たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

「ばのてん!」のどうしようもないウザさから生まれる関係が心地よいのですよ。

こんにちは、ウザカワハンターたまごまごです。
最近は意図的に「このキャラうざいです!」ってのが売りなキャラ増えておいしいですね。
で、「ばのてん!」好きなんですよ。
「その場のテンション」という割に常にアッパーです。
3巻やっと読めたのですが、相変わらず酷かったですね(褒めてます)
すっごい簡単に説明すると、「ばのてん!」は生徒会の役員3人メインに描いたコメディです。
しかしこうかくとほんとゆるフワ系っぽいのに、やってることが超ソリッド。
なにがヤバいかって、主人公の千夏が手に負えないくらいウザい。
生徒会の会計をやっている一年生(下級生)なんですが、彼女の傍若無人っぷりは半端じゃないです。
戦闘力で例えるならば、「WORKING!!」の山田(仮)が1だとしたら、千夏は「3山田(仮)」くらいあくどい。
(例・「咲-saki-」の池田は「1山田(仮)」。「あずまんが大王」のともちゃんは「1.5山田(仮)」)
なんというのでしょう、いわゆるバカキャラとかと違って、意図的にいたずらをして迷惑をかけようと楽しんでいるんです。
人のもの勝手に食べた上に、他の人のせいにするとか余裕でやる子です。

会話がいちいち人を小馬鹿にしているのも特徴的。
面白いのが、基本常時こんな感じなので、生徒会の仲間はもちろんクラスメイトも先生も全員がバカ扱いしているというところでしょうか。
割とそのへん容赦無いんですが、千夏の行動が基本的に容赦なさすぎるので帳消しです。
 
個人的に「こえー」と思ったのがここ。3巻です。

イタズラ自白コーナー。
何かって言うと風邪をひいているときはみんな優しくしてくれるから、普段言えなかった酷いいたずらを暴露しますという、超自己中心的なコーナーです。
「歩くいたずらマシーン」とでもいう感じの彼女なんですが、いたずらの度を基本的にいつも越しています。
このイタズラ自白コーナーの心臓バクバク度尋常じゃないですよ・・・。
・実際に行動し、・迷惑をかけ、・悪びれない。
三拍子揃っています。読めば一発でわかります。これは「ウザカワっぽいジャンルかな?」じゃなくて「ウザカワキャラ」として作られているのですよ、彼女。
悪びれないのは、自分の行動がみんなを笑わせていると思っているから。残念ながらみんな迷惑しています。自分でも「うざいよね」って言ってますがあんまり悪びれていません。
イイネ!
 
えっ、「かわいい」が足りないって?

ほらかわいい!
あ、彼女は左にくるくる巻きアホ毛があるのが特徴です。
ちいちゃくてすっげえよく動くので、見ていてまるで動物のよう。
ただしわんころがじゃれていたずらするのと違い、悪意をもって「困らせてやれウェヒヒ」って感じなのでそこが問題ですが、見た目ってずるい。かわいいは正義
まあとはいえこのシーン、授業を聞いていないのを先生に叱られた時に寂しそうなふりをして逃げ切った顔なので、全然いい顔じゃないんですけどね。
いやあ。こざかしいわこの小娘!
 
まあとはいえ、このマンガが面白いのは、その分きっちり千夏がひどい目にあっているからで。
思いっきりテンションもポジションもあげた状態から、激しく落下していく。そこが楽しい。
特にもう一人の主人公、伊達蓮寺(副会長二年生・見た目は女だけど男)が空手の技を駆使して全力でツッコミを入れるから「どうせ千夏ひどい目あうぜ!」て背中かきながら見られます。
そう、どうせあうんです。悪いことは栄えない。

えっ、ちょっとその、やりすぎ。
この装置を動作ったのかとかそういうのはこの際どうでもいいです。
このくらいに雑な扱いは受けています。
 
いやあ、自分は「それでも懲りないし一緒にいる」っていう関係がすっごく好きなんですよ、「ばのてん!」。
千夏なんてホント他の漫画の中にほうりこんだらまずハブられるキャラだと思いますが、作品の中ではそれ相応の罰を受けつつ、なんだかんだでみんなと仲良くしている。この状況がなんかほんわかするんです。
あとやっぱり・・・かわいいんですよ。
すっげえよく動いて、真顔で嘘ついて、自分からばらしてめたんめたんにやられて。

これは「ばのてん!-summer days-」より。よく動く千夏のシーン。
多分このマンガの「動」の部分の7割は千夏です。
彼女はちょろまか動いてチャチャ入れてくるので本当に迷惑なんですが、彼女が止まってしまったらものすごく寂しくなるなあ、と感じてなりません。
ようするにぼくの中での「ばのてん!」は、関係性萌え作品です。
正直本当に千夏はウザイ事が多い。多いけど、彼女の笑顔が見たい。みんな仲良くしていてほしい。
よくできてるなあ。
 
まあそれでも千夏の毒っけは相当に濃いので、それを薄めるような対極の菩薩のようなキャラが、会長の眠花・キュニョー。巨乳です。フランス人とのハーフです。巨乳です。

マイペースですぐ寝ますが、とにかく優しくてすぐ信じます。巨乳です。
主に千夏のいたずらのターゲットになっていますが、いわば「ハルヒ」のみくるちゃんの、さらにふくよかでおっとりしていて許容量でかい感じです。巨乳です。
彼女の存在と、彼女を蓮寺が好きだという事実がいい具合に暴れ千夏のクッションになっています。巨乳です。
 
あと、眠花の妹の吹花が死ぬほどかわいい。

蓮寺のことを好きな、けなげで、ちょっと気が強い、しっかり者の中学生です。
ツンデレってほどツンデレでもない、よくできた娘さんです。超かわいいです。
やばいです。
彼女が現時点で完全片思いしかも片思いの相手は姉(巨乳)のことが好き、というきっつい状態なのに、けなげに蓮寺を慕う様子、こうやって理解している様子、金髪碧眼ロリ体型。
素晴らしいキャラです、完全無欠です。
 
3巻になってまた個性的というか濃すぎるキャラが増えましたが、割と千夏と比べて常識人が多い気がします。
「常識人に囲まれることで千夏のひどさが浮き彫りになって面白い」というのがひとつ。
そして「千夏のひどさによって常識人な子達が可愛らしく見える」というのがひとつ。
上のコマなんてまさにそうですね。
相互効果で非常に良いバランス保ってます。
 
そんなわけで「ばのてん!」大好きです。
どのキャラが好きか、って言われたら千夏か吹花なんですが、「この許容される世界全体が好き」という方が近いかもしれません。
楽しいなあ。
ばのてん! 1 (ガンガンコミックス) ばのてん! 2 (ガンガンコミックス)
ばのてん!(3) (ガンガンコミックス) ばのてん! SUMMER DAYS 1 (ガンガンコミックスONLINE)
「ばのてん!」自体は3巻まで(続刊)で、「summer days」は外伝的ですがほとんど普段とやってること変わりません、夏ってだけですし、本編と話リンクしてるので同じだと思っていいです。
しかし「ばのてん!」「男子高校生の日常」「学校のせんせい」「プラスチック姉さん」などなど、ガンガン系列ギャグ濃くていいのそろってるなあ・・・。