たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

クイズはスポーツ……だけどそれよりクイズやる女の子がかわいいのです。「ナナマルサンバツ」

 
サマーウォーズ」のコミカライズをされていた杉基イクラ先生の新作は、クイズマンガでした。
・・・と、過去の栄光を話題の切り口にするのってあんまりよくない気もするんですが、この作品に関してはそれを言っておいたほうがいい気がします。
なぜならオリジナルのこの作品、コミック版「サマーウォーズ」の熱さがそのまま継承された上でパワーアップしているからです。
サマーウォーズでチャレンジした事をそのまま吸収して自分のものにした!という感覚があります。お見事。
 

●ニューヨークに行きたいかー!●

クイズって基本ゲームなんですが、「競技クイズ」の熱さはかなり周知の事実だと思います。スポーツの熱血ノリです。
昔超有名クイズ番組で「知力・体力・時の運」とクイズを称していましたが、まさにそのとおり。この作品で描かれる競技クイズは「知力」(知識量・押しのタイミングを図る技術・ベタ問題を丸暗記すること)「体力」(どっちかというと集中力)「時の運」(問題に対して答える度胸と、引きの強さ)で溢れかえっています。
実際の競技クイズをやったことがないのですが、競技クイズ経験者はすごい「あーわかる!」となるんじゃないかと思います。
だって、これ読んだらクイズやりたくなりましたもん。
簡単に体験できるところだと「マジックアカデミー」なんかがあると思いますが、あれも大会になるとみんなガチで真剣なのよね。クイズ問題全部ノートにメモしたり、いかにはやく解答にタッチするかで、見ていて圧倒されます。それがましてやガチの早押しクイズとなると、そりゃー燃えますわ。
一番最初に「へぇー」と思ったのは、早押しボタンの構造。

標準機ってこんななのね。ポップンミュージックのボタンみたいのを想像していました。
といっても大会専用機があるわけじゃなく、機能さえ同じなら問題がない様子。
早押しクイズ - Wikipedia

早押しボタンはその形状によってでべそ型、キノコ型などに分類されるが、その機能は基本的に変わらない。全ての解答者のボタンは電気的につながっており、どのボタンが最も早く押されたか瞬時に判断できるようになっている。

ここに命をかけるわけですから、機械の精度は大事ですよネ。
 
このwikiにもありますが、早押しクイズにはさまざまな戦術があります。
とはいえども、文字で書かれてもイマイチピンとこない。そこを!マンガにしたのがこの作品です。
「ベタ問」とか「チャージ」とか、頭でわかっていても現場の雰囲気は分かりません。
実際絵柄を目の前にすると「そういうことなのか・・・」と緊張感がじわじわ伝わってくるから面白い。
 

●クイズやる女の子はかわいい●

クイズの熱血さが売りなのはもちろんですが、先程も書いたように「サマーウォーズからの継承」の最大の部分はゲームに挑む女の子はかわいいという部分です。
主人公の越山識は眼鏡の冴えない男子高校生。便所飯ならぬ「図書室隅っこ飯」をやっちゃう、友達もいない子です。アイタタタ。
ところがそこに燦然と現れるクラスの美少女深見真理。そして同時に手渡されるクレイジーなくらいのクイズがびっちり書かれた勧誘用紙。
よもやこの二つが自分の青春にかかわることになろうとは思うまい・・・いやまあ思わないですよね。
思わないけれども、これこそまさに「時の運」を自力で引き寄せたにほかなりません。
だってさー。

惚れるよね!
あんたが稲妻だよ!
深見さんは「競技クイズ」の基礎基本が出来ている、クイズ好き。いかにボタンを押すか、どれだけ早く挑めるかにおいては超一流です。
越山くんは反射神経的な早押しは全然なっていません。簡単な問題だと負けまくりです。しかし黙々と読書をし続けてきた結果身についている強烈な知識量が武器です。
深見さんは越山くんのそこに惹かれて、一緒にクイズ研究会に入ることになるわけです。今まで全く役に立つなんて思っていなかった知識量がこんなところで! それがクイズの醍醐味。
 
にしてもやっぱり・・・。
深見さんかわいいよなあ・・・。
どんなものでも「打ち込む少女」はかわいいんですが、クイズに全精神を集中するこの真剣さには惚れ込みますよ。
加えて、自覚してかしていないのかわかりませんが、彼女の無防備さときたら!

思春期男子にこれはダイナマイトなハニー!
まあ深見さんはクイズバカなので、まったくこのへん自覚ありません。そこがいいんだなー。
あくまでもこの作品は「クイズへの熱血」メインで描かれているので、深見さんのかわいさは付加的なものです。しかし主人公の立場からみて、真剣に打ち込むヒロインのかわいらしさが強烈な原動力になっているのは事実。クイズ自体は彼女がいなくても好きになったとは思いますが、彼女がいたからクイズに惹かれたのです。
ぼくも越山くんの立場なら……彼女と青春過ごしたくなるわー。
こんな高校生活すごしたかったなー、とリビドーが先走りますが、次第に「クイズやりたい・・・」にシフトさせる描写は見事。今後がますます楽しみな作品です。
是非とも全国大会とかやってほしいですね……戦ってなんぼ!
恋愛要素も期待したいけどもさ!