういうのはどこかに忘れてきました「明日からがんばる」

明日からがんばる!1 (電撃コミックス EX 150-1)

 
表紙買い余裕でした。
だってさ、はにわルックですよ!?
ぼくがはにわルックに弱いとしっての所業か! つうかスカート履いてる意味無いじゃん!
(注・はにわルックとは・・・スカートの下にズボンを履くスタイル。はにわに似ているから、そのまんま)
 
はにわルックといえば女子高生ですが、このジャージっ子みかげは高卒の女子大生。履いているのは中学のジャージという女子力のなさ。
女子力なんて言葉に意味はないよ、ないけどもさ。なさすぎだろ。
うわーやべー、絶対これ好きだわーと思って買ったら、案の定大好きのツボにはまったので紹介します。
 

●女子力は絶滅しました。●

ジャージの方が、漫画家志望のみかげ。メガネの子はまともな(?)性格のきみちゃん。
ぶっちゃけこのマンガ二人しか出てきません。
すごい徹底っぷりです。背景に人はいても、キャラクターらしいキャラはこの二人。
そうです。世界がめちゃくちゃ狭いのです。
 
だけど狭い世界ってさいっこうに心地いいんですよね。
モラトリアムですらない。つか夫婦なんじゃないの状態ですが、そうでもないあたりの絶妙なバランス。
この二人がのらりくらりと暮らす様子が描かれたマンガなんですが、「ゆるふわ系」というには生々しい。ゴミの回とか、あるあるすぎてゲーってなります。
ただね、だめな女の子好きって多いと思うんですよ。
ソースはぼく。
みかげが特にバカの子(notアホの子)なので、とにかく楽しい。
ちなみにバカの子とは、裏表なく暴走して場をかきまわすタイプのナチュラルハイさんです。
 
で、きみちゃんは割とオシャレに気を使ったりしてかわいらしいんですまだ。
しかしみかげは、出かける時も適当、部屋では常に中学生ジャージというだらしなさ。
うーん! いいね!
みかげの女子力の無さはハンパじゃありません。まあ女子力どころか男子力もないというか根本的に人間力に欠けている感じがします。
このシーンとかツボですね。

あー、やるやる。
だがうら若き乙女がやるのは・・・やるのは・・・いいね!
一番いいツッコミは「子供か!」かもしれません。
まったくもって子どもです。
 
二人は一緒に暮らしているわけですが(6年の付き合いなので、幼なじみというほどでもない)、どんな関係かはあんまり明確には描かれていません。
仲良し、くらいでしょうか。でも仲良しってほど仲良しでもない。
このコマが分かりやすいと思います。

日常からこんなかんじ。きちっとしたきみちゃん、傍若無人なみかげ。
きみちゃんがキレるなりなんなりして、オチ、というパターンがとても水戸黄門で心地良いです。
とはいえども、その紋切り型安心パターンの中に、二人の関係が織り込まれているからこの作品すごいだなー。
 

●みかげ!きみちゃん!二人は仲良し!●

正直みかげのウザかわいさときたら、一緒に住むには迷惑なレベルです。
ところがきみちゃんがみかげを捨てきらないところには一つポイントがあるんですね。
みかげがもうね、めちゃくちゃ素直なんですよ。
素直故に幼いんですが、それも含めてかわいいのなんの。
 
たとえばきみちゃんとみかげが大げんかをしたことがあります。
そりゃ一緒に住んでいたら喧嘩もしますよね。
ところがその後のこの行動。

これ素なんだぜ
やべえ・・・みかげかわいい。
こりゃー、離れられないわけだわ。
 
まーぶっちゃけていってしまえば。
きみちゃん→真面目だけど非常に損をする性格。要領が悪いけど計画的。
みかげ→不真面目で適当だけど世渡り上手。きみちゃん大好き。
なのです。
テストの点数でも不真面目なみかげのほうがよかったりします。パソコンもみかげのほうが使いこなせたりします。
世の中って理不尽。でもわかる。きみちゃんのそこがかわいい。
現時点では、一人ずつがサクっと放り出されたら、多分だめだろうなーという感じ。二人で一人です。
依存はしてないんですよね。すっごいさばさばしてます。
たまたま足りないピースをお互いが埋めあっているので「まあ、じゃあ一緒にいる?」という軽さです。
じゃあ「百合」かというと見方によると思います。多分ちょっと違うけどそう見えなくもない。
なんとも不思議だけど、その不器用さとだらしなさが生々しくて楽しい、「ちょっとダメな女の子同士」を見たい人にはもってこいな作品なのです。

第一話のシーン。一番この作品を表すシーンかもしれません。
密着はしてない、ダンボールごし。でも一緒にいたらなんかちょっといい。
今日がんばるのもいい。
でも、もし信頼できる仲間がいるなら「明日から」でもいいんじゃないかな。
 

ちなみに、きみちゃんの秘密の趣味がまた面白いのでそのへんも必見。