たまごまごごはん

たまごまごのたまごなひとことメモ

履修漏れ騒ぎの裏にいるモノノケ。

「学校ふざけるな」「最悪。補習は出席しない」 受験生ら、怒り
西武学園「オーストラリアへの修学旅行参加で"世界史B"を履修済み」…県学事課「無理がある」(痛いニュース)
ニュースで話題の未履修問題。なんというか迷走しすぎててだんだんおかしなことになってきました。物理的にどうがんばっても履修できない学校もあると聞き、いやはやなんだかな生徒もかわいそうだなあ、と思ってたんですが、一部の学校は「親・生徒から要望があって履修しないことにした」という話もあり、一概に大変だネ☆なんて言ってられないっつーのほんとにもう。「受験対策にならないからと説明して了承を得た」と言ってまるまる社会をカットした学校もあるとのことで、さすがにそれはなんだかなあ、おい、と思っちゃいますヨ。
具体的には「世界史をやらないで地理+日本史」という学校が多いみたいですね。確かにこの2科目、受験向きだワ。
まあよくわからんですが、とりあえず言えることは「世界史などのような大事なことを知らずに社会に出て行く子供たち」がかわいそうだということ。
 
"必修科目逃れ"wiki - 高校リスト白い戯言より)
とはいえ、だいーぶ前からなあなあで必修科目逃れをしている学校があるのは知ってる人も多いと思うので、今回の騒動が「うわあ寝耳に水だぜ!」っていう人はあんまり多くないはず。自分の卒業した学校はこの中にはないですが、教科書だけ買ってやらなかった教科あったなあ…なんて思い出しちゃいます。
とはいえ一部の高校を除けば、何も知らずに勉強してた受験生にしてみれば、これから世界史とか物理的に不可能でパニックになるのも仕方ないかもしれません。ヤッチャッタなのは学校側のカリキュラム組んでる人たち、というか連帯責任?地方によっては教育委員会やらも絡むかもしれないのでよくわかりません。
んで、なんか釈然としないままここ数日テレビやニュース見てたんですが、とうとうやっちゃいましたネ。
 

  • 自殺する校長、追い詰める鵺

「必修逃れ」騒動の怪(反戦な家づくり)

「必修逃れ」を苦か、茨城・佐竹高校長が首つり自殺
 
 30日午後4時5分ごろ、茨城県大子町左貫の山林で、必修逃れが判明した県立佐竹高校の高久裕一郎校長が首をつって死んでいるのを、捜していた大子署員が発見した。
 近くに「先に行きます」などと書かれた遺書が落ちていたことから、同署は自殺とみて調べている。
(中略)
 高久校長は県立大子二高の校長を務めた後、今年4月、同校に着任。県教委によると、高校の各年度の教育課程は前年11月に作成されるため、高久校長は佐竹高のカリキュラムの作成にはかかわっていないが、教員に対しては「管理職である我々が責任を持って対応する」と話していた。

あああ><
とうとう人死にが出てしまった・・・。
ん?なんかこれを聞くととある事件を思い出すなあ?なんだったかなあ・・・あ、あれだ、日の丸・君が代事件で追いやられた校長の事件だ。
日本教職員組合wiki
管理職の自殺問題についても詳しく書かれています。
今も日の丸・君が代問題は教育現場での地雷で、常にピリピリと対立関係です(学校によるけど)。3,4月に胃をいためる校長たちは多いのではないでしょうか。
はて、「いやあ、巻き込まれちゃってかわいそうに」と今回の事件も素で思うんですが、なんか日の丸問題のときと毛色が違います。あれ?カリキュラムって校長作らないよね?どういうことだろう。

これまでも多くの命が散っていったのに,なぜ今になって大騒ぎするのか,と言えば,教育基本法をワヤにするためには,日教組の口を封じる必要があるからだ。
同じ観点で「必修逃れ」の大騒ぎを見ると,虐めと全く同じ理由で,教師を社会的に貶めようという狙いと,世界史を必修からはずそうという狙いがうかがえる。
反戦な家づくり)

ちょっとややこしいとこなので、自分も明確な答えはわかりません。これも仮定の話ですね。
今まであいまいにしていた履修漏れ問題、このタイミングで出てきて世間が「学校はほんとにもう」「履修科目やってない学校最低!」となっているのは、確かに政府側の放り投げた焼夷弾が燃え始めた様にも見えます。狙いどおり!という感じですかネ。

  • 教員組合に棲む鵺。

はて、組合は組合でまた安倍内閣を目の敵にしているようです。
◆日教組公式サイトの風刺漫画が酷い(From dusk till dawn of the dead)
日教組HPに載せられたマンガより 〜特定の政治思想に偏った教職員組合の実態〜(アジアの真実)
うーん、偏ってるなー。
いやね、実は昔教職員組合の月刊新聞見たことあるんですけど、1ページマンガひどいのよ奥さんほんとにもう。
内容はこんな感じ。政治的ではないです、多分。

日本政府から出てくる、校長、教頭という名前のモンスター。
そして、忌むべきはそれに媚びへつらう非組合員(ザコモンスター)
組合員はそれらに立ち向かわなければならない勇者だ!

誇張はないですヨ。あー、あの時もらったやつ、ムカついて捨てちゃったからなー、とっとけばネタになったなあ。
組合に入ってない人はみんな敵ですか、そうですか。
地方在住だとご存知の方いらっしゃるかもしれませんが、ひとつの学校に2種類の組合があるとこもあります。その2つの組合が足引っ張り合ってたりするんだから、目も覆わんばかりの惨状です。そこに校長教頭は敵、なんていう色眼鏡があるんですから、会議は当然成立せず、一月君が代歌う歌わないで会議し続けることも。これも誇張ないですヨ。
友人の先生にが体験した話だと、こんなこともあったそうです。

その先生を含む新任の先生を一列に並ばせた。その後「(組合員以外で)嫌いな教師を一人ずつ言ってみろ」と順番に言わされた」

それなんてハートマン軍曹
極端な例だと思いたいですけどネ。しかしさっきの新聞読んだあとだと、どうにもこうにも。
もちろん、地域差が大きいと思うので、組合に対して「自分はこう思う」というのは避けておきますが、こんなこともあるんだよ、程度で。
 
ただ、先ほどのリンク先を見てもらってもわかるように、組合vs安倍総理の改革はかなーり根強いようです。もっとも今の政府の強行的な教育改革は、ある程度は必要なのわからんでもないですが、ムチャすぎる気はしてしまいます。なんでもかんでも「教育現場が悪い」みたいな風潮になってて、先生方の立場ないですもんね。拍車をかけるように「いじめ問題」「自殺問題」とマスコミにべっちべちたたかれるわけですし。
教育を変えたいのか、先生方をつぶしたいのかよくわからなくなってきました。教員組合も、政府を敵視しているのかいい教育をしたいのかわからなくなってきました。
ただ、ひとついえるのは、生徒がモルモット状態になっているということ。モンスターだとか戦うとか戦犯とか靖国とか・・・じゃなーくて!生徒の存在は一体どこにいってますか。

  • これから2、3年が勝負なのかな。

これはひどい教育論。(成城トランスカレッジ! ―人文系NEWS & COLUMN―)
「子どもへの方策 教育改革国民会議第1分科会(第4回)一人一人が取り組む人間性教育の具体策(委員発言の概要」

・子どもを厳しく「飼い馴らす」必要があることを国民にアピールして覚悟してもらう
・「ここで時代が変わった」「変わらないと日本が滅びる」というようなことをアナウンスし、ショック療法を行う
・遠足でバスを使わせない、お寺で3〜5時間座らせる等の「我慢の教育」をする
・満18歳で全ての国民に1年ないし2年間の奉仕活動を義務づける

はい、カルト教団のメモ書きではありません。平成12年の「教育改革国民会議」の際に出た、人間性教育の具体策だそうです。
なんかあっけにとられました。どこまで本気なんでしょうね。本気なのかなあ。
まあ、平成12年のものということで、変わっている・・・と思いたいんですが、これ本気だったらしゃれにならないなあ。もちろん現場レベルでこんなことしたら大変なことになるので、やってはいないと思うんですが、本気で「飼い馴らす」なんて思っているのなら、親達ははどう受け止めるでしょう。なぜ「しつける」じゃないんでしょうネ。
 
これからの動きは要注意だな、と思いました。
多分、「未履修問題」をはじめ、「いじめ問題」、「自殺問題」、「問題教師」のクローズアップがマスコミでばんばん増えることを予想しています。
特に親のみなさん。自分の意見でしかないですが「マスコミの報道を鵜呑みにせず、何が自分の子供にとって一番大切か、学校はどのような理念で教育しているかを見極めてほしい」とだけ強調したいです。現場レベルではきちんとやっている先生・学校は多いと思うのですヨ。ただ、たまたまこういう衝突がサーチライト当たって大騒ぎになっていますが、もし子供達にそれで問題が生じるなら意見を言うべきですし、学校側が最善をつくしがんばっているなら協力していくべきじゃないかな、と。子供不在の論理を考えるより、まずは身近な子供達を。
 
なーんか問題点ばっかり並べて、結論は出てない文章ですネ。うん、今の時点で出るわけがないのもわかってはいるんですが、今後の動きや政府の目指しているものはこまめに見ていこうと思いました。
未履修問題が問題なんじゃない、その裏に潜むモノノケの姿を見極めないと。