たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

ただ僕は「ギャル」の持つ何かにとても憧れていて

おしえて!ギャル子ちゃん」は最高にいい漫画ですねえ。
一つ疑問が用意されて、毎回それに対してギャル子・オタ子・お嬢の三人を中心に答えていく、という形式のマンガ。
ほとんど下ネタです。
 
まあそれは形式なので置いといて。
なにがいいって、ギャル子ちゃんね。
純真純朴、彼氏なし処女。とても真面目でちょっとマイペース。
見た目はギャル。超ギャル。おっぱい大きい。なので「男遊びしてるんだろうな」と勘違いされることもある。
そんなことはない。彼女は映画が好きで、外人さんの華やかさに憧れて、ギャルに行き着いただけ。
将来の夢は、ステキなお母さん。
 

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ギャル子ちゃんのレビュー記事はどっかにアップすると思うので、ちょっと後回しで。
 
このマンガがいいなーと思うのは、オタクとギャルを融解させていることです。
アダ名として「ギャル子」「オタ子」と呼んではいるけど、なんてことはない、ただの友達。別に差別ではない。
スクールカースト的には、別チームですよ。ギャル、お嬢様、オタク。
これをあえて自然に混ぜているのがいい。
 

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ギャル・ヤンキーって、オタクの天敵だった気がします、昔は。
昔ってホント昔。「下妻物語」より前。
オタク・サブカル・ヤンキーの間には壁があった。
 
今はほとんどない。
もちろん、あるにはあります。マンガの中で、テンプレなギャルキャラを見て「苦手だー」みたいなのは多い。記号化ですね。
 

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記号化していった結果、「ギャルとかヤンキーってかわいくない?」となっていったケース。
最も顕著なのは『SKET DANCE』だと思います。
あのマンガに出てくるヤンキー少女たちのかわいさたるや。いきいきのびのびのびしています。
十二分に「萌え」対象です。メインヒロインですし。
 

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すごかったのは、「アイドルマスターシンデレラガールズ」の、城ヶ崎姉妹。
アイドルマスター シンデレラガールズ 城ヶ崎美嘉 カリスマギャルver. (1/8スケール PVC製塗装済み完成品)
WF2013夏 ワンフェス2013夏 ワンダーフェスティバル2013夏限定 figma アイドルマスター シンデレラガールズ 城ヶ崎莉嘉
ギャルゲーのヒロインに、「ギャル」って、割りとタブーだったと思うんです。
ちょいチャラいとか、ふわふわしてるとか、そういう子はいたけど、メイクばりっとしてるガチギャル。
シンデレラガールズ」は、「人数が最初から百人以上いるからいいだろ」的な勢いで、ギャルの姉妹を初期から投入。
これ、キャラ作った人の先見の明は素晴らしかった。
 
ギャル苦手なオタクはまだまだ多いと思います。
でもギャル大好きなオタクは絶対いる。理由は多々あれ。
 
その土壌の中に、現れたギャル。しかも姉妹
ルックスはドギャルで、中身はピュアというキャラクター像を見事に作り、杏と並ぶ人気キャラとして、ゲームの広告塔になりました。
すごいよね。ニートとギャルが広告塔のゲーム。
 

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マンガ「女子高生 Girls-high」がすごい好きです。今は「LIVE」と並行でセカンドシーズン連載中。
ここに描かれている女子高生像は、00年代。今じゃないです。
だからルーズソックスとか出てくる。
 
連載開始は2001年。
この作品のメインキャラ集団、通称バカ軍団は、ノーボーダーな集団でした。
主人公の高橋絵里子は学年トップクラスの真面目(?)な子ですし、一方小川育恵は不思議ちゃんチーム。
そしてギャルゾーン。
このギャルゾーンにも微妙な差を持たせています。
 
一人は姫路京子。高校デビューのバリバリのギャルです。
非処女。惚れっぽすぎて、異性関係はぺらっぺら。(本人はいつも本気なのよ)
バカ軍団と仲良しでありつつ、ギャルグループにも入っています。
 
一方、そこそこギャルっぽいなり、なんだけど中身はギャルじゃないのが、鈴木由真。
アニメのエンディングでパラパラを踊る程度にはギャルです。
00年代頭って、「みんなと同じことをする」がゆえにギャルっぽくなっていた、あの感じ。
運動神経がいいので、どっちかというと運動部チームと仲良し。
 
姫路と鈴木のこの境界線が、とてもでかかった。
今高校生の子が見て、この感覚わかるだろうか?
(由真が好きすぎて仕方なかったぼくです)
 

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黒ギャルとオタクが宅飲みしたら意外と相性が良かったことが判明 | CHINTAI情報局
これは現実の方の話。
どちらも大人でおもいやりを持てる人間だったから、というのは大いにあると思います。
でもこれな。

みるくすさん「いや、ウチらも最初怖かったですよ。秋葉原とかアウェイだし。駅で待ち合わせしてたら『なんだよ。渋谷行けよ』みたいな声が聞こえてきましたし」
 
poji「それはひどい」
 
ゴトウ「結局、オタクもギャルも偏見に悩まされてるっていうことでは同じなのかも知れませんね。僕らも人に迷惑かけてるわけじゃないのに、キモいとかいわれるし」
 
みるくすさん「そうなんですよ。ウチらもこういう格好が好きだからやってるだけなのに、『チャラそう』とかいわれるし。清楚系みたいな人でも中身がひどい人いっぱいいますもん。『すっぴん』とかいって自撮り写真載せてるくせにカラコンつけてるし! 許せない!」

何かが好きで、はみ出す時、苦痛を伴う。
それでも続けるのは、好きでやっているからだ。
どんなものでもね。
 

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融解するオタク・サブカル・ヤンキー  ファスト風土適応論
熊代 亨
花伝社
売り上げランキング: 168,154
今これ読んでます。面白い。
 
「これ一筋!」というプライドみたいなものはない。
いいところをあれこれつまんでいって、「オタク」「ヤンキー」「ギャル」「サブカル」みたいな枠にはまらず、イキイキと、のびのびと生きている。
理想的だと思いますよ。
 
うらやましい、そうありたい、と願いながらも、多分ぼくはそうはなれない。
 
本当はそう望んでないくせに。
 
逸脱してサブカルし続ける勇気をぼくにください - たまごまごごはん
 

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オタクとかギャルとかの言葉に意味がなくなった現在。
グラデーションのようになっていて、その端っこで楽しんだり苦しんだりしている人は、いる。
だからこそ、「ギャル」という存在に「オタク」が惹かれるのは、必然だった気がします。どちらも端っこで、自分の好きなモノを謳歌しようと生きているのだもの。
 
先程は「ギャル萌え」の話を書きました。
でも「ギャルへのあこがれ」なんじゃないかなって。
自由奔放(そうに見える)に青春を謳歌し、ちょっと逸脱し、のびのび生きている。彼女たちの生命力への憧憬を感じます。ぼくは。
 

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ぼく、鍛えてる女の子すごい好きです(二次元も現実も)。
それと同じかも?
「生きている」感じが好きなんだよ。
 
 
終わり。